マッドマックス フュリオサのレビュー・感想・評価
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【”緑の地へ再び。”少女が、母の復讐の為に砂塵舞う荒野で過酷な運命に抗いサヴァイヴしていく姿を壮絶なるマッドワールドを背景に描く。轟音の中展開される激しいカーチェイス、銃撃戦に圧倒される作品である。】
ー ストーリーはシンプルだ。少女フュリオサが”緑の地”からディメンタス(クリス・ヘムズワース)率いるバイク軍団から連れ去られ、彼女を救おうとした母は無残な最期を遂げる。その姿を見た少女はディメンタスへの復讐を誓い、イモータン・ジョーの配下となり思いを遂げる。ー
◆感想
・今作は、少女だったフュリオサ(アニャ・テイラー=ジョイ)が成人になりギラギラした目で、壮絶な運命に抗う姿や、イモータン・ジョーのためなら喜んで命を投げ出す全身白塗りのウォー・ボーイズ達が、イモータン・ジョーが支配する砦を守るため、ディメンタス率いるバイク軍団と戦う姿にまずは、一気にジョージ・ミラーワールドに引き込まれる。
・マッドマックスシリーズの最大の魅力である、カーアクションも実に見応えがある。イモータン・ジョーの警護隊長ジャックが運転する巨大タンクローリーと、ディメンタス率いるバイク軍団とのスピード感溢れるシーン。ウォー・ボーイズ達は巨大タンクローリーの上に立ち、激しい銃撃戦を繰り広げる。
次々に銃弾に斃れながらも、次々に出て来るウォー・ボーイズ達の姿。
殆ど台詞は無いが、実に見応えがあるシーンが延々と続くのである。
■前作の、シャーリーズ・セロンが演じたフュリオサと比べると、今作のフェリオサはその若き時を描いており、更に演じるアニャ・テイラー=ジョイの常人と比較すると可なり大きい眼が、復讐心で煮えたぎっているフュリオサの心を見事に表しているのである。
・ディメンタスは巨大な車輪を6つ装着したトラックで、警護隊長ジャックとフュリオサが乗るV8エンジン搭載車の上に乗り上げ横転させ、警護隊長ジャックとフュリオサは囚われの身となるが、フュリオサは負傷した左腕を残し逃走するのである。
・そして、フュリオサが到頭、ディメンタスを追い詰め額に銃を当てても、彼女は簡単には殺さない。何度も何度もディメンタスを殴りつけるが、彼も死を全く恐れて居ない。
ディメンタスの特異なキャラが際立つシーンである。
<今作の上映時間は2時間28分であるが、”偉大なる監督、ジョージ・ミラー”が創出した世界観にドップリ嵌れば、体感1時間である。(NOBUの体感)
是非とも、大スクリーンで鑑賞して頂きたい作品である。>
前日譚だから、マシンもそこまで進化していないのは分かるが…
IMAX版 初回で鑑賞
今作は母を失った幼少期のフュリオサがいかにして成長し、復讐を成し遂げるのかというのがテーマ。もちろん今作も凄いバトルアクションは健在で有るが、前作の様なバトルメインではない。
フュリオサ役はアニャ・テイラー=ジョイであるが、アニャはなかなか出てこない。幼少期が思いの外 長い。しかし子役のアリーラ・ブラウンもとても素晴らしい。
以降ネタバレ有り
幼少期、助けに来てくれた母が犠牲になって「逃げろ」と言っても、やっぱり戻る。しかも母は磔の刑にされちゃう。そりゃ復讐したくなる。でも捕えられる。
シタデルに連れて行かれる。イモータン・ジョーは10年以上前も変わらぬ風貌。シタデルで坊主頭になって逃走を計る。崖途中に生えた短い枝に髪が掛かる。そのまま枝が伸び、葉も出る。10数年経つ。
逃げたフュリオサはどうなるんだと思っていたら、少年に変装してジョーの部下になっていました。
前作義手であったフュリオサ、その理由。前作の冒頭に直接繋がるシーン。そして前作を流用したエンディング。製作・脚本も兼ねているジョージ・ミラー監督だからできた統一感。
今作を観た後、前作を見直す。そしてもう一回今作を観る。(できれば4DX)
…………
冒頭のシーン。桃を取っていた少女は何故バイクの連中に近づいたのか?近づかなかったら誘拐されなかった。その理由付けが欲しかった。
桃🍑に意味有るの?(🍎にしか見えなかった)
赤マントのディメンタスはマイティーソーにしか見えない。
なんか暗い
フュリオサが誘拐されてから復讐するまでのお話。
お話の軸が復讐にあるからかなあ、なんか暗いのよね。
前作のような壮大なバカバカしさ、バカバカしい壮大さがない。
そして憎むべきディメンタスさんが、いまいち倒しがいがないというか、そこらの会社にもいそうなパワハラ課長くらいの小物感というか。まあそれなりに自己中で悪いことも色々やってるけど、マッドマックスってもう根本がそういう時代じゃん。
フュリオサはディメンタスに復讐を遂げてすっきりしたかもしれないけど、観客的にはいまいちすっきりしない。そもそもフュリオサ自身が何をどうしたいのかもよくわからない。まあセリフないからしょうがないんだろうけど。
そして復讐方法はなんでそうなるのか。本当に意味が分からないよ。
それよりイモータン軍とディメンタス軍の最終決戦は無しなの?
