ミッキー17のレビュー・感想・評価
全115件中、41~60件目を表示
期待したほど良くはない
原作小説も面白かったし『パラサイト』も面白かった、さぞいい映画だろうと思って観てみたが、期待したほど良くはなかった。
話をわかりやすくするために細かい設定を変えたことには文句がないが、司令官を頭の悪そうな政治家に変えたり、その妻を映画オリジナルで登場させた意義はよくわからない。司令官側で会話させて意図をわかりやすくしたかったのかもしれないが、こんなあからさまな悪役を出して「さあ観客の皆さん、こいつを嫌ってください」と言われても興ざめ。
中盤以降の展開はほぼ原作に沿っていないオリジナルだが、急いで話を畳もうとする割に無駄なシーンが多すぎると感じる。司令官の妻がバイオプリンターで復活してたシーン、本当に蛇足じゃない?
原作を無視するなら無視するでもっと独自性を出せばよかったし、尊重したいならもっと尊重すべきだった。そこが中途半端だから全体の統一感がなくなっているのだと思う。
ナウシカじゃないから注意
最初にいっとくと、モンスターの造形と最後の展開が日本人ならたしかにナウシカ思い出すかもしれないけど、多分日本人脳によるこじつけなのでナウシカを期待しない方がいい。
全然ちげぇ。
つまらなくはないが、いまひとつ感がある。
多分、要素が多すぎるのだと思う。
前半がようやく冒頭に辿り着いた時に「なげぇ!」と思った。ここまではいわば「状況説明」でありダイジェストという感覚なので、後半で活躍する彼女や悪友のキャラクターの濃ゆい部分が表れた時に唐突感を覚える。例えば彼女が本当に主人公を愛して尽くしている描写など。前半がダイジェストでキャラクター自体の描写はほとんどされていなかったからだとおもう。
これは主人公にも言えて、後半になって「プリントされるたびに性格が違う」と説明されるのもとってつけたように感じる。これは前半でもっと各々の性格の違いを見せられたはずだし見せておくべきだったのではないか。
しかし演出は間違いなくポン・ジュノ色だったし、役者はもれなく素晴らしい。
だがところどころ「これ必要なの?」というシーンがある(肉を食うシーンはあんなに長くやる必要あるのか?)
クライマックスで彼女が悪役にお説教めいたセリフを言うのも、彼女が先住民に対してそこまで配慮できる人間だという事がきちんと描かれていないので唐突に感じる。
悪役を告発するあの人達もいきなり出てきた感じ(もしかして伏線があったのかもしれないけど…)
何というかいろいろ唐突すぎた。
多分役者のおかげでつまらなくはなってないが、ごちゃごちゃしてる印象。
忘れてた頃に考えさせてくるポンジュノ監督
政治がテーマなのかな。
倫理を欠いた権力者の支配を断ち切るのが自爆という強硬手段だったのが、もう少しユーモアが欲しかった。ドラマチックに、18お前...(涙)となるけども!
一方、ソフトに「いい人」で世の中を回している姿勢も、顧みたくなった。最後、17が「18ならどうする?」と考えたように、声を上げるべき場面もあるだろう。
ここまで倫理に欠けていなくても、ちょっと社内政治と重ねてげんなりした。。。作品が悪いのではなく、ポンジュノ監督という覚悟の上見るべきで、金曜日に会社を早上がりしてわくわく見る映画ではなかったかも(自己責任)😅
こんな、明るい気持ちにはならない、考えさせられる時点で映画のテーマは伝わってて成功と言えるのかな。と言うことで、★4にいたしました。
ロバートとクマムシが好きと言う気持ちも若干入っておりますが笑
一点、ナーシャ像は、うーん。ちょっとミッキーにとって都合がいい存在すぎないか?
追記
皆様のレビューを読んで、欲望が露わすぎて登場人物を好きになれないと言う話、わかるかも。弱い立場にいる人だってそりゃ欲望もあるし倫理(良心)より欲望を優先させてしまうこともあるだろうというリアルを感じた。その点は権力者だろうとエクスペンダブルだろうと同じ。逆に言えば、誰でも良心はあって欲しいし、幸せになる権利もあるのだ。幸せにルーザーかどうかは関係ない。哲学的な話だと思うのですが風刺と一つの作品に入れるのは難しいか。。。バランス取りたいので次はのほほんとした映画見ようかな。
漫画っぽいという表現、納得。チェンソーマンのデンジと重なる要素があると思いました。欲望に忠実。死んでも生き返る。チェンソーは逆に使われそうになってましたが...笑。強い女の人とのラッキーエロも。
-- その他 --
・ロバートの演じ分け!本当に人によって性格は違うよねと、同じ人が演じているからこそ思う。
・パラサイトの豪邸みたいなカットはファンサービスかな?
