劇場公開日 2025年3月28日

  • 予告編を見る

「悪趣味の極み」ミッキー17 K2さんの映画レビュー(感想・評価)

2.5悪趣味の極み

2025年4月3日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

 137分と確かに短くはない映画ですが、最初から最後まで観ているのが苦痛でした。悪趣味な登場人物、悪趣味な設定、悪趣味なシーン、悪趣味なセリフ...のオンパレード。

 「パラサイト」以来のポン・ジュノ作品でした。前作もお世辞にも趣味がいいとは言えないシーンが連続する個性的な映画でした。オリジナリティがあるな〜、と確かに楽しんで観た記憶がありますが、年間最優秀映画か?の疑問はあったような。

 今作では確信しました。この人と自分はユーモアや美しい、楽しいと感じるセンスが全く合わない、と。

 映画がツマラナイとか、キライと思う時に、多くの場合は脚本が下手だとか、プロットのつじつまが合ってないとか、演技が下手すぎるとか、作り手のクオリティが物足りない場合や完成度が低い場合が多いと思うのです。しかし本作はシッカリ高いクオリティで作られているのに、(自分にとって)面白くない。本当に映画(映像)としての出来や演技は素晴らしいと思うんです。ヘタクソなトコロは全くない
 つまり、監督が面白いと思っているらしいことやテーマに、まったく興味が持てない、ということだと思います。

 ドラマの舞台は、ある意味カルト的な偏った価値観、世界感に支配された密室的な世界で、登場人物は、全員が漏れなく品性下劣で一つも救いがない。誰一人感情移入できるキャラクターが登場しない。
 それはそういう設定を選んだ、というだけであって良しとするとしても、そういう世界が成立する必然性が説得力を持って描かれていないし、対立軸の提示もない。

 多分、監督は独特のブラックユーモアを以て、そういう世界(ディストピア)があったらどうなるのか?のストーリーを描いたのだと思いますが、それのどこが面白いの?という感じです。

 ラストは、ある意味、救いのある感じでまとめられているんですが、そこに実はポジティブ要素が一つも感じられない。恐らくそこも含めて彼のユーモアの範疇なんでしょうが、ぜんぜん納得(理解)できないんですよね~

K2
K2さんのコメント
2025年4月5日

格差社会の悲哀や虚しさをユーモラスに軽やかに描いた娯楽作、良作だと思います。一見の価値はあるかと。(私が好きな絵面や切り取り方ではない、というだけで)

K2
こんくみさんのコメント
2025年4月3日

私も明日の映画は何を観ようかと、今ポン・ジュノ監督がテレビに出ていますが、私も格差社会の話し
余り好みではないでした。
参考にさせて頂きます🙇

こんくみ
PR U-NEXTで本編を観る