夜明けのすべてのレビュー・感想・評価
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全てが優しい良い映画だった。俳優陣全員素敵で、上白石さんが特に良か...
全てが優しい良い映画だった。俳優陣全員素敵で、上白石さんが特に良かった。劇伴の入り方、映像の質感、リズム感、星との自然な関わり方感、どれも丁寧で良かった。
しいていえば、終わりがあっさりだったので、少し期待しすぎてしまった感はある。
三宅唱らしさは所々にあって。でも彼特有の若さ・瑞瑞しさ故の荒々しさ...
三宅唱らしさは所々にあって。でも彼特有の若さ・瑞瑞しさ故の荒々しさはなく。ベテランのような、巨匠のような。「きみの鳥はうたえる」のラストの素晴らしさが大好きな自分にとっては寂しいけれど、
しかし彼の作品を見るには今が一番いい時かも知れない。嵐と静粛の間。
未だ頭の隅にひっそりと
3回観ました。1回はコメンタリー付き上映です。
主人公ふたりはあるきっかけをもとにお互いが「相手に何かできないか」と考え
始めることでストーリーが動きだします。
ふたりが恋愛には発展しない物語というのは知ってたとはいえ、お互いを気遣い
相手の為に一生懸命何かをしてあげたり、ふたりきりのシーンが多いと普通なら恋愛に
発展しない訳はないと思うのですが、目を合わせて会話することがほとんどなく、
萌音さんと北斗さんの自然な演技で「このふたりは無いな」と思わせてくれます。
ふたり以外の登場人物もとても魅力的に描かれていて、そんな優しい人ばっかり
いるわけない!ではなくどこかに優しい人がたくさん集まった場所がひょっとしたら
あるのかもしれないと希望が見えました。
静かに、贅沢に、心に残る余韻にずっと浸れる作品です。
自分には合わない
人生の接点での深い出来事
生きづらさを感じる人たちと社会の距離感
生き辛い、しかし、生きたい
うつ病が心の風邪と言われて久しいが、実態は何も変わっていない。本作は心の病に苦悩しながらも、社会と向き合い懸命に生きようとする二人の男女の物語である。
人間は一生の間に色々な病に罹る。治癒する人もいれば、持病として一生その病と闘う人もいる。それでも、大抵の人は、普通の社会生活を送ることができる。日本の社会もそれを認めている。しかし、一つだけ日本の社会が許容できない病がある。心の病である。
本作の主人公は二人の男女。PMS(月経前症候群)で、月に一度、月経前に精神状態が不安定になり発作が起きる藤沢美紗(上白石萌音)と、パニック障害で、突発的な発作が起きる山添孝俊(松村北斗)である。二人は転職先の会社で隣り合った席になる。そして、ある日、山添のある行動が美紗の発作を誘導してしまう。そのことを切っ掛けに二人は自分の境遇を打ち明け、友達とも恋人とも違う互いに助け合う関係を築いていく・・・。
二人の距離感が絶妙。発作が起きた時には助け合う。普段は自己主張をぶつけ合うが、喧嘩にはならない。心の病に罹った者同士の相互理解、相互信頼ができ、心の病と闘う戦友と言うべき関係だから。
生き辛い、しかし、生きたい。という文字が画面に映し出された時には、はっとした。二人は心の病に不寛容な生き辛い社会に絶望せず懸命に生きようとしている。挫けていない。胸が熱くなった。
二人は、出会ってから徐々に生気に溢れ、プラネタリウムの企画では、見事にミッションをクリアする。生まれて初めて二人が生きている喜びを感じた瞬間だろう。
二人が出会った転職先での仕事仲間達は、二人の病に寛大で、出来過ぎ感、違和感があったが、社長もまた心の闇を抱えた人間だと知り得心した。己の痛みを知るものは他者の痛みを理解できるのである。
日本社会の心の病に対する不寛容は、過去の偏見と理解不足が生み出したものである。心の病を熟知し、心の病に罹った人達が生きがいを感じる社会作りが喫緊の日本社会の課題だろう。
社会の中で苦しんでる人を知ってもらうことも映画の魅力
