「ド派手なアクションをただただ楽しむ」PATHAAN パターン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
ド派手なアクションをただただ楽しむ
インドのアクション映画は、前置きが仰々しくて長い時がある。何も考えずに楽しんで観ていると、中盤にようやく主人公の名前が明らかになってここから本題!みたいなシーンがぶっこまれて驚いたことがある。
本作もなかなか大胆。パターンってどういう人なんですか?という部下の質問に、上司が答える内容が半分くらいの尺を使っていた。そっか、これ回想シーンだった!と後で気づく。だから、こいつがテロを依頼されてたんだっけ!なんてことを後で思い出したりする。
でも、そんなことはあまり問題ではない。とにかくいろんな場面のド派手なアクションをたっぷりと堪能する映画だから。カーチェイス、列車の中と屋根上での格闘、氷上バイク、空中戦(飛行機ではないけど)。そして、踊るように華麗な武術とガンアクション。今年観た「デッドレコニング パート1」そっくりなシーンもあるが、切り抜け方が全く違ってて面白い。基本的に全部力技で切り抜けるのもインドアクション映画っぽい。主人公も敵役も筋肉バッキバキでハンパないから、力で解決しがちだよな。敵のアジトに突入する方法なんか、その強引さがぶっ飛びすぎててちょっと笑ってしまった。
途中で登場するタイガーの仰々しさも最高。クールに半笑いを浮かべながら敵をバッタバッタと倒す姿にしびれてしまった。タイガーの映画を観ていないから、ぜひ後追いしなくては!
ストーリー的にはそこでなんでいる?とか、いつバイクの準備してた?とか、いろいろとツッコミどころも満載なのだが、そんなことを気にしていたら楽しめない。あのぶっ飛び具合を半分笑いながら、(心の中で)キャッキャ言いながら観るのが正解。いやー、やっぱりインドのアクション映画はすごい。