チャレンジャーズのレビュー・感想・評価
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Anti-Sports Film with Winning Soundtrack
Luca Guadagnino has demonstrates once again he can turn a love story out of the most unlikely circumstances. With three months of professional training, the actors' tennis skills are genuine enough to sell the story. Trent Reznor and Atticus Ross' pumping soundtrack carry the film in a way that's as fashionable as its three-way romance. Sure to arouse desire even for those who don't enjoy sports.
スポ根脳の行き着く先。
映画に夢中になる人生を生きてきて、何度かふと、自分の人生が映画みたいだったら映画なんて必要なのだろうか?と思ったことがある。映画を物語と言い換えてもいい。この映画のタシも、なんなら自分がスポ根もの超カッコいい主人公であると信じて生きてきたのに、不慮の事故と負傷で主人公を降りざるをえず、半ば無意識のうちにファイヤー&アイスの二人に「てめえらが最高の物語を見せろ!」と要求してしまっている。そんなのは他人のわがままであって、ファイヤー&アイスの二人はそこまでの器でもなければ、むしろタシの観客となるべきだったのに、タシの期待に翻弄されて右往左往することになる。これをラブストーリーだと言われるとピンとこないが一種の三角関係ではある。とにかくスポ根マンガのクライマックスの試合とか、ケンシロウとラオウの最終対決とか、そういうものに燃える人たちが主人公の役を押し付け合ったあげく、当人たちの思惑を越えてなんかやたらと燃える試合が実現してしまったわけで、ケンシロウとラオウとユリアとか、上杉兄弟と朝倉南とか、竜児と菊と剣崎とか、いろんなものにもなぞらえられる気がする。そんなスポ根的宿命の対決萌えで一本の映画ができる!と思った脚本家は、おそらくスポーツそのものよりスポ根に熱狂する心理について描いているのだと思うし、バカみたいに大仰なルカ・グァダニーノの演出もその思惑にピッタリである。まあ、ゴールはそこになるよねという話ではあるので、その先に想像の及ばない境地まで連れ出してくれたらさらにすごい傑作になった気がするが、そもそもそういう趣旨ではないというか、ないものねだりというものわかってはおります。
奸計を巡らせる者たち(監督含む)
いや〜、凄いテニスの映画だった!こう書くと何だか小学生みたいなペラペラの感想になっちゃうが、何よりも最高で究極のテニスを求めた映画だったと思う。
さらに映画的に面白いのは、構成はサスペンスで撮影はアクション、表面上のストーリーはラブロマンスという、豪華幕の内弁当みたいになっていながらも、やはり全体の柱としてテニスのラリー的面白さが際立つ仕掛けになっているところだ。
時間軸が飛ぶ構図はそれ自体が決勝と過去を往復するボールのような効果を生み出している。
それもこれもラスト・シーンの最高の瞬間のために設計されていると言って過言ではない。
監督がルカ・グァダニーノなので何度も同性愛を示唆するようなカットが差し込まれるのだが、それについては書かない。
映画のタイトルにも捻りがある。
テニスが題材なので、審判に異議を申し立てるチャレンジと掛けている部分もあるだろう。そもそも大会が「チャレンジャーズ」なので、シンプルにそこから取っているのかもしれない。
英語の「challenger」は「対決する者」「異議を唱える者」という意味になる。何かに挑戦するというニュアンスではなく、映画に出てくる単語で表すなら「Game Changer」の方が馴染みが良いかもしれない。
さらに遡ってラテン語だと「陰謀を巡らせる者」という意味になり、なるほどそれが一番しっくりくるのかもしれない。
タシもパットもアートも、己の欲するものの為に色々と策謀を巡らせている描写があるからだ。タシは最高のテニスを見るためにパットとアートを張り合わせ、パットはタシとよりを戻そうと画策し、アートはタシとパットの関係を裂こうとする(しかも相手を気にかけているように装って!)。
めくるめく愛の駆け引きが最終盤まで続く事を考えると、「奸計者」と訳すのが一番良いように思う。
色々書いたが、やはりこれはテニスの映画。いや史上最高のテニス、の映画である。
タシは「テニスを通して相手と絆を築く」「自分も、相手も、観客席も、全て一体になる」最高のテニスを切望していた。
そして同時にパットとアートが自分を巡って訣別することを嫌がってもいた。
競い合いながらも貶め合うのではなく、ライバルでありパートナーでもあるという複雑で美しい絆が目の前に現れた時、何もかも忘れて喝采を送りたくなるこの気持ちは、タシだけでなく観客席にも、画面の前の我々にも響く感動と興奮の瞬間なのだ。
ボールを追うだけの人生、などと卑下する必要なんて全然ない。その人生が全てコートで出尽くしたからこそ、最高の瞬間が訪れたのだから。
のために(テニスで)決闘する二人の男の物語
