劇場公開日 2024年4月5日

  • 予告編を見る

「みんないい人、みんな良識ある大人すぎて、正直しんどい」パスト ライブス 再会 ななやおさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5みんないい人、みんな良識ある大人すぎて、正直しんどい

2024年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

久しぶりに等身大で共感できる大人のラブストーリーに出会い、観終わって今もまだ胸がドキドキキューンとしています。決して多くはない自分の恋愛経験が、記憶の奥からそっと顔を出し、映画の出来事とリンクします。結ばれなかった初恋は、いつの日も一番美しい思い出です。あの時、あの彼ともし結ばれていたら?なんて妄想が止まらなくなり、映画の余韻とあいまって、美しい初恋の迷宮に迷い込んでしまいそうになります。危ない危ない…帰ってこ〜い、自分🙄
さすがにアカデミー賞で評価されただけのことはある見応えのある映画でした。登場人物は、ほぼ3人。派手な演出シーンもありませんが、計算されたシーン割、カメラカットなどにより、洗練された大人の物語を終始、上品に自然に演出しているのがお見事!!

自分が主人公でも、多分あのラストでヘソンを選ぶことはできなかったと思います。旦那さん超絶エエ人すぎるんやから…。せめて旦那さんが、ほんの少しでも悪人であってくれたなら、ヘソンもキスくらいはできたでしょうに…それすらも許されないとは、なんとも切ない…🥲
切ないぞーーー😭😭😭

みんないい人
みんな良識ありすぎて、正直しんどい😓

ヘソン、そこでガッとキスしろ〜
奪い去って、タクシーに乗せろ〜

なんて心の中で叫んでいたのは
私だけでしょうか…

初恋は、叶わないから美しいなんて言いますよね。実際はほろ苦い思い出の方が多い気がしますが、時間とともに美しい部分だけが切り取られてたりしますよね。
いつまでも忘れられないし厄介です。

イニョン(=縁)
東洋的哲学、輪廻転生を主題に盛り込んだところも、西洋の人たちにとっては新しい感覚であったかもしれません。

前世(= パスト ライブス)で縁あるあなたと
今世でも出会い、そして別れた
来世こそはと願う
イニョン(=縁)あるあなたと
また出会い、そして人生をともにしたいと

あなたがもし鳥ならば、
それを止める枝になりたい。

あなたが、もし花ならば、
それを咲かす大地になりたい。

あなたにも来世で会いたい人はいますか?

ななやお