「ハリウッドでも安定のポン・ジュノ監督。ワーナーに拍手。」ミッキー17 ザ・アナキストさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッドでも安定のポン・ジュノ監督。ワーナーに拍手。
先ずワーナーは冒険する会社というのがよくわかる作品だった。とりあえずやらせてみようという感じで丸投げしたんじゃないのか?と思わせるぐらいポン・ジュノはやりたい放題。とは言っても過激な描写はやや控えめ。マイルドなクラシック調の音楽をバックにゆったりとしたテンションで物語が進むので派手なSFを期待してると少し残念な気持ちになるかもしれない。VFXも慣れっこな監督なのでもう少しSFな世界観を見せてほしかったというのが正直なところ。でも格差社会をテーマにしたいつものポン・ジュノで安心した。なかなか皮肉の効いたキャラクターがたくさん登場するがなんと言ってもマーク・ラファロ演じる権力者ケネスがどう見てもイーロン・マ◯クだしその支持者はMAGAっぽいのは爆笑してしまった。途中マーク・ザッカー◯ーグ似のホームレス殺しのエクスペンダブルサイコパスが登場するのもやばい。
言ってしまえばコメディなので笑い飛ばして見れるようになってるが皆さんやってることがエグい。ミッキー18がかっこいい。安定のポン・ジュノと言ったところで新しいものはあまり感じなかったがこの監督のSFはどこかB級感があって可愛いというか憎めない。
とにかくウケ狙いではなく芸術性を重視してリスクを取るワーナーには拍手を贈りたい。この映画が商業的に上手くいくかはかなり怪しいがポン・ジュノ監督にはハリウッドで頑張ってほしい。
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