・事前情報なしで、最初、おっSFか?と思ったけど宇宙旅行的SFのわくわく感を求めるのは違う映画でした(苦笑)
換骨奪胎が上手い
SFをこんな風に描けるんだと思った。
シナリオが俗っぽいところと、セカイ系みたいな「世界と私」になる様な構造と、後発作品だから持つ強みが存分に発揮されていた。
初見でナウシカだ!とはなるけれど、それをしっかりと換骨奪胎して落とし込んでいる。
アニメ好きとかにおすすめの映画だと思う。
映画好きには そこまで響かないのでは。
ロバートパティンソンが最高
はぁ〜〜今回のロバートパティンソンも最高でした。ワイルドなミッキー18も悪くない。
しかし、道徳的にこんなの許容できないし、私は絶対にやりたくないな。痛みの神経とかないならありかもしれない。
エイリアン可愛かった。笑
ポン・ジュノはテリー・ギリアムの尻尾は食べてない。
食わず嫌いで、ポン・ジュノ監督作はスノーピアサーしか観てません。
パラサイトぐらい観なきゃと思うのだが、どうも気が進まない。相性が悪いんだと思います。まあいつか観るつもりでいます。
なので、辛口になります。好きな人にはごめんなさい。
ただ本作はSFだし、主人公がひたすら複製される内に…って割と好きな題材なので鑑賞。
原作は未読です。
てっきりテセウスの船のパラドックスを扱う作品だと思ってたんだけど違ってた。
保存された記憶をダウンロードされた複製肉体で、代替りする主人公は果たしてミッキーであり続けるのか?とかそう言うヤツかと。
予告編で予定外にミッキーの存在がタブついて2人になるのは分かってるし、劇中社会でそれが禁忌になってる事からのドタバタ劇だろうと思って観てたけど、あんまりそこは深掘りしなかった。
同じ魂が複数あると人間変になっちゃうよって事件を一応描いて、この社会で禁忌になった理由を語るけど、元々変態だった人が複数の自分を作って快楽殺人事件起こした風にしか見えなくて、ちょっとなんだそれってツッコミ入れてました。
あと劇中やたら第三者が死についてミッキーに問うけど、定期的にレンガみたいなメモリーに記憶保存してから死を迎える任務なので、決して死の記憶が無い筈で、下手すりゃ何番目かのミッキーは数十分しか生きてないので、メモリー保存されて無くて、飛び番号みたいにならない?だぶついたミッキーが奇数と偶数で死に分けるってメモリー1つなんだから意味なく無い?とかクラウドで常に上書きされてるシステムでは無かったので、ミッキー死を知らない。
もうそう言うのが、ノイズになってツッコミまくって観てました。
基本的にブラックな寓話の様な本作は、テリー・ギリアム的ではあるのだが、どこか表層的で結局、観客を何処にも導いてない気がします。色々な設定が物語に収束してる感じが無い様に思いました。
目的地の雪の惑星ニフルハイムのクマムシと王蟲のハーフみたいな原生生物クリーパーを躊躇なく排除する権力者は、植民地支配から抜け出ない愚かさなのだろうけど、ちょっと今更感でお腹一杯になりました。
今、現在をブラックな笑いの風刺劇的寓話として表現しようしてたなら、そのアプローチ自体ちょっと古臭くて、まるで複製された魂の様な作品でした。
期待した程ではなかった。
何度死んでもリプリントされる使い捨てエクスペンタブルのミッキー17が普段通りにあっさり死なず、既にリプリント済の若干サイコパス気味なミッキー18とイカした彼女をめぐって、植民先のクマムシみたいな先住生物やらハルクっぽい権力者を暗殺未遂したりとバタバタしてた割につまんなく途中で寝た。
なんだろう?重複存在者のタブーやらその他設定とかやら嫌いじゃない筈なのにとっちらかりすぎてて観てて疲れた。
王蟲というよりB・Mに見えました
昔、チャンピオンに連載していた「BM ネクタール」という作品にBIO・MEAT(B・M)というクリーチャーがいたのですが、クリーパーがそれにそっくり。
裏返すとあの歯並びは同じにしか見えなかった。
人類が歩むべき道を間違えませんように
原作となった「 ミッキー7」( エドワード・アシュトン )読後の鑑賞。
エクスペンダブル( 使い捨て )人間として生きる事を選んだ青年ミッキーをロバート・パティンソン )が熱演。
政治家マーシャルを映画「 哀れなるものたち 」で主人公ベラ( エマ・ストーン )を誘惑する弁護士ダンカンを演じたマーク・ラファロが、本作でも厭らしさたっぷりに演じる。
原作では、主人公ミッキーは、歴史研究家レベルの知識を持つ青年( 残念ながら情報を瞬時に知り得る歴史学者という職業は最早存在しなくなっていた、との設定。)として登場。
