「煮え切らない関係の現実的な映画でした」パスト ライブス 再会 Nanaさんの映画レビュー(感想・評価)
煮え切らない関係の現実的な映画でした
ところどころ考えさせられる映画だった。
恋愛映画なら今の立場を捨てて‥
冒険のような結末が始まるのだが、現実はそうはいかない
小さい頃に離れ離れになった時から運命は決まっていたのではないか?
何故なら、彼女は野心家であるから。
facebookを通じて繋がった時、いつこちらにくるの?どちらも動かずにいた。
ずっと探してたのに、なかなか彼女に会いに行こうとしない彼には違和感がある。
この時点で2人の運命は決まったと思った。
彼女は見切りをつけ、
そしてあっという間に別の人と結婚した。
彼に再会したのは懐かしさからなのだろう。
旦那さんがいいひと過ぎて、支払いのサイン書いてるシーンが切なかった。こういう人だから一緒になったんだよね。
3人でのバーのシーンでは昔の飲み友達を夫に会わせられるかどうか、考えてしまった。
恋とは結婚とは、なんなんだろう。
仕事というのもまた、ここぞというタイミングでやらなきゃいけないことがある。
結婚というものもタイミングである。
成し遂げたい何かの延長線にいた人と、たまたま結婚したということなのかな。
監督の体験がもとになってるということで、もしも事実に近いならば、彼女は自分や仕事以上に彼の事を好きじゃなかったのだなと、ただそう思った。
野心優先タイプ。
それはもうアメリカに渡った時点で確定だし冒頭から言ってる。
年下の飲み友達を思い出した。
20年来のかけがえのない友人。
久しぶりに会うと相変わらず仕事ばかりして、まだ独身で驚いた。てっきり他に仲の良い女性が存在していると思ってたが、自分から言えないタイプで、あの時2人で遊ぶ女性は私たけだったと今更知った。
仕事で甲斐性ができるまで‥なかなか結婚には足が進まないそうだ。この映画でもそんな場面があった。
私は年上だから押す自信が持てなかった。
約束も何もない煮え切らない関係はすっかり忘れ、彼女のようにさっさと結婚した。
時代が今で少しの勇気や待てる時間があれば、別の選択肢があったのかな?と考えてしまった。
夫もちょうど誰かと結婚したいタイミングだったと、聞いたことがある。
彼もまた、針の穴のようなタイミングで誰かと出会うこともあるのかな。