劇場公開日 2025年3月28日

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「吐き気がするほどひどい設定」ミッキー17 jfs2019さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 吐き気がするほどひどい設定

2025年8月23日
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鑑賞方法:VOD

笑える

単純

ドキドキ

選挙に落ちた、カルトがバックについてる中身空っぽのポンコツ政治家が、独裁国家を作るために口車に乗せられた希望者を引き連れて別の星を目指す。主人公のミッキーはどん底の生活から抜け出すために中身をよく知らないまま契約を結び、エクスペンダブル(使い捨て人間)としてその宇宙船の一員となる。

星間旅行や植民地開拓には危険がつきもの。エクスペンダブルはその危険な任務を一手に押し付けられる役。船外活動で死んでも未知のウィルスで死んでも、人間のコピーを3Dプリンティングする技術で、バックアップデータから再生される。材料は自分自身の死体を含む、船内の廃棄物。なんせ何度でも生き返り可能なのをいいことに、安全性の確認はいい加減だし、科学者の雑な人体実験に延々と付き合わされたりもする。何度も何度も。

吐き気がするほどひどい設定だけど、嫌いじゃない。むしろ好きかも。

人間プリンタからミッキーがギコギコと出力されるときに、途中でちょっと機械の中に戻る演出がよかった。

設定はひどいが最後はわたしの思う正義が勝つ、後味のいい納得のいくラスト。カルトがバックについてる中身空っぽのポンコツ政治家が選挙に落ちすらしない国があるぐらい、現実だってたいがいひどい。こっちも映画みたいな納得のいくラストだといいんだけど、なんてことを考えた。

jfs2019