ミッキーがエクスペンダブル人間として志望する旨を伝えたところ、受付担当者の女性が、『 この苛酷な任務への志望者はあなたが初めてだし、あなたのようなまともな人に、志望して貰いたくはなかった 。』といったような思いを伝えるくだりがあるのですが、主人公の人物設定を変えず、そういった場面も入れて頂きたかった気も。
人間味溢れた魅力あるミッキー17でしたし、映像も原作の世界観がリアルに再現されていましたが( 惑星に生息する生物は原作では巨大ムカデ。)、ストーリーとしては原作の方が好みでした。
ー 俺の人類への贈り物
ー 死ぬのは怖い
映画館での鑑賞
バカな権力者への反撃と異生物との共存
「二人の復讐劇」というキャッチコピーから想像するものとは少し違った作品だった。コピーされたミッキーは同じ記憶を持っているが、性格や気性などは異なっており、今回スポットが当たっていた17と18は全く反対であり相入れない感じで、終始協力してる感はなく。死んでも複製できる肉体と記憶。この設定故に描かれる命をゴミのように扱う科学者たちの描写が見ていて気持ち悪かった。その中で特に光っていたのがナターシャだった。彼女は優しく、ミッキーの命を軽んじず、優しさを、愛を注ぎ続けていた。結果、人体複製システムを破壊し、ミッキー17はただ一人のミッキーとなった。とても面白く一切退屈はしなかったのだが、1つだけ引っかかったところがミッキー18が命を投げ打った事である。彼の性格なら17を殺してでも生き残る道を選びそうなものだが。最初は不気味に見えたクリーパーも終盤には可愛く思え、彼らも生命の一つなのだと感じることができた。得体も知れない力を持ったものに対する恐怖から歩み寄りをせずに、殲滅してしまう。力を持った人間がそういった発想や行為に至るのは自然なのかもしれないが、誰かが声をあげればそんな事をしなくても済むのかも知れない。
死の本質は「自我の消失」
って言う。再生されない、となった途端に死を怖れる。記憶の連属性が担保される限り、死は眠る事と同義。ちょっと痛かったり、苦しかったりするけれど。死ぬほどにw
韓国映画なんですよ、丸っ切り。そりゃそうだ、ポン・ジュノだもん。でもねー、このキャストで韓国映画なんですよ。あの、雪と氷の中を走る列車のんもそうだったけど。
まぁー、ちょっとばかし話が易いです。子供っぽさ感じますし、漫画っぽさも有ります。なんか、高校生が好きそうな連載漫画みたいな。
で、終わりがしつこい。
主題には共感するものの、なんか、あれ、この物語の建付けのあちこちに感じる「易さ」に白けてしまった。というのが、昔は韓国エンタメ映画大好きだったワタクシの感想です。
駄目だった。
割と。
クーパーが可愛く思えてきた
ポン・ジュノ監督の最新作ということで鑑賞。結果、面白かった。2時間が短く感じて爽快な気持ちになった。悪役のクズっぷりは見事だしクーパーは最初気持ち悪く感じたが最後の方は可愛く思えてきた。期待以上にロバート・パティンソンが2役を上手く演じていた。BATMANから良い演技をしている。今後も期待!
面白い!けど色々と雑かもしれない。
個人的に見てて面白かった。格差社会への風刺や、エクスペンダブルや世界観の設定がかなり好みでした。よくあるSF作品といわれればそれまでですが、だからこそ無難で面白い。音楽がとても良く、SFによくある壮大なオーケストラではなく、どこかロマンチックというかオシャレなんですよね。あと体位が伏線になっていたのは笑いました。あとトニコレットの十八番のリアクション芸が見れたのも満足。
ただ一方で粗い作品といえるかもしれません。
全体的にキャラがふわふわしてるというか、
安定してない。例えばミッキー18、今までのミッキーの中で1番イカれてるという設定なのですが、イカれてるのは最初だけでだんだんと物分かりが良くなっておとなしくなり、パッとしない感じになってしまいました。ケネス達に捕まった時に暴れてたり暴言吐くなりしてイカれ具合というか凶暴性とかを出して欲しかったなという印象。この役をナーシャがやっちゃったから残念。まあ最後かっこよかったけども。
あとカイがいるのかなぁと思いました。ただミッキーと浮気しそうになっただけで、そこから出番はほぼ無く、いなくても良かったような気がします。あと翻訳機が急に出てくるのも都合良すぎ?カタルシスも少なくて、最後の展開も少し盛り上がりにかけた気がします。あと長かったです。もう少し展開を短くしても問題なかったような気がします。特にベッドシーン。もうちょっと減らしてもいいのでは。
いろいろと既視感が・・・