ディメンタスさん、派手にガスタウン燃やして「砦攻めたるわ!」ってガソリン撒きながら大群で押し寄せてきてたのに、なんでいつの間にかフュリオサ一人でも倒せる小人数になってるの?うーん・・・
まあちゃんと派手なアクション大作ではあるので、それなりに楽しめますよ。
血は沸かず、気持ちも踊らず。。
前作は好きすぎて、IMAX、4dx、白黒、ノーマル、劇場で観て、友人も誘いまくって、ブルーレイも何度も見て、何人にも配って。今回も期待マックス、最初はIMAXでしょ!と、行ってみたが、、前半部分はなるほどなるほどと見ていたが、。母親の話くらいまでは良かったんだけど。何も知識入れず見に行ったので、ほう、これが敵になるのか?と思ってみたが、やはりイモータンジョーのインパクトに勝てず。てか、ディメンタス、今までの敵の中でもずば抜けてしょぼくない?中ボス以下な感じ。どうなっちゃってんだ。。てか、やはりバイクより、車よね。マッドマックスは。バイクはおまけ。
前作の、内容は行って帰ってくるだけ!みたいな事もなく、なんか話もややこしく感じてしまった。IMAXなのに入り込めず。終わった直後に席を立つ人も多かった。最後のラスボスとのやりとりもなんか、ダラダラと長い感じで。全然マッドマックスしてない。
キャラクターとかは良かったのになぁ、、前作のキャラは凄かったからなぁ。。ディメンタスが酷い。あ、リクタス役のプロレスラー、前作と比べて時系列的に若くなってる設定なのだが、身体の仕上がりが前作に比べてダルダルだったなぁ。。あれは萎えた。
私には残念な作品でした。一回で良いなぁ。、今回は。
前作はグッズも探して買いまくったほど好きな作品。こんな低評価、ほんとつけたくない。残念。
文付け足しました。言い足りないくて。
覚悟と復讐の目。
2015年「マッドマックス怒りのデスロード」に登場した女戦士フュリオサ、そのフュリオサの幼い頃から「怒りのデスロード」までに繋がるスピンオフ作品。
ディメンタス将軍率いるバイク軍団の下っぱにフュリオサが拐われ、助けに来た母親を殺されるから始まり、鉄壁の要塞を牛耳るイモータン・ジョーとディメンタス将軍の「ガスタンク、水、ガソリン…」を巡る争いとなってく…。
数日前に怒りのデスロードを配信で観て、フュリオサは何で左腕がない?と、気になっており、その左腕はどこで失うのだろうと、フュリオサ演じた若き頃、大人になったフュリオサを演じた女優さんが可愛いし綺麗で楽しめた今作。
とりあえず子供の頃から負けん気の強さが目に出てるフュリオサちゃんに引き込まれ、アクションといい、ジャックとの出会い、助け合いといい面白かった。
ディメンタスへの復讐の執念は凄かったね!
