高速道路家族のレビュー・感想・評価
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造りの甘さ、雑さは否めないがストーリーは面白い。
勝手にサスペンスと思って観ていたので何か恐ろしいことが起きるだろうと身構えていたのだがサスペンスではなかった。万引き家族のような左翼主義的な(=不快な)メッセージ性を感じたし、ご都合主義的な脚本で造りが甘いとも思うが、中々面白かった。いくら酷い目に遭ったとは言えこの父親は余りにも家族に対して無責任ではないか、と思う。子役の2人、特に弟の方が無茶苦茶良かった。
高速道路のパーキング家族‼️
高速道路のパーキングで、ちょっとした詐欺を働きながら生活する家族を描いたブラック・コメディかと思ったらとんでもなかった‼️この作品はとんでもない悪玉(父親)から、自立しようとする妻と子供たち、そして彼らを助けようとする中古家具屋を経営する夫婦の物語‼️そんな風に観たほうが面白い‼️精神異常でちょっとサイコパスな父親がラスト、ふと我に帰って奥さんを火事から救ったのはヨカッた‼️
人の人生にどこまで介入していいのか…
家具屋のヨンソンさん、通報しといて家族を招く…最初は偽善者か〰と思いましたが確かに子供には教育・衣食住必要ですよね…
家族を引き離すのもどうかと思いますが、正しい答えは一体なんだったんでしょう。
チョン・イルさん迫真の演技でした!
切なすぎる。
夫の投資話がうまくいかず、路上生活することになった家族は高速道路のSAでガソリン代の2000円くらいを恵んでもらいながら生活していた。
そこに、以前恵んでもらった婦人に再開し、警察に突き出される。
そこから不憫に思った婦人は妻子を自身の店に住まわせる。亡くなった子供の面影をかんじながら。。。
あんな結末になるなんて切なすぎる。
軽いタッチの作品かと思ったら、割と重い内容で、貧困・就職・軽犯罪・就学などの問題を含み、社会派の作品とも言える。
【セーフティネットの綻びから地に落ちた家族の詐欺行為を、中年女性が一度は通報しながら救いの手を差し伸べた理由。今作は1組の貧しき家族と1組の哀しき想いを抱えた中年夫婦の善なる相互補完の物語である。】
ー 最初は、高速道路のサービスエリアに寄生する家族の物語かと思ったら、全然違った・・。-
◆感想
・今作は、2組の家族の相互補完の物語である。
1組は父、ギウ(チョン・イル)が大学中退後に(ハッキリとは描かれないが)詐欺に巻き込まれ、経済破綻した妻ジスク(キム・スルギ)と10歳の娘と5歳の息子の4人家族である。
もう一組はコレマタ、ハッキリとは描かれないが幼き子を失った中古家具店を営むヨンソン(ラ・ミラン)と、ドファン(ペク・ヒョンジュン)の中年夫婦である。
ー 今作の脚本は結構粗い。全くもう!。けれど、それを補完する健気な子供達の姿。-
・最初は、ギウが高速道路のサービスエリアで、見知らぬ人に”財布を落としてしまった。2万ウォン、貸してくれませんか?”と言って詐欺する姿をコミカルに描いているが、たまたまジスクに二度会ったがために、急展開していく。
ー 1度目は、ジスクは2万ウォン+娘に5万ウォンを渡している。そして、子供達を複雑だが、愛おし気に見るのである。-
・ギウが警察に拘留された時に、参考人として警察に出頭したジスクは、行き場のないジスクと子供達に”家に来ない?”と声を掛け、中古家具店の奥の部屋に彼らを住まわせる。
ー フラッシュバックの様にヨンソンの脳裏を過る男の子の姿に、彼女がジスクを招いた理由が分かって来る。-
・ヨンソンに対し、”アイツらを店から追放しろ!”と言っていたドファンも、夫婦げんか後に店で酒を呑んでいた時に、TVから流れた家が全焼した人への補償金のニュースに対し”税金の無駄遣いだ!”と言っていた若者と喧嘩になり、留置所へ。
ー ドファン、良い奴じゃない!-
■一方、どうしても家族に会いたいギウは、警察署を脱走してヨンソンの店に来るが、ヨンソン達とジスクは楽しくバーベキュー中。
そして、ジスクからは”私達はここの家族になると言われてしまい・・。
<今作は、韓国のセーフティネットの綻びにより、底辺生活をしていた家族と、哀しき想いを抱えながら暮らしていた中年夫婦の2組の家族の相互補完の物語である。
火事になった時に、身を呈して身重の妻ジスクを守ったギウの姿と、今では幸福な生活を送っている娘ウニが、手紙で父を想う言葉がナレーションで流れるシーンは、沁みたなあ。>
ギウの愛し方は正しかったのか?