クローンが関係しているぐらいの浅い知識で観に行ったんだけど、そこそこ楽しめました。初めはあんな過酷な条件でだれが志願するんだと、ちょっと冷めた感じで見てたけど、主人公が切羽詰まってちゃんと契約内容を見ていないというくだりがあったので納得して見れました。だけど「オール・ユー・ニード・イズ・キル」でも思ったことだけど、一瞬で即死するならまだしも、致死性の細菌などに感染して、苦しみながら死ぬという事を何度も繰り返すというのは、現実的ではなくさすがにあり得ないなーと思ってしまいました。
あとはいろんな映画の既視感がすごかったです。クローンと2人で協力するのはシュワルツェネッガーの「シックス・デイ」と同じだし、出てくる生物は「風の谷のナウシカ」のオームそのものだし、マーク・ラファロのクズっぷりは「哀れなるものたち」の役と同じように感じました。ラストのスカッとする場面が無かったら、もっと点数は低かったと思います。
なんとも言えない。
借金取りに追われ、宇宙で使い捨ての人間として危険な調査や投薬を行う職業についた男の話。
この映画の登場人物とか世界観とかかなり気持ち悪いです。
ミッキーが何度も死んで当たり前と思っている人たちと独裁者夫婦。独裁者夫婦のキャラクターの感じはめちゃくちゃ良かった。
原住民までも気持ち悪いと云う世界を淡々と見て、溜まり切ったフラストレーションを最終的に爆発させる。スッキリするが、そうだよね。と思ってしまう感じがとてもした。
また人間関係の省略が多い。どうしてミッキーは好かれるのか?など。
必ず革命は起きる。そう思った映画。
ミッキー1から16は
あっけなく死んで、17と18が色々こじらすって言うのはどうなのかな?もっと前にことが起きてもいいのでは?そして、性格が微妙に違うのも、まあ、わからないではないけど、ご都合主義ですな。
ウケを狙っているのなら、すべってる感じ。コメディタッチに描きたいのなら、テーマが重すぎ。先住生物のフォルムも、うーん、どうなんだろう?虫っぽくする必要あるのかな?翻訳機が簡単に作られたりと基本的にはやはり、ご都合主義かなあ?
でも内容的には最後まで観れたので、よかったかな?と思いきや、エンドロールで、劇中の歌声。あれが、よくなかった。オーバーな演出で、作中も笑えなかったし。それで、最後に評価下がって★3で。
ミッキーがあんなにモテるのもよくわからないしね。「どうだ、面白いだろ?」感が少しね、好きではなかったなあ。
2025年劇場鑑賞18作品目
悪役お2人の演技力がすごいのよ
まぁ、言いたいことは他のレビュー通りなんですが、
ナウシカみたいになるんかなと期待しますよね。焼き払ったりしたほうが展開的には面白かったかもしれない。
悪役お2人の演技力がすごいに尽きる。引き込まれましたね。すごい俳優さんだと思った。
そんなめっちゃ面白いかというとそうでもないし、内容も深くも無く、途中寝ちゃったし、星4つはないです。
良ブラック・ブラック・コメディ
ごくたまに、この映画では「命」をどう捉えているのだろうか、と考えさせられる映画に出会う。この映画もその一つ。(「残酷で異常」とか、漫画で言うと「ドロヘドロ」とか)
気弱で卑屈で意志薄弱なミッキー17が、ミッキー18と相対した瞬間から物語が加速していく、という筋書きが面白かった。(恋人にはやたら積極的という点を除いて)消極的だったミッキーが飛び掛かったり自分の権利を主張する、そりゃそうだ。「自分」なんだから遠慮する必要がない。むしろ、ルール(マルティブル)を考えれば殺されるのは確実。
そうした、「死」と直面した時から人生を大きく変えていく主人公像はよくあると言えばよくあるが、このSF空間で展開されるユーモアは実にユニークだった。
個人的な妄想だが、ミッキーが製造されるたびに個体的な特徴があった、という言及があったが、それは彼を「印刷」するプリンターの問題ではなく死と人間の悪意を経験して成していった純粋に人間的な変化なのではないか、と思った。
新天地を探し求める政治的・環境的背景がちょっと薄かった気がした。が、植民する星を見た悪役のセリフから、アメリカのフロンティアスピリットの話でもあるのかと理解した。
そう言った意味でも日本人向けではない印象はあるが、「ブラック企業の悪辣な環境」は共感しやすいテーマかも知れない。あと、馬鹿で無能な派手好きな悪役が「司令官」などと呼ばれて図に乗った結果死ぬ、というのは万国共通でウケると思う。
予告だと「ブラックな環境で死にまくる」的な部分を押していたが、映画で描かれているテーマをきちんと読み取ればよくまとまったブラックコメディだと思う。
不満点を挙げるとするなら、悪役のマーク・ラファロとトニ・コレットの演技がすごすぎて、あっさりした結末にスカッとし切れなかったくらいか。
全115件中、41~60件目を表示