■建築家のフランクは、頭部を負傷して右腕に鉄筋が刺さった状態で、どこかの仮設トイレ内で目覚める。
徐々に覚醒して行く中で、彼はそこが”リゾートホテル”の建築現場で、環境保護家の女性が希少なガムスバートフクロウの生息地なので、ホテル建設を止めようと抗議していた事をぼんやりと思い出す。そして、自分もその意見に傾倒していたことも・・。
トイレの穴から除いた外には縛られた環境保護家の女性らが縛られて昏倒しており、大量の解体用ダイナマイトもあるようである・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・冒頭の、フランクが何が何だか分からない状態で,仮設トイレ内で目覚めるシーンは、ソウシリーズを思い出す。
・だが、この流れからフランクは、管の奥にある自分のスマホのロックを棒の先に付けたガムを使って解除しようとしたり、メッチャ痛そうな感じで鉄筋を右腕から抜いたりするのだが、ナンカ展開が可笑しいのである。冒頭には、イキナリトップレスの女性の胸がババーンと映されたりね。
・でもって、市長を目指すホルスト・ヴォルフが”リゾートホテル”建設を強行しようとすることがアナウンスでナントなーく分かり、ホテルが出来上がりつつある中、お披露目式で建設予定地のイラナイモノを爆破しようとしている事が、アナウンスで分かるのである。
シチュエーションスリラーなので、トイレの外は一切途中まで映されない。
・だーが、爆破係の黒人ボブが最終チェックにわざわざ来たところから、コメディ感が増すのである。ボブを追いかけて来たホルスト・ヴォルフは、彼を爆弾でバラバラにし、その狂った表情を初めて晒すのであるが、この辺りで何故かフランクの妻マリーが幻覚の中、ホルスト・ヴォルフといちゃついて居たりするのである。
ー スリラーなのか、コメディなのか、ハッキリさせるよーに!-
・でもって、何とかスマホで警察に連絡を取るフランクだが、やって来た二人組の警官が全く使えない連中で、アッサリ、ホルスト・ヴォルフに撃ち殺されて”これまでか!”と思ったら背後から環境保護家の女性にスコップでぶん殴られて昏倒するのだが、しぶといホルスト・ヴォルフは彼女をライフルで撃ち殺すのだが、そのシーンも映されないのである。血がドバっと飛び散るけどね。
・何故か、会場には”タケシ”と言う大切な出資者らしい日本人もいる様なのだが、”タケシ”も又、一切映されないのである。
とにかく、この作品は”映すのは、仮設トイレの中とその周辺チョビッとだけだからね!”と言う姿勢を潔いまでに貫くのである。クスクス。
<今作は、ソウシリーズもビックリのドイツ発、ソリッドではないシチュエーションスリラーちょびっとコメディコメディ風味を塗した作品なのである。
そして、今作の印象は、”怖い””興奮””笑える”と言う滅多にない組み合わせの三銃士なのであーる。>