「ただのスピンオフではない」マッドマックス フュリオサ むっしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
ただのスピンオフではない
アメリカでの興行成績は今ひとつ。これは恐らく暴君ディメンタス将軍、支配者イモータン・ジョーというふたつの悪の組織の間でフュリオサが立ち回るという展開が、アメリカ人好みの勧善懲悪の展開に欠けるからでしょうか。
言ってみればフュリオサ自身も復讐に燃える女という役どころ。善なき世界の飽くなきバトル。これはこれで面白いのだが。
フュリオサがいかにして片腕を無くしたのか、故郷を目指す理由とは、何故イモータン・ジョー率いる要塞の大隊長になったのかが見所である。
見る前に「怒りのデス・ロード」を視聴し「フュリオサ」を観賞。このあと再び「怒りのデス・ロード」を視聴することで、その繋がりがよりいっそう楽しめる。
フュリオサ役がシャーリズ・セロンからアニヤ・テイラー=ジョイに変っているが悪くない。むしろ幼少期から描いているのでその成長と合わせ違和感なく没入する。
監督が1979年の「マッドマックス」から一貫してジョージ・ミラーが手がけているのも嬉しい。あの復讐に燃えるマックスが時を経てフュリオサに投影される。ちょっと痺れます。
改めて過去3部作を見直してみよう。そしてデス・ロードのその先も早く見たい。
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