世界の終わりからのレビュー・感想・評価
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伊東蒼ちゃんに援交させないでよ~
伊東蒼すごいです。
確かにこの地球には絶望することばかりです。昔と比べ、SNSのおかげで豊富で詳細な報道情報に溢れているからかもしれません。
温暖化の影響は海釣りをしているとひしひし。20年以上前から急激な変化に気づいておりました。今はサンマは取れず、小さくて痩せていて買う気になれず。イカは釣れず、スーパーのイカも一杯700円と手が出ません。京都議定書もパリ協定も今となってはマボロシ。
しかし、映画館を出ると人々は皆、頑張って生きていることも事実で、そう易々と希望を捨てる訳にはいかない現実。
諦めたらおしまい。
でもねぇ。
どちらが正しいのか?
どちらも正しいのでしょう。
今さら政治家の無能を嘆いても始まりませんが、夢占い少女と輪廻師に政策を頼るだけの総理大臣や揚げ足取りだけで次期総理の座を狙う官房長官なんかは当たらずも遠からず。国民の生命と財産と美しい日本を守るといいながら、あまりにも無策の期間が長すぎた。
オリジナル原作と脚本で望んだ監督作品として、キャスティング、エンタメ要素のバランスがよく、きっちり入りこめました。これが最後の監督作ということもこの世界に愛想つかした潔さなのかもしれませんが、それはそれでひとつの決断として尊重したいと思います。
ただ、ケバい同級生のいじめのシーンはそれを省いても充分に成り立つストーリーだと思うので、直接的な描写はないにせよ、伊東蒼ちゃんに援交させないでよって思いました。
夏木マリのあの髪型とドレスは一見の価値あり(笑)
この世界の終わりから、次の世界のあなたへ
両親を事故で亡くし、学校ではいじめに合い、居場所のない高校生、志門ハナ。
祖母も亡くし、生きる希望をも失いかけていた時、突然政府の人間を名乗る数人のグループから自分の見た“夢”を教えて欲しいと言われる。
2週間後にこの世界は終わると決まっており、それを変えられるのはハナが見る夢だけらしい。
困惑するハナだったが、その夜本当に不思議な夢を見たことを始まりにハナは世界の終末の鍵を握る重要人物になっていく……
紀里谷監督は名前だけは聞いたことがあって、正直あまり作品の評判は良くないといったイメージだった。
監督にとっての引退作。私にとっては最初にして最後の紀里谷作品になってしまったわけだけど、とんでもない。
心の底から素晴らしいと思える作品だった。
やっぱり色眼鏡で観てはいけない、本当に凄いものを観せてもらった。
話は世界の終末論。
この世界は全て運命というもので決められており、あと2週間で終わるこの世界を唯一変えることができるのは1人の少女ハナの見る夢。
はじめはファンタジー要素の強いこの設定から完全にフィクションとして観てしまう。
しかし、ハナと同じように次第にこれが私たちの物語に見えて仕方なくなってくる。
あまりに突然国の命運を背負うこととなったハナは、本当に自分に出来るのかと葛藤する。
我々は何故生きていくのか、こんな世界本当に続ける必要があるのか。
夢と現実、過去と現在、善と悪。
全てが揺らぎ出し、迫るタイムリミット。
全ては巡っている。
思想的な話っぽくなってしまうがそうではない。
歴史も命もこの世界も。
生と死、破壊と再生、何かの犠牲のもとにまた新たなものが生まれる。
不幸も何か希望のための犠牲なのかもしれない。
これは絶望の物語ではなく、紛れもない希望の物語。
世界の終わり、されどそれは新たな世界の始まり。
独特な世界観の演出や役者の演技も良かった。
冒頭で飛べない鳥がラストでは燃え盛る森へ飛んでいったり、時空を超えた伏線回収があったり、映像美だけじゃなく細かい部分でも演出面として見応えがあった。
湯婆婆すぎる夏木マリ、悪くて渋い圧倒的存在感の北村一輝、芯の通った強さがカッコ良すぎた朝比奈彩など、キャラクターも確立されている。
そして、なんと言っても伊東蒼の演技力よ。
彼女の健気な姿に自然と涙が溢れてくる。
もうかなり冒頭から泣いてしまった。
幸薄少女役が多いけど、毎回違う印象を与えてくれる女優さん。
今後の活躍にますます期待したい。
若林時英がああいう役だったのも個人的に嬉しかったし、岩井俊二監督もいきなり出てきてぶち上がった。
映画として面白いとかいう以前にただただ素晴らしかった。
感動というのはこういうことかと久しぶりに実感した。
映画という枠を飛び出した聖典のような作品。
映画としての好き度は暫定で今年3番目くらいだけど、今年のエッシャー通り枠、殿堂入り。言い過ぎか?