イベントがあったので東京で3回観ました。
ホームレスでも健気にも明るく振る舞う4人の家族。子どもの犠牲の上に成立している父親のわがままにも見える。
ギウなりに家族を愛していたが、家族を愛するには責任が伴う。しかし、この父親には責任感が見受けられない。自分が責められると過剰に自己防衛をするからだ。それをなだめ見守ってきた妻がギウに別れを告げたとき、ギウの暴走が始まる。
ギウの心の傷の原因をもっと描いてくれたら、ギウに感情移入できるのだが、どうしても犠牲者である妻ジスクと長女ウニの目線で見てしまう。
ギウの孤独を食べ物を貪る姿で表現しているのは見事だった。貴公子チョン・イルが挑戦した汚れ役は一見の価値あり。
ラストは、ギウを含めて家族全員が幸せになったのだろうと思う。
ギウが最後に示した愛情が家族に未来を与えたのだと解釈している。
色々ツッコミどころはあるけれど
しかし、面白かった!
おとうさんが勾留されたのち、おかあさんと子どもたちは、ヨンソンの家族の中で、平穏な生活を、過ごす。
おとうさんが、どんな形で家族を、迎えに来るのかと、中盤からドキドキして、観てました。
ラストは、、、、おそらくラストのラストが真実だぅたのでしょうか。。後からジワジワ、切なく感じます、、
俳優(子役含めも)の、演技が、素晴らしかっかった!
寸借家族
ギウが終始クズなので、共感も応援もできません。
テクも、幼児とはいえあまりのワガママ放題に途中何度もイライラしてしまいました。
ウニはこの作品の良心で、表情ひとつで序盤からそれが分かる演技もお見事。
肝心の中身は、まず話が動くまでが長く、かといってその後意外な展開があるわけでもない。
ギウの過去は台詞でサラッと語られるのみで、しかも単に「ウマい話に騙された」だけ。
ヨンソンの息子に何があったかは結局語られない。(確かに死因は本筋に関係ないが…)
ドファンがキレた理由もよく分からない。
反面、テントの周りでモブが踊るシーンなどは意味不明だし、消火シーンも長すぎる。
余計な描写は多いのに、描くべきところが省かれているように感じました。
警察の無能描写も度が過ぎている。
コケる後輩と立ち止まる先輩女性に始まり、ギウをあっさり取り逃がし、追跡シーンはコメディのよう。
振込先を律儀に持っていたことなども含め、ご都合主義が多い印象でした。
ギウに同情の余地を一切感じなかったので、解釈の深みなどを感じないのも難点。
そりゃあっちの暮らしの方が良いでしょ。
夫婦と従業員一名の中古家具屋で母子3人を養えるかは疑問だが…
「カムサハムニダ」と言うと絶対に通じ無い
子供達の揃えた謝意のなんとも不自然なイントネーションに、正に『言わされている』演技感を演出させる人を喰った面白味を感じる
ただ、今作はその部分も含めた所謂『是枝節』が色濃く染まった作劇になっている 決して否定をする訳ではなく、それだけ日本の監督の影響力が認められている証拠でもあり、嬉しい限りである
今作の白眉はなんといっても子役の娘役の女の子の演技であろう これも又是枝流儀に通じるのか、とにかく心が動かされる演技である
ストーリー展開も、深みを追求しなかったのは或る意味間違っていないチョイスだったかもしれない 韓国ならば幾らでもエグイ演出やストーリーテリングを書けるところを、そこまでに落とし込まないボリュームの利いたレベルにチューニングしているのだろう
それぞれが問題を抱えながら、未来への希望を抱く中で、夫だけが見いだせない その苦しみは痛い程理解出来る ゲスでも何でもなく彼なりの精一杯の強がりであり、褒められはしないが共感は充分、私は受け止めたい
ラストの描き方は、好き嫌いがハッキリするかもしれない 果してラスト前のあのシーンは娘の理想だったのか、それとも本当に夫婦は助かったのか、オープンクローズの一つの提案だと感じる事が出来た
他のレビューで辛口が多かったが、自分としては是枝量産型としての内容に満足している なにせ貧乏になる理由は千差万別なのだから・・・
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