「個性的なルックは斬新なアイデアから生まれる」search #サーチ2 東鳩さんの映画レビュー(感想・評価)
個性的なルックは斬新なアイデアから生まれる
前作に引き続いて劇場で鑑賞
物語全編がパソコンかスマホ上で展開するという斬新なアイデアがとにかくスゴイ
世界には他にもこのアイデアを思いついた映画監督はいたかもしれないが、実際に脚本を書ける人は今作の監督以外にはいなかっただろうなと思う
(前作の後に家政夫のミタゾノとか上田慎一郎が真似していたが話自体が破綻していた)
ただの面白いストーリーを書くだけじゃなく、それを全編に渡ってパソコンかスマホ上で画にするためには更なる創意工夫が必要で、ちょっと異常な脚本能力だとも思う
そしてこの設定があるからこそ映画として唯一無二の個性的なルックも生まれている
パソコンやスマホのアプリ画面やウインドウが切り替わるだけの連続性
それが物語をテンポを良くすることにも一役買っているので全くダレることがない
本当に素晴らしい映画
これがダメな邦画だと過度なグレーディングや非日常的なライティングで不自然にカラフルな色味にしただけな在り来たりの話を”画がキレイ”とか褒めそやしている
みんな古着とか一点物の服を着て不自然な服装した登場人物ばかりの話を”オシャレで憧れる”とか褒めそやしている
前者は藤井道人とかその真似した映画監督で、後者は今泉力哉とか以下同文
斬新アイデアから生まれた物語を元に個性的なルックや世界観を形作る洋画
在り来たりな話や漫画原作のガワだけカラフルにしているだけの邦画
根本的にレベルが違うなと感じさせられました
それで5点満点じゃないのはやはり前作の驚きを超えることは無かったこと
そして、監視カメラと盗撮機能付きの腕時計と再現ドラマという、パソコンやスマホ以外の手段も使っていたことが何か引っ掛かったので減点としました
後者の監視カメラと腕時計は物語の伏線でもあったし、再現ドラマはチャーミングなオチとも言えたので、全然許せる逸脱ですけども