パニック障害、PMSなど見た目では認識できない病が沢山あります、私達が認識することで優しい社会になっていくんだと思った。
零細企業の社長役の光石研さんがとても優しい、それが社員に連鎖していく。
そんな優しさに上白石萌音、松村北斗の心も穏やかに周りのことも見られるように変化していく様子がわかりやすく描かれている。
中でも松村北斗が会社や同僚に否定的な態度だったのが、自転車に乗り、会社の作業着を
着るようになり、出先から差し入れを買って帰る。
病で苦しんでる人だけでなく、精神的、家庭環境に苦しむ人を助けるのも周りの人なんだな。周りの人の優しさは伝わり、連鎖するように。
夜を苦しみに例えるならば夜明けは優しさという太陽により夜明けが来るとさえ思えた、人に優しくなれる映画でした。
やや単調
自分と向き合う映画
じんわり
ドキュメンタリーを観てるよう
一度は観てほしいです
皆さんのおすすめのコメントをたくさん目にしたので観てきました。映画に初コメントで緊張です。
光石研さん演じる栗田社長のモットー「無理なく、怪我なく、安全に」が心に沁みました。
日々、心に余裕のない仕事をしています。どうにか仕事を切り上げての鑑賞です。心が大怪我をする前にこの映画に出会えて良かったです。
全キャストが素晴らしかったですが主役のお二人は本当に素晴らしかったです!特に松村北斗さんの静かなる変化、成長がお見事でした。
たい焼きを買って渡した後、机に座って微笑む姿が堪りません。しば漬けにはちょっと声が漏れてしまって恥ずかしかったです。
わたしも横にいる誰かを助けられる人になりたいです。そして少しずつ無理をしない自分にしたいです。
もう1回観て、3回目はコメンタリーにも行きたいです。急がねば。
夜明け前がいちばん暗い。今真っ暗でも明日が夜明けかもしれないなんて、救われます。
原作未読だが、原作の方がもっと心に染みるだろう。
闘病の話より日常に着目点を置くなら、
もっと繊細に描かなきゃ物足りなさを感じてしまう、ところが残念だった。
特に最初の上白石萌音の語りが、病人の心境を表す重要なシーンだが、小説じゃないのに、語りなんて勿体無いと思った。
結果的には、最後のプラネタリウムの語りと対照的になって、後者がその応えのようなものになってよかったかも、が。
この映画はよく小説から洗練だれた内容で作られていながら、所々中身の薄さを感じるの仕方ないね。登場人物の物語を一々深掘りしたらまとまりが付かないし。
予備知識が全くない状態で鑑賞したが、
予想より日常的で変に恋愛感情とかをもたらしてなく、
良い雰囲気で、小説の描きたいこと、小説の良さが伝わった映画ではないかと感じた。
4.0より3.8くらいかな。
この映画に救われました
寄り添う。
ホリプロと出た時にアイドル映画かと思ってしまったが全然違った。
冒頭の数分で、藤沢さんの症状と置かれた状況がよくわかる。
あとは、光石研と渋川清彦が演じた社長と前の会社の上司と同じように、藤沢さんと山添くんに寄り添って見守っている。見守っている2人も哀しみを背負っている。
山添くんが今の職場に居場所を見つけたことを察した時の渋川清彦、こちらもついもらい泣きをしてしまった。
主人公二人だけじゃなくて登場人物みんなの気持ちがすんなり入ってくる。
映像も演技も演出も音楽も、すべてが優しい気持ちになれる。
この題材を、このキャストとスタッフで作ってくれたことに感謝したい。
もっと早くこの映画に出会えていたらよかった。
どんな映画を観に行っても、上映前にアニメの予告編を見せられますが、「ボーはおそれている」や「哀れなるものたち」観にきてる人がハイキューやガンダムを観に行くとは思えない。
アニメ観に来てる若い人たちに、今作のような映画の予告編(上映中でも)見せて観にきてもらうようにすればよいのに。
星と照らし合わせてみる
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