「Tai-Chi(太極拳)」aftersun アフターサン TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
Tai-Chi(太極拳)
私、劇場で映画鑑賞してもパンフレットは買いません。後から解説や考察を調べるとも殆どないですし、他の方のレビューすらサラッと目を通す程度です。なので、自分の解釈が正しくなくてもあまり気づかずにレビューを書いているため、詳しい方からしたら「何も解ってない」と思われるかもしれないですが、それでも、意地でも、、、いやぁ、、それにしても、本作はかなり難解ですね。。。
本作、IMDbなどで評価が高いだけに、観ている最中、どこかで一気に何かが解けるのかと思いながら観続けましたが、結局、最後の最後まで悩みながらもうエンディング。。。正直、書くことが見つからずに、こんなことをツラツラ書いています。
父であるカラム(ポール・メスカル)が、別れた妻と暮らす娘・ソフィ(フランキー・コリオ)と二人で過ごす夏休み。ソフィがハンディカムで撮影する(カラムの)映像で始まりますが、これが兎に角観辛い。その後も、大事そうな場面でこれが繰り返されますが、そもそもこれは、当時の父と同い年になったソフィが、そのビデオを観て回想しているというのがこの映画の設定だからこその演出。ただ、元々トレーラーすら観ていなかった私に、それを気づかせるのもだいぶ後半になってからで、まぁ、集中力が要る映画です。当然、そういう代物だから映写されるものは全く以て巧くないので、下手すると気を失いそうになります(苦笑)。
ソフィ11歳に対し、父カラムは31歳。要するに、20歳の頃出来た娘で、背伸びする年頃で大人びた表情をする娘と、若い父親の関係性は他者から見ても「兄妹」と間違えられることも。とは言え、決して「禁断の愛」みたいな単純な話ではないのですが、カラムは時折観ている我々を不安にさせる「危うさ」をチラつかせることがあります。そして、本人がそれを自覚しているのか、常にそのことを意識しているようでTai-Chi(太極拳)で呼吸を整える様子、また実際に研究しているのか(Tai-Chiの)本が映されるシーンもあります。
それでもまだまだ若い彼。娘との別れの日が近づくと更に不安定さを抑えられない様子。当然、ソフィも父の様子に気づいていますが、そこはやはり11歳の少女です。それでも、周囲の大人たちの「言動」を微妙な距離感でやり過ごすところなどは、若い父との付き合いの中で自然に会得しているよな大人びたところがあります。
とまぁ、解らないながらというか、あまりの解らなさに結局飽きずに観終わりましたが、未熟な私には楽しむまでの余裕はなく、どうしても高い評価は付けきれませんでした。すいません、難しかった。。