「宇宙開拓SFものとして楽しめた」ミッキー17 映画ファンさすせそさんの映画レビュー(感想・評価)
宇宙開拓SFものとして楽しめた
ミッキー・バーンズは地球で悪徳金貸しから借りた借金から逃れるために、契約書をよく読みもせずにエクスペンダブル(消耗品)として宇宙開拓船団に応募してしまう。
その任務は特に危険なもので自分が死んでもクローンが作られ、次の任務に当たるというとんでもない物で何度も死と新たなクローン体への転生を繰り返し、ついに目的の惑星に宇宙船がたどり着き――
『パラサイト 半地下の家族』でアカデミー賞を受賞したポン・ジュノ監督がエドワード・アシュトンの小説「ミッキー7」を基に作ったSF映画。
監督の持ち味として貧困などの社会的格差やエロ・グロをブラックユーモアで見せるスタイルは今作でも健在。
借金まみれで死んでは次のクローンに生まれ変わるのを繰り返すミッキーには同情してしまう。
何度も主人公が死ぬ、という一見残酷なシーンも誇張してユーモラスに描いているので、たいして抵抗なく見られた。
今回はさらに宇宙開拓というSF要素が加わり、長い宇宙航行に疲弊する乗組員の人間模様や未知の惑星を探索する恐怖感なども味わえる。
宇宙開拓SFモノとしてなかなか楽しめる作品でした。
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