「つかみどころのないコメディセンス」ノーバディーズ・ヒーロー sugar breadさんの映画レビュー(感想・評価)
つかみどころのないコメディセンス
主人公のメデリックはジョギング中に見かけた娼婦イザドラに一目惚れ。ビジネスではなく、ただで付き合ってくれるよう何度もアプローチ。冒頭からぶっ飛んだ設定です。
イザドラはセックス依存症だし、ヤクザな夫は嫉妬深いのに売春公認。他にもテロリストと間違えられるアラブ系の青年やマンションの銃器マニア、公私の区別ない女性上司など登場人物はクセのある変人ばかり。
まあ世の中誰しも変なところがあって、それが化学反応を起こすんだよということなのでしょうか。
確かにおかしみはあるんですが、全体的にやや間延びして、コメディとして食い足りなさが残りました。
告解室の情事、GPS追跡、イスラム国の動画など小ネタは上手く使っていたのですが、そもそもメデリックが何故あそこまでモテモテなのか今ひとつ説得力がなかったです。
でもギロディ作品はこういうつかみどころがないのが妙味なのかも知れません。
みんなで飲もうよみたいなエンディングはちょっと良かったです(ひとり入院してるけど、それはそれとして)。
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