自分は「スポーツ」は観ないが「スポーツもの」は観るのは、そこに「人」が描かれるから。そして、スポーツ全般に疎い私は、当然、テニスに関しても「ラケットで球を打つスポーツ」であるということより難しいことは何も知らない。その結果、テニスの試合をメタファーにした駆け引きの部分は(画面に表示される点数の見方も含めて)正直よく分かっていないところも多い。
それでも一人の女と二人の男のラブ・トライアングルの微妙な駆け引きは理解できる。誰に感情移入しながら観るのかは恐らく観客によって違ってくるだろうし、場合によっては誰にも感情移入するのは無理という人もいると思われる。
紋切り型の不倫話として切り取ることも出来たかも知れないが、愛の在り方という概念の再定義を迫るかも知れない作品となっている。人は複数の人を愛することは出来ないのか?複数の子どもに同じように愛情を注ぐことと何が違うのか?「そんなことあり得ない」というのは従来の慣習に縛られ過ぎているからではないか?時代によって価値観も変化する。20〜30年前までは恋愛は異性としかあり得ないと思っている人が大半だったはずだが、現在ではずいぶんその概念も変わってきているはず。
えっ、そこが結末?というビックリも含めて色々考えながら(スポーツ好きな人はテニスの試合も楽しみながら)観てもらいたい。
不思議な映画
ゼンデイヤのハマり役
三角関係をとても官能的にスロウに描く
私を取り合って…
結局最後までそういうこと?三角関係、しかも男性は親友同士。女性は常に男性達に優位に立ちたいし、1人の男性は女性と対等な立場を求め、もう1人の男性は女性に従順に尽くす。どちらの一方の男性でも物足りない。テニスを通してだが、3人の複雑な三角関係を時間軸を変えて描いている。全く共感はできないが音楽や映像もMVのような描き方で上手かった。
テニスボールになれる。
ルカとゼンデイヤ。
話題にもなったものの、Amazonだけにprimeで観るつもりで、しばらくリストに入れて、ようやく観た。
結果、何がおもろいのかサッパリだった。場外でのイロイロも陳腐だし、試合の所業たるやマナーもへったくれもない。
テニスとは人生?
事前情報でスルーしてて損した!
ゼンデイヤ
まどろっこし
グズグズ進まない展開に「早く終われよ」の気持ちが強くなりすぎ、最後の試合シーンもこんなにドキドキしないクライマックス見たことないってくらい平穏な気持ちで見れました。そもそも3人とも自分が悪いくせに怒ったり相手をなじったり、まっとうな人間ならどう見ていいか分からない映画です。タシがパトリックを毛嫌いする理由は?試合前に心乱れてケガしたから?でもそもそもケンカふっかけたの自分だぜ?しかも何ならアールがウソついてそそのかしたし、駆けつけたパトリックを追い返したのもアール。このあたりあら?何か話が合わないわね?って思わない?3人ともテニスしかしてない運動バカだから仕方ない?まあそもそもゼンデイヤ以外の男二人魅力なさ過ぎ。大して美しくないのは百歩譲っても、俳優なんだからなんかにじみ出る魅力ないわけ?ゴッズ・オウン・カントリーみたいな素朴なゲイ役ならいいよ、この映画に彼はダメだ。もう一人は見たことないけどとにかく薄い、人間味も顔も何もかもが薄い。ルカ・グァダニーノのゲイ臭が100%悪い方に傾きました。差別でないことを言っておきたいのはルカ・グァダニーノの今までの映画は大好きだし、ゴッズ・オウン・カントリーも大好きでした、しかしこれはすべてがチグハグ、彼が作るべき映画じゃなかったんだろうな。ラストもアートあれだけ取り乱してどうなるのかと思いきや、普通に試合してどうすんだよ、何が言いたいのかさっぱり分からん、近年稀に見る駄作でした。ゼンデイヤは結局グレイテスト・ショーマンくらいしか心に残る映画はないね、黙って歌手に戻ったほうが良いと思います、かわいいんだし。
情熱と舞台が見合ってない
タシの情熱。タシを愛し翻弄される2人の男。
10年に渡る愛。に対して、久しぶりに2人が対戦する舞台がショボく感じて、熱量はそんなものかい?と感じてしまった。
スポ根ものだとしたら、タシと結婚したアートは登り調子で、別れたもう1人は成績が落ちて行き、
だけど嫉妬かあるいはタシへの変わらぬ愛で、
再び勝ち上がり全米オープン決勝でタシを賭けてぶつかる。
これくらいやってくれると非常に分かりやすく見応えが
あったのだけど、そんな擦られた手法は古いのかな?
これが新しいリアルな10年に渡る愛の形なのか、
ボクには分からなかった。
特にパトリックの嫌らしいじっとりとした視線と、
嫌味たらしい実力と成績が伴ってないのに自信家の
笑顔が気持ち悪くて、コイツの良さを教えてくれよ
と思った。
アートはアートでトップテニスプレイヤーになったのかも
しれないけど、タシの前では弱々しく自分で行動を決められない子どものままで、こいつもまた魅力がなかった。
ただ、三通りの2人きりになった時の何が起こりそうな怪しげな空気感と雰囲気は「君の名前で僕を呼んで」の監督と言う事でなるほどと思いました。
ラストのテニスの試合のシーンは
スローモーション使い過ぎてスゴい怠く、
今まで時間軸をバラバラにして、
ボクには分かりづらい演出だったけど、
3人の関係性を緻密に繊細に機微を描いて来たのに、
ラストカットで急に大雑把で派手なスポ根テニス映画でも
ここまではやらんだろ!と言う演出で、
今までの物語はここで笑わすためのフリで
コメディだったのか?と思っちゃいました。
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