「あの頃のビデオテープを探してみたくなった」aftersun アフターサン ONIさんの映画レビュー(感想・評価)
あの頃のビデオテープを探してみたくなった
まさに夏観るにふさわしいヴァケーション映画。滅多に会えない父と娘の許されたふたりきりのバケーション。昭和の日本風に言うなれば熱海旅行のホームビデオみたいなのが始まりと終わりを告げる。にしても、懐かしのSONYのハンディカムと、あの水中カメラ(ミノルタだったか)。冒頭の再生音や停止音がとても懐かしく、切ない。ああ、もうハンディカムで撮られた子たちが自分の子供を持つ年齢になるんだな、と思うとどうしても内省的かつ感傷的になる。そして時折映るクラブの映像。きっと現代から振り返ってるのだろう、あ、これは横道世之介風の立脚点の作品だ、と思ってみているとアンダープレッシャーが流れ意表を突かれてエモーショナルな感情に。。きっと監督も自身の懐かしの行楽ビデオか何かをみて思いついたのかもしれないが、見ているこちらも何か懐かしのテープを探してみたくなった。
お父さんが11歳の時、どんなだった?
どんな大人ぬなってると思ってた?
それを見ている20年後の自分なんて考えただけでも切ない。
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