素晴らしかった
前作はマックスがさっぱり活躍せず、フェリオサの活躍ばかりを見せられて当初モヤモヤして世間の狂熱に加わることができず、3度見返してようやく面白さが理解できた。今では大好きだ。今回は初日1回目のIMAX上映で気合を入れて見る。すると、そんな期待を楽々超えてすっごく面白い。
フェリオサの師匠のドライバーがかっこいい。小さい車が好きで、せいぜいコンパクトカーしか乗っていないのだけど、でっかいトラックやタンクローリーを運転してみたい。運転手が不足していると言うし漫画の仕事が行き詰っているから今から大型特殊免許取れるものなら取りたい。関係ないけどユンボの運転もしたいし、フォークリフトも楽しそうだ。改めてそんな運転や操縦がしたくなるような描写が多い。
明らかに師匠のドライバーとフェリオサが逃げる車の方が速そうなのに、ディメンタスが運転する6輪駆動車が速い。燃費も悪そうだし、無理だろう。よほどの燃料タンクが搭載されているのだろうか。
離れ目が特徴的で魅力的なアニヤ・テイラー=ジョイが後にシャーリーズ・セロンになるとはちょっと結びつかないな。
日本がどんなに没落しつつあるとは言え、あそこまで過酷な環境にはならないだろう。平和でよかった。子どもがすぐに誘拐されたり命がいくつあっても足りないような世界は嫌だ。
前作が良かったので、期待しすぎた!!
前作は劇場で繰り返し観ましたが、今作はつまらなくて一度で十分だし観なくても良かったです。ポスタービジュアルも前作の感じと一緒なので、騙されたというか勝手に期待しすぎました。前作でフュリオサは「ウォータンクがあれば逃げられると思った」と言っていたので、脱出できなかった過去の車両戦を、前作を踏襲して描いてくれれば十分でした。しかし、ブラブラ棒すらなくごく普通のバトルで燃えませんでした。一番初めに感じたのは、登場人物がみな一言か野次か抽象的な事しか喋らないので、キャラクターに愛着が持ちづらいという事でした。エンジンの説明だけ2回もあり詳しくて偏っています。ディメンタスの砦の前でのスピーチはこの映画で初めての長文で、内容も中々でしたが、魅力的な人物ではなくショボく感じました。彼は将軍ではなく、まあ主任かサークルの部長という感じです。車両戦の出来は前作に勝てないので、章立てしてストーリー重視にしたのだと思いますが、ストーリーにも特に熱いものはなく不満でした。例えば、ディメンタス(人格者Ver.)と彼に見出され鍛えられたフュリオサが、イモータンを(真田幸村ばりに)あと一歩の所まで追い詰めるが、卑怯な手によりディメンタスは死んでフュリオサは捕まり、観客はクソー!!となるか、或いはイモータンの元でフュリオサが立身出世していく(が度重なる民衆への非道に不信感が増していく)というような話が良かったです。ナレーションで歴史的な戦いと並べていましたが、例えば「プラトーン」やソンミ村虐殺ぐらいの描写をやってみろよ突き抜けてみろと思いました。また、主人公は殆ど喋らないので、主体的に考えて行動して自分の運命を切り開いていく感じはしませんでしたし、ディメンタスへの恨み以外に圧政や暴力に対する不満や怒りもなく、視野が狭く感じました。何故このような内容にしたのかと言うと、前作が反体制的な内容だと中国政府に目を付けられ、中国市場で全く稼げなかったのが、ワーナー的に苦い経験だからだと思います。日本の政治も酷すぎるので、反体制的な、またはどうしようもない暴力の下での英雄的行為を描いたマッドマックスが観たかったです。音響は良かったですが、イモータンも恐怖の象徴として前線に出て無双して欲しかったです。前作から9年経っていますが、話のネタになるような面白要素もなく残念に思いました。
映画を観ると「I WANT TO BACK!」の本当の意味がわかるかも
2024.5.31 字幕 イオンシネマ京都桂川
2024年のアメリカ映画(148分、G)
『マッドマックス』シリーズの最新作にして5作目
『マッドマックス 怒りのデスロード』のキャラクター・フュリオサを描いたスピンオフ作品
監督はジョージ・ミラー
脚本はジョージ・ミラー&ニック・ラザウリス
原題は『Furiosa:A Mad Max Saga』
物語の舞台は、荒廃したオーストラリアのどこか
緑の地に住むフュリオサ(アリーラ・ブラウン、成人期:アニヤ・テイラー=ジョイ)は、妹のバルキリー(ディラン・アドニス)とともに、森の中にある桃を探しに来ていた
だが、その奥地にて、武装したバイク集団を見つけた
フュリオサは緑の地がバレては困ると考え、足止めするために、彼らのバイクに細工をし始めた