てか、なんでこういう作品に限ってパンフレットが無いんだよ〜!!
あと、監督まだまだ作品観たいです!!
世界の終わりに希望を見出すのではなく、世界の終わりこそが希望なのかもしれない
ラスト直前まで、これはもしかしたら、クリストファー・ノーラン監督の映画みたいに、理系脳フル回転で考えなきゃダメかな?だとすると俺にはムリだ❗️と思ったりしたのですが、エンドロールが終わる頃には、〝いや、そうじゃない❗️これは今の世界の厭世観の映画だ〟と思い直しました。
だから、パラレルワールドとかタイムスリップとかは、単なる道具立てのひとつとして、時系列やら、誰が誰に⁈という意味での理屈合わせ、辻褄合わせは見送り❗️
と自分の中の脳内会議は全会一致で決定(あー、良かった)。
ソ連崩壊や鄧小平の改革開放路線などが始まった頃は、政体はそれなりに違えど、世界全体が大きくは資本主義(=ある程度西側に近い民主化や自由化)で統合されていく⁈と暢気というか能天気に思ってました。
BRICS(ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ)の発展で世界はますます豊かに共存共栄‼️
中東地域の紛争やアフリカなど発展途上国の独裁政権なども、大国と先進国が多少の利権争いはあるにせよ、国連の旗のもと、まぁそれくらいにしようよ、と時間はかかるかもしれないけれど、平和と安全と人権を希求する方向で動いてくれるはず…
すべて夢でした。
二度の世界大戦を経て、大いに反省したはずなのに。どんな事情、思惑があろうが、武力行使は無駄な死をもたらすだけなのに。
西側世界でも、グローバル化は多くの人に豊かさとチャンスをもたらすというのは幻想に過ぎず、結果的には経済格差の一層の拡大と固定化(運の悪い人は生まれた時からチャンスが限定的)をもたらしただけではないのか、という気がします。自力で打開することのできない閉塞感に覆われて自殺する人が老若男女を問わず増えている。
20年以上前ですが、村上龍さんが『希望の国のエクソダス』でこんなようなことを書いていました。
『この国には何でもある(金さえあれば何でも手に入る)。だが、希望だけがない。』
(今、手元に原本がないので記憶違いによる多少の相違があるかもしれません)
昭和世代は、希望のある時代を知ってます。
(ここで言う希望とは、大それた夢のようなものではなく、年金を貰うまでの安定した生活がイメージできる、という意味合いです)
少なくとも親世代の多くは働き者だったし、自分たちも真面目に働けば、細やかながら家庭や家やクルマを持てると思いながら生きることができました。今思うと信じられないことですが、定職につかず、好きなことをしながらフリーター的に生きてる友だちのほうが格好良く見えたりしたくらいです(安定した生活が割と普通に実現できそうだけど、その分退屈な人生だと自虐的に感じていました)。
→ヒロシよりも寅さんのほうに憧れる…今の若者は寅さんのような生き方はあまりに不安定で、憧れたりしないと思うのですが、違うかな?
強権国家のあまりに身勝手な振る舞いが世界に危機をもたらす一方で、身近な生活や将来設計についてもまったく希望が持てない、そんな閉塞感を持つ人たちの想念が〝世界の終わり〟を求めていることを表している。
世界が終わりに向かう中で、希望の光を見つける映画てはなく、世界の終わりこそが希望なのである。
そういう映画なのではないでしょうか?
