「のために(テニスで)決闘する二人の男の物語」チャレンジャーズ Tofuさんの映画レビュー(感想・評価)
のために(テニスで)決闘する二人の男の物語
自分は「スポーツ」は観ないが「スポーツもの」は観るのは、そこに「人」が描かれるから。そして、スポーツ全般に疎い私は、当然、テニスに関しても「ラケットで球を打つスポーツ」であるということより難しいことは何も知らない。その結果、テニスの試合をメタファーにした駆け引きの部分は(画面に表示される点数の見方も含めて)正直よく分かっていないところも多い。
それでも一人の女と二人の男のラブ・トライアングルの微妙な駆け引きは理解できる。誰に感情移入しながら観るのかは恐らく観客によって違ってくるだろうし、場合によっては誰にも感情移入するのは無理という人もいると思われる。
紋切り型の不倫話として切り取ることも出来たかも知れないが、愛の在り方という概念の再定義を迫るかも知れない作品となっている。人は複数の人を愛することは出来ないのか?複数の子どもに同じように愛情を注ぐことと何が違うのか?「そんなことあり得ない」というのは従来の慣習に縛られ過ぎているからではないか?時代によって価値観も変化する。20〜30年前までは恋愛は異性としかあり得ないと思っている人が大半だったはずだが、現在ではずいぶんその概念も変わってきているはず。
えっ、そこが結末?というビックリも含めて色々考えながら(スポーツ好きな人はテニスの試合も楽しみながら)観てもらいたい。
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