「ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For? 」の唄声に痺れる」バービー Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
ビリー・アイリッシュ「What Was I Made For? 」の唄声に痺れる
2023年製作/114分/G/アメリカ、原題または英題:Barbie、配給:ワーナー・ブラザース映画、劇場公開日:2023年8月11日。
最後、安易に主人公のバービー(マーゴット・ロビー)とケン(ライアン・ゴズリング)の恋愛成就とはしなかった脚本には、拍手とは思った。
物語的には、知的に振る舞い女をウリにしたらいけないし、感情的になってもダメ、強くなくてはいけないがそれを表に出してもいけない、妻母としては勿論仕事もきちんとすべき、みたいなニュアンスで、現代女性の生き辛さを訴えていたのが、家庭を持った娘を持つ父親として、ずいぶんと身につまされた。かつては、お嬢様はお茶入れメインで給料もらえてたらしいし、男たちも仕事と家庭を両立できてなかったのに。
映画に実名で登場して驚かされたが、マテル社は1945年設立でカリフォルニア州エルセグンドに本社を置く米国を代表する玩具メーカー(2023年5.4billion US$)。バービー&ケン人形の他にも、セサミストリートや機関車トーマス関連商品も扱ってるらしい。バービー人形(娘のバーバラにちなんだ)は、創業者の妻ルース・ハンドラー(後に社長、1916〜2002)が、映画にあった様に当時のあかちゃん様の人形とは異なるものとして、考案されたとか。
ミュージカル仕立ては楽しみであったが、多くの曲が自分には今ひとつに感じてしまった(ライアン・ゴスリングがダンスも歌唱も上手かったのには感心させられたが)。主人公のお悩みシーン及びエンドロールで使われた、ビリー・アイリッシュ&フィニアス・オコネルの「What Was I Made For? 」には、内容的にも映画にピタリと嵌り、素晴らしい唄声に心を揺さぶられ、痺れてしまった。
監督グレタ・ガーウィグ、製作デビッド・ハイマン 、マーゴット・ロビー 、トム・アカーリー ロビー・ブレナー、製作総指揮マイケル・シャープ 、ジョージー・マクナマラ、 イノン・クライツ 、コートニー・バレンティ 、トビー・エメリッヒ 、ケイト・アダムス、脚本
グレタ・ガーウィグ 、ノア・バームバック、撮影ロドリゴ・プリエト、美術サラ・グリーンウッド、衣装ジャクリーン・デュラン、編集ニック・ヒューイ、音楽アレクサンドル・デスプラ、音楽監督ジョージ・ドレイコリアス、視覚効果監修グレン・プラット。
出演者
バービーマーゴット・ロビー、ケンライアン・ゴズリング、グロリアアメリカ・フェレーラ、変てこバービーケイト・マッキノン、アランマイケル・セラ、サーシャアリアナ・グリーンブラット、大統領バービーイッサ・レイ、リー・パールマン、マテル社CEOウィル・フェレル、最高裁判事バービーアナ・クルーズ・ケイン、ノーベル物理学賞受賞バービーエマ・マッキー、お医者さんバービーハリ・ネフ、売れっ子作家バービーアレクサンドラ・シップ、ケンキングズリー・ベン=アディル、ケンシム・リウ、ケンンクーティ・ガトワ
ケンスコット・エバンス、マテル社重役ジェイミー・デメトリウ、アーロン・ディンキンスコナー・スウィンデルズ、弁護士バービーシャロン・ルーニー、外交官バービーニコラ・コーグラン、報道記者バービーリトゥ・アリヤ、マーメイドバービーデュア・リパ、ナレーターヘレン・ミレン、ケンジョン・シナ、ミッジエメラルド・フェネル。