「未知との遭遇」ミッキー17 セッキーかもめさんの映画レビュー(感想・評価)
未知との遭遇
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借金取りから逃げるため、宇宙へ逃亡した男(ミッキー)の物語。宇宙船は火星への移住を目論んで進む。その中での実験にミッキーは使われる。そして、死亡してしまった場合は、身体を複製され、記憶はその身体へ転送される。何度も危険な実験をして、何度も死ぬミッキー。火星では、クリーチャーが平和に暮らしていたが、人間はこのクリーチャーを退治しようとする。人間対クリーチャーの対決はどうなるのか…。
セリフが最小限になっていて、字幕を追うのに疲れなくて良い。ストーリーもシンプルなため頭を使わずに観ていられる。
ポンジュノ作品は、パラサイトやグエムルを鑑賞したが、近いものを感じる。生々しい人間の生活と独特なクリーチャーの描写など。
物語序盤の人体複製や宇宙船内の先進的な雰囲気から、火星での原始的な虫のようなクリーチャーの登場まで時間的な振れ幅を大きく感じる。
結果的には、進み過ぎた科学技術が古代からの生物に悪影響を与えて、それらから反逆を食らって、反省して元に戻るパターンで終了する。
設定としては複製され続ける男という点で奇抜であったが、ストーリーとしては、よくあるパターンに落ち着いてしまったなという印象。バッドエンドを期待したわけではないが、後半にもう一捻りが欲しかった。
本作は、パラサイトのような最後まで何が起こるかわからない人間味あふれるホラーではなく、未知の生物と対決するアクション映画の要素が強くなっている。
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