劇場公開日 2025年3月28日

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「設定を褒めたい」ミッキー17 泣き虫オヤジさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0設定を褒めたい

2025年4月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

知的

予告編を観て「お、ちょっと面白そう」と感じた程度、大きな期待は抱いていなかったのでIMAXで観る気なんて全然なかったが、上映時間の都合で仕方なくIMAXで観賞することに。

ところがチケットを買おうとして驚いた。IMAX料金+500円と思っていたのに+700円!
「なにい!」と思ったが、今週からユナイテッドシネマはIMAX料金を200円上げていたのでした。 ショック! 今まで500円差なら1~2時間待つよりIMAXで大画面⁺迫力音響を楽しもうというのが、時々有ったのだけど、700円差は大きいなあ・・・

ちなみに、本作は特別な事情が無い限り通常スクリーンで十分です!

【物語】
舞台は約30年後の世界。ミッキー(ロバート・パティンソン)は、無謀にも多額の借金をして事業を起こしたが、見事に失敗。取り返せない金額の借金が残り、非道な貸主に命を狙われる。

生き残る手段は地球から逃げ出すしかないと、地球外植民地への入植者募集に応募する。超高倍率の狭き門だったが、何も知らないままExpendableとして契約を結ぶことで地球脱出に成功する。Expendableとは死んでもDNA等の情報から記憶を含めて生体再生するという最先端技術を活用し、人間にさせられないような危険な作業を任務とする。

4年にも亘る宇宙航海の後、遂にある惑星に辿り着く。ミッキーは宇宙空間移動中から様々なモルモット的試験に供され、新惑星でも数々の危険な環境探査を遂行。 既に16回死んで16回生き返り、ミッキー17になっていた。あるとき氷原で誤ってクレバスに滑落したミッキーはその惑星の先住民たる巨大生物に襲われる。

それを見た仲間は早々にミッキーは死んだと諦めて宇宙船に帰り、残してあるデータからミッキー18を生成する。ところがそこへ、命拾いしたミッキー17が帰って来る。2人は顔を合わせて驚愕する。 同一人物を同時に2体存在させてはいけないという、絶対的ルールが有り、バレれば2人とも抹殺されてしまうからだ。ミッキー17はなんとか2人共存することを考えるが・・・

【感想】
発想が凄く面白い。
そんな技術が発明されれば、街中再生人間で溢れかえるだろうが、再生人間はミッキー一人だけ、という理屈を無理やりひねり出したところも上手い。ミッキーだけだから面白い。

このSF的設定が肝なのだけど、全編に漂う空気はSFというよりはコメディーだ。ミッキーは憎めないダメ人間なのだが、周囲の人間もあまりまともな奴はおらず、皆どこか変だ。。だからミッキーを中心としたやり取りが可笑しい。

一方で、命の使い捨てのもの悲しさを味わい、それによって生きる喜びを改めて感じられる作品とも言える。

まあ、小難しいことは考えずにお気楽に楽しんでいい作品だと思う。

泣き虫オヤジ
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