伊東蒼の歯並び良くなってた
事故で親を亡くした高校生のハナは、生きる希望を見いだせない日々を送っていた。ある日、政府の特別機関と名乗る男が現れ、見た夢を教えてほしいと頼まれた。そしてその夜、ハナは奇妙な夢を見た。てな話。
注目の伊東蒼が出るので観に行ったが、突拍子もないストーリーなのでファンタジーなのだろう。
前作・恋は光の時に歯並びの悪さが気になってたが、治ってたので矯正したのだろうか?そこは良かった。
伊東蒼さんいいですね
先週日曜の「どうする家康」で伊東蒼さんがお市の方の侍女を熱演されていて、そういえばこの映画に主演されていたなと思って衝動的に観に行きました。切ない感じで良かったです。毎熊さんとのやりとりも良かったです。また設定・映像は好みで、ややじれったいところもあったけど、エンディングの後味も独特でした。シネスイッチ銀座の夜の回だったので終わって閉店店舗の多い銀座の街を東京駅の方まで歩いてゆくときも独特の感覚でした。
紀里谷監督色を削いだ良作、伊東蒼の抜群の演技力
紀里谷監督にしては、だいぶ抑えた演出をしていると思う。
戦国時代の表現もすばらしい。
個人的には湯婆婆っぽい夏木マリや、羊のキャラクターとか寓話的な表現はいらないと思ったけれど、そこまで削ぎ落すと紀里谷監督的では無いのかもしれない。
まあ紀里谷監督を「キャシャーン」や宇多田ヒカルの「traveling」のイメージで捉えている私がすでに違うのかも…。
テーマはまさに「世界の終わりから」、それを主人公の伊東蒼が抜群の演技力で体現していく。
見応えのある映画でした
設定や行動、登場キャラクターに気になるところは少しあったけど、とにかく主役の子が画面いっぱいに下がり眉で泣き叫びながら訴えてくる様がスゴすぎて圧倒されて、それだけでも観に行って良かったと思った。
あと高橋克典さんの悪人ぷり、北村一輝さんの濃すぎる存在感も素晴らしくて楽しめたし、冨永愛さんのお芝居も素晴らしかった。意外なキャスティングも楽しめた。
夢に落ちる場面がとても好き。感覚を刺激してくれる音作り、音楽も良かった。
劇中に訪れた一つの結末に対して、「まぁそうなるよな」って思ってしまった自分自身とか人間の愚かさを考えるとなんとも言えない気持ちにもなるけど、そう思わざるを得ないくらい現実世界と地続きな物語を感じた。
見終わって映画館を出て人混みを歩いていたら、「なんだろうこの世界」「みんな何考えて生きているんだろう」と、ふと考えてしまう不思議なパワーを持った見応えのある映画でした。
独特の世界観に引き込まれ、観賞後に不思議な余韻に浸れる作品。 本年度ベスト!!
伊東蒼さん目当て。
期待以上の圧倒される演技!
これだけでも大満足だけど、独特の世界観のある作品に満足度は高め!
彼女が演じるのは他界した両親に加え祖母も亡くなり独りで暮らす女子高生のハナ。
学校ではイジメられ生きる希望を無くし生活している感じ。
ある日突然、政府機関からハナが見た夢を教えて欲しいう意味不明の依頼が。
見た夢を話せば世界が救われるという凄絶なストーリー(笑)
最初は意味も解らなかったハナだけど見た夢を話す事で色んな災害が最小限になる展開。
自分の居どころを見出だせず、生きる希望を失ったハナが政府に協力する事に迷う心の葛藤する姿に引き込まれる。
その時の伊東蒼さんの表情がリアルで素晴らしい!
自分的に主演女優賞を差し上げたい程の演技!
顔の表情だけで演技が出来る役者さんって感じで素晴らしい!
