「厳しいけれど、現時点ではこのくらいの評価が妥当かな?」沈黙の艦隊 野球十兵衛さんの映画レビュー(感想・評価)
厳しいけれど、現時点ではこのくらいの評価が妥当かな?
正直に言って面白くなかったです。
原作が原作だけに、期待値を上げ過ぎたせいもあるのですが、はっきり言って、つまらなかったです。
亜流に先を越されに越されまくってからの真打の登場でしたので、期待値は爆上げでした。
あれだけの長編をまとめるのですから、一作で終らないことは当然なのですが、その第一作で、見事に失敗した感じ。
脚本も演出も特撮も、これといった盛り上がりに欠けたまま、やっとのことで終わりを迎えてしまいます。
せめて、ここぞというクライマックスは、きっちり押さえておいてほしかったかな。
今作なら、憎っくき米軍第七艦隊との闘いを、もっと迫力ある映像でカタルシスを描いてほしいかったかな。
原作では、米軍にイライラ、ふつふつと煮え湯を飲まされ続けている展開なのですから。
あと、これ大変重要なことなのですが、キャスティングに大いに違和感を覚えました。
海江田と深町はあれ、むしろ逆じゃね?
原作の雰囲気から言うと、海江田はもっと若くて線の細いくらいの雰囲気だと思うし、逆に深町はもっとごついくらいの豪胆な漢っぽさを感じていました。
私が思ったキャスティングなら、まんま『孤狼の血 LEVEL2』なのですが、海江田に松坂桃李、深町に鈴木亮平をイメージするんだけれどなぁ。
正直、この出来栄えに満足して第二作目以降を作るのなら、また失敗を繰り返すだけだろうなぁ…と、厳しいことを思いました。
『キングダム』シリーズに比肩する邦画のスペクタクル巨編になりえる作品なのに。
次作以降が、もしあるのなら、“いやらしいほど”もっと外連味たっぷりに作ってほしいかな。
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