「サーカスからマトモな劇映画へ」マッドマックス フュリオサ ipxqiさんの映画レビュー(感想・評価)
サーカスからマトモな劇映画へ
公開週の昼なのにお客さん少なかった。。
普通におもしろいのでみんな観て٩( 'ω' )و
前作があまりにも振り切った全編サーカスみたいな映画だったので、それに比べてマトモというか、ちゃんと細かいドラマとか説明がある。前作で省かれたぶん、今回で補足してる感もある。
アニャ・テイラー・ジョイ演じるヤングフュリオサが登場する後半ではほとんどセリフもなく、アクションの連続で超アゲな展開。
それに対して子役が演じる前半はやや落ち着いたトーンで、マッドマックス世界の異端の鳥というか、辛酸をなめる前半生を見せられる。
なので前作の異常さと比べるとさすがにおとなしいというか、むしろこれがマトモなのにおかしいな?っていうか。
ただ前作はわりと群衆劇の要素もあって、フュリオサにマックス、ウォーボーイズのあいつ、子産み女たち、とそれぞれのドラマが重層的に駅馬車することでドライブしてた。
一方の今回は基本、フュリオサの単一視点。だからその点では正直あっさりした印象はあった。でもアニャになってからのウォータンクのシーンは最高によかったし、後半はただのフューリーロードなのでみんな観よう。
終盤まで、フュリオサのゴール設定(どうなることが映画の出口なのか)がちょっと曖昧だな〜と思ってたけど、なるほど納得のオチ。
前日譚って説明的だったり整合性がネックではっちゃけられなかったり難しいものだとと思うけど、ディメンタスを出すことによってストレートな復讐劇をやりつつ、あのフュリオサの1作目にもキレイにつながるという離れ業をやってのけた。
そしてまた1作目が観たくなるループへ…2つで1本の作品として完成するってことかも。
ところでぬいぐるみの扱いとか、イモータンジョーと初めて対面するシーンとか、とくに説明はないけど鬼の大隊長フュリオサも無意識に父を求めていた、ってコト…?
追記)
あとで家でフューリーロード観たら、完全なる「後編」だった。「前編」を観た後だとよりスッと入ってくる。
9年前、世界は前編のない後編にあんなに熱狂してただなんて。。
主役は違うしジョー様が亡くなったりいろいろ隔絶があるはずなのに体感的にはほぼ直結のシームレス。
前作もより楽しめるようになるので観よう٩( 'ω' )و