だがあっさりと相手に見つかってしまい、助けを求めるために、渾身の力で笛を吹き鳴らした
それを耳にした母・メリー(チャーリー・フレイザー)は、鉄馬の女(Anna Adams)とともに娘の救出へと向かう
何とかフュリオサを確保し、逃げ出そうとするものの、圧倒的物量の前に捕まってしまう
緑の地のことを口にしてはならぬという誓いのもと、フュリオサも母も口を割ることはなく、母は磔刑にて殺されてしまった
その後、バイカーロードのボス・ディメンタス(クリム・ヘムズワース)は、フュリオサを娘代わりにして、そばに置くことを決める
フュリオサはその日以来、一切口を開くことなく、復讐の機会を伺っていた
物語は、勢力を拡大させようと目論むディメンタスが、砦(シデタル)を見つけ出し、そこを支配するイモータン・ジョー(ラッキー・ヒューム)に横柄な条件を突きつけるところから動き出す
イモータンはディメンタスに対して、ここにはオレの為に死ねる兵(ウォー・ボーイズ)が数百人以上いると言い、彼の要求を全て跳ね除けてしまう
そこでディメンタスは、彼が支配するガスタウンを襲って、それを人質にして、再交渉しようと考えるのである
映画は、『マッドマックス 怒りのデスロード』の前日譚になっていて、フュリオサがどのような経緯を経て、あのような戦士になったのかを紐解いていく
片腕になっている理由、強さの理由などが紐解かれる流れになっていて、その繋がりは緻密なものになっていると感じた
この世界観を楽しめるかどうかはあまり真面目に考えすぎないことだと思う
栄養が足りないのにマッチョなのはなぜ?と聞いてしまうのはナンセンスで、おそらくは人類の体も進化し、少ない栄養素でも肉体に変えてしまえるのだろう
また、鉄鋼などの技術を持った人間とか場所は皆無なのに、車は進化を遂げ、様々なオプションをつけられるようになっている
このあたりも世紀末映画あるあるで、力任せに加工しているのだと思って脳内補完するのが良いと思う
一応は、賢者による語りという構成で、「THE POLE OF INACCESSIBILITY(到達不能極)」「LESSONS FROM THE WASTELAND(荒れはてた地の教訓)」「THE STOWAWAY(潜伏)」「HOMEWARD(故郷へ)」「BEYOND VENGEANCE(復讐の彼方)」というタイトルがついていたが、そこまで必要性は感じない作りになっている
突然、時間軸が変わってしまうので、それを知らせるためのものという感じで捉えておけば良いのではないだろうか
いずれにせよ、『マッドマックス 怒りのデスロード』を観ていることが前提の映画だが、観ていなくても、本作の後に鑑賞するものありだと思う
濃すぎるキャラがたくさん出ているのだが、その辺りの詳しい説明は一切ないので、それを知るためにはシリーズを1から観るしかないように思う
とは言え、本作の理解のためにはそこまで必要事項ではないので、何となく「濃いキャラがいるなあ」ぐらいで眺めていてもOKなのではないだろうか
MADな脳体験 戦争とはこういうこと
ジャパンプレミアにて先行上映に参加しました。
カーアクションがとても迫力があり、もはや重機も加わって大迫力でした。
フュリオサの狂気に満ちた目がとても印象的でした。
ディメンタス大将が始めた物語に巻き込んだのに最後にフュリオサに「お前もMAD側なんだ」的なことを言い放ったのがとても印象的で残酷なシーンでした。
世界が荒廃してなければこんなことにならんかったやろという気持ちと、こんな狂った世界がフュリオサを生かしてたんだといろんな感情がごちゃ混ぜになって涙が出てきました。
最後のネタばらしとしてGreen Placeが人間の血肉を吸ってできたオアシスだと知りゾゾゾゾ〜っとしました。
伏線も継承され素晴らしい作品でした。
最後に怒りのデスロードでイモータンジョーを演じたキースさんにみなさんの声が天国に届くことを祈ってますv8
(追記)
この作品の根幹にあるのは戦争の恐ろしさなんだと思います。
フュリオサを狂わせたディメンタス大将も元は子供がいて、戦争と暴力の世界に巻き込まれて人を痛めつける狂人になってしまった。
時折狂人と普通の現代にいるような人間の人格が入れ替わるようなシーンもあり、彼もこの世界の犠牲者であると分かりつつ恐ろしい存在でした。
そしてクリヘムさんの演技力に震えました。
戦争は繰り返され暴力の先にあるものはMADだけ、その虚しい輪廻を食い止めるのは何か?
それを映画を通じて監督は伝えたいのかなと思います。
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