「バービーもケンも、自分らしく生きよう💖🌈🐴」バービー うさえさんの映画レビュー(感想・評価)
バービーもケンも、自分らしく生きよう💖🌈🐴
バービー(女性)もケン(男性)も、ジェンダーに縛られず自分らしく生きよう💖というメッセージ✨
ジェンダー問題やフェミニズムを秀逸に取り入れながら、
こんなにもファンシーで楽しくて面白い映画なんて他にない!
偏った女性優位社会のバービーランドで女性だけが輝く世界、リアルワールドでミソジニーの洗礼を受けるシーン(セクハラ受けまくりなど)、管理職全員男性のマテル社のおじちゃん達が「女性のために!」と会議するシーンは、家父長制が根深く残る現代の日本社会で生まれ育った女性の身としてとても面白かった🤣
男性であるケンの劣等感や葛藤、自己受容までの過程の描写も楽しすぎたし、何よりケンが魅力的✨
マンスプレイニングやマッチョイズム…「嫌な男あるある」(有害な男性性)、女性視点での皮肉たっぷりな描写がありながらも、応援したくなる愛すべきキャラクターだった🩷(戦争中のミュージカルシーンが特に最高、笑い死ぬかと思った)
バービーは、ケンが作ったあまりにも偏った男性優位社会に無力感で絶望する中、自分自身を受け入れていく過程がとっても素敵だった。
「賢くもない、綺麗でもない、私には何もない。」
そう感じるバービーに対して「あなたはそのままで綺麗で賢くて素敵」と励ますグロリア。
(いつの間にかノーメイクになっていたバービーに、「典型的な美しさじゃなくていいのよ」というメッセージが良かった!マーゴットロビーには説得力なし、という製作者メモに爆笑🤣笑)
男性優位社会で女性に求められることの辛さ、プレッシャーについてのスピーチには共感しすぎて感動した✨
自分が作った男性優位社会が崩れ大泣きするケンに対して、これまでの扱いを謝罪するバービー。
それから、権力や高価な所有物、バービー(女性)を手に入れることがアイデンティティではない、あなたはあなたでいい、泣いてもいいんだと慰め励ます。
男性優位社会、競争社会、ホモソーシャルにおいて「勝たなければいけない、成功しなければいけない、強くいなければいけない」という男性ならではのプレッシャーや苦しみが、ひしひしと伝わってきた。
ケン同士で慰め合ったり励ましあったりするような描写がよかった。リアルワールドでもケン達みたいに、男性であっても弱くていいし人に頼っていい、祝福しあっていい、そんなふうになっていったらいいなと思った✨
バービーは、社会に求められるような「典型的なタイプ」の女性でなくてもいい、特別じゃなくていい、と自分らしさを受け入れることができた。
その上で、何もかも完璧ではないリアルワールドで、自分のしたいことをする人生を選ぶ。
リアルワールドでの問題は何一つ解決されていないのにも関わらず、それを受け入れた上で自分らしく生きることを選ぶ。
その姿にとっても勇気づけられた✨
バービーやケンは自分らしく生きることを選んだ。
リアルワールドに住む私たちも、おたがいをリスペクトし、社会の性的な役割に縛られずに自分らしく生きられたら…
競争するんじゃなくて、祝福し合えたなら、
どんなにハッピーなリアルワールドになるだろう…🌈💖