「第1部?」沈黙の艦隊 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
第1部?
続編できるのかしら?
センセーショナルな内容なのだが、何故だか盛り上がらない。
最新鋭の原子力潜水艦が独立国家を宣言し、日本と軍事同盟を組むと宣言する。
そこで、終わり。
いやいや…おいおい…。
ここに至るまで艦長の真意が全く明かされず…ここに至ってもいまいちピンとは来ない。
ラストカットのシークエンスで鯨とか映してる場合じゃないんじゃないのかと嘆息する。
後半、ほぼ直立不動の芝居を堅持した大沢氏は流石だなぁとは思うが。
冒頭からなんだかおかしいのだ。
潜水艦が沈むのだけど、さして問題視されない。事情を知ってる人間はそれでもいいが、事情を知らない人間までも狼狽しない。見てるこっちは「乗組員を乗せたまま潜水艦が沈むのなんて、よくある事なのかな?」って思ってしまう。
まるで珍しくない事のように思えて盛大に??だ。
潜水艦ならではの駆け引きは、そこそこ面白かったものの…やはりマイナー感は否めず、それがどんなに神業なのかやっぱり分からない。
CGは物凄く頑張ってた時思う。
水中も水上も大活躍だった。
魚雷のスピード感とか潜水艦の全景とか。深度の表現とか結構良かったのだけど…。
総体的にアングルがありきたりで、つまりは編集も平坦で、そこにつけて物語の展開が冗長に思うから退屈だった。コレで色々情報を盛り込んでくれりゃ見応えにも変わるのだけど、どうもそうにはならず…。
原作を知らないけれど、脚本が膨らまなかったのかしら?
そして、潜水艦描写の多い事多い事。
海自が全面協力してんだっけ?そんな事の弊害かと思う程多い。まるで宇宙戦艦ヤマトが地表から飛び立つ時みたいにドラマチックだ。
デッキ内部のよく分からない長回しカットとか。
忖度か?
そりゃ潜水艦界隈の人は大喜びかもしれけどさ。
それとも尺が必要だったか?
まぁ、第1部なのだろう!
コレだと潜水艦のPVにしか思えず…。
ミリタリーファンは大喜びなのかもしれないのだが…ちょっと素人の俺には余分なものの詰め合わせにみえる。
▪️追記
原作は32巻以上あって、本作は3巻目くらいなのだとか。となると、コレは序章もいいとこで…一体何部作作る気なのだろうか?
原作のエピソードをくまなく網羅する事なんてないのだろうけど、本作の落とし前をどこでつける気なんだほうか?ジョジョみたいに投げっぱなしのやりっ放しになるのかなぁ…