「伝わるという幻想…そこに頼る純情」パスト ライブス 再会 愚者さんの映画レビュー(感想・評価)
伝わるという幻想…そこに頼る純情
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子供のころの初恋の相手と再開するストーリー。突然親の仕事の都合で韓国からアメリカへ移住する女の子。突然、残された男の子。その後の彼らの人生。12年後、ふとしたことでオンライン上再開する二人。楽しい時間はそうは続きません。彼女は仕事に集中したい、オンライン上で話しをするようになってから、ソウルのことばかり考えてしまう。「しばらく、やめましょう」…そして…さらに12年が経ちます。
夫が居て、仕事も順調な彼女は現状を変える気はない。一方、単なるノスタルジーではない感情を抑えきれない彼はニューヨークへ向かう。彼女の夫も含めた3人での時間。隠しきれない緊張感は和めない微妙な空気を作り出す。単なる旅行者に徹したい彼の頬に涙が伝う。それを意思を持って無視する彼女。
別れの時、彼の前では決して泣かなかった彼女。しかし、家の前で待っていた夫の腕の中で号泣する。
恋愛の結果が結婚ではなく。生活設計としての結婚がある。そこに愛を感じないわけじゃない。でも…子供の頃に体験した純粋な愛情を求めるなんて…そんなリスクを背負うほど愚かじゃない。
「来世に会えたら」…彼を納得させ、自分を納得させるためには…この思想しかないのかも知れない。
「イニョン」…輪廻転生も含めた「縁」を表す韓国語は、二人を繋ぐ言葉であったが、二人を諦めさせる言葉でもあった。
なかなかいい映画でしたが…演出が淡白過ぎて…わかりにくさ…が残りました。韓国の文化…特に、韓国の男女の特性に対する知識がある方が納得感はあるのかな🤔
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