「まぁ仕方ないか」沈黙の艦隊 ゴジラの子どもはゴジラッコさんの映画レビュー(感想・評価)
まぁ仕方ないか
およそ30年程昔にかわぐちかいじ氏が発表したマンガが原作の映画です。
まさかこのタイミングで実写化するとは思いませんでした。
原作の時代背景は東西冷戦期ですので令和の今とはかなり違うのですが、その点の説明は無しですし、細かい事を言い出したらキリがないのでそこはすっ飛ばすのは良しとして…
海江田艦長役の大沢たかおさんは海江田艦長の超然とした雰囲気をよく再現しているなと思いました。
やまとを追いかける海上自衛隊潜水艦の深町艦長が原作では海江田艦長の同期の艦長のはずですが、今作では過去に海江田艦長の部下だったという風に変わっていたり深町艦長の部下の速水副長が女性だったり同じく水測員役のユースケ・サンタマリアさんが原作の南波さんの武骨な雰囲気とは似ても似つかない軽さだったりとまぁ軽く突っ込みたいところはありますがまぁ仕方ない。
監督の作品解釈や演出ってだいたいの場合原作丸まんまって事はまず無いですからね。
しかし、竹上総理があまりにも情けない傀儡総理っぷりで原作のようなやまとを受け入れ、各国首脳と気迫に満ちた交渉をする存在とは真逆でがっかり①。
米海軍のスタイガー司令官や米空母艦長や米潜水艦艦長のなんだかな~という軽さががっかり②。
原作物語の中である意味影の主役格といえるベネット米大統領のあまりの軽さにはそりゃもうがっかりというよりも唖然です。アメリカ大統領が世界の王だと言う位堂々としている原作の真逆っぷり。
もしかしたらこの監督は政治不信が強いのかも知れないと感じましたね。
もっとも令和現在の総理大臣や大統領ならさもありなんと思う部分はありますけどね…
そういう不満点はまあまあ有りつつも、さぁここから楽しい見せ場が始まるぞ!と思った瞬間に映画終了…
え?何が起こった?なぜエンドロールが流れてる?
中途半端な終わりにがっかり③④⑤⑥…
そりゃ全32巻の大作のうちの4巻目位で終わった訳ですので原作を未読な方には全く意味不明な終わり方でしょうね…
次回作、次次回作が前提ならわからなくも無いのですが、尻切れトンボですよ?
期待するので星4つですが、本当にこれで終了なら星1つ位かな。