特定のシーンだけモノクロ映像になる感じも独特の世界観を演出していた感じ。
これに加え、意外と豪華なキャスト陣。
予想外だった冨永愛さんが本作ではダークホース(笑)
意味不明に登場したシーンが効果的だった。
予想も出来なかったラスト!
「世界の終わりから」
良いタイトルでした( ´∀`)
ありがとうございました!
この映画を観た後、今までの自分の身勝手さが恥ずかしくなりました。このままではダメだとようやく覚悟を決めた感じです。毎日少しずつですが、先祖、地球に恥じないように生き方を修正しています。この映画に出会わなければ、一生何も変わらず最後には後悔が残っていたかもしれません。本当に観れて良かった!
確かにこの世界は救う価値無しかもね。
予告編は観てないけど、女子高生が世界を救う為に頑張るという話らしいので楽しいフィクションを予想しながら着席。
えっ!武将に襲われるって、これ、タイムスリップじゃなくて夢の中なの?!唯一の家族である祖母を失ったばかりの女子高生ハナは、突然現れた警察の怪しい組織に自分の見た夢を報告するだけ。え!その夢と実際に起こる事件の共通点は何なの?どうやって対応してんのって思ってたけど、あぁ、あの本が書き換えられてたのかな。夢のシーンはモノクロにしてて分かりやすいと思っていたのに、カラーで夢の中の奴が現実に出てきたり、ハナが超能力使ったり、過去を変えたり、生まれ変わりっぽい奴だったり、他にもまだまだ謎だらけ。後半になって全部が夢オチかと想像してたのに、あら?
頑張ってる女子高生を詐欺師やテロリスト扱いする人々の気持ち結構理解できます。だが、そのおかげでハナが選択した結論は。マジか!
人類絶滅まで2週間、短いっ!
最初から最後まで、ハラハラワクワクの訳のわからない展開で、めっちゃ楽しかったです。
全体的には悪くないけど、 部分的に微妙なところが少なくない 主役の...
全体的には悪くないけど、
部分的に微妙なところが少なくない
主役の感情の起伏が激しすぎて、
『え?そこ泣き叫ぶとこ?』みたいなのが結構あった
なんか大物がたくさん出てくるなと思ったら、
紀里谷さんの作品だった
そこに気付いていたら見なかったかも
中島美嘉なら「この世界に期待するよ〜♪」
そう、こんなん救う気なくなるよね。彼女が選択した結果ではなくまわりがそうした結果です。
学校のシーンは岩井俊二風、出演したついでに口だしたのか笑笑
いい映画を観ました、楽しい時間でした。
期待が大きすぎた・・・
大好きな紀里谷監督作品で期待大大大だったのだがハードルがちと高すぎたか。良い要素一杯持っているのに最近の傾向で盛り込み過ぎ・・庵野作品とモチーフが同傾向にあるだけに、取り組みの姿勢の甘さと言うかボンボン感が出てしまった。紀里谷和明よ、もっとフィルムを捨てろ!!!と言いたい。もうちょっとどうにか出来たんじゃないのか・・・。庵野の厳しさを見習ってほしい。センスは抜群なだけに・・。
女性に託す
ハナ、老婆、ユキ、ソラの勇気と活躍。監督は女性にこの世界を託したのだと思う。私はデストピア感よりポジティブなメッセージを感じました。
日本の男性監督にしては珍しく、女性の描き方を「男性を癒す」「男性を救う」存在にしておらず、女性達が社会に怒りそして勇ましく闘う姿として描かれていたので好感を持ちました。世界を何とかしたいという勇敢な男性って、ほぼ出てきませんでしたよね。権力に固執したり自己愛が強かったり。
今まで女性は、命を産み出してきた故にそれも足枷となってきました。未来の女性は、出産だけではなく、命の集合体を守る様なもっと壮大な存在であることを作品から感じました。
ひとりの世界。みんなの世界。
好きだったし応援していた紀里谷和明監督。「コレで終わり」みたいな話出てたけども、何かが芽生えたらまたお願いします。絶望と希望が共存している監督の世界。私は大好きです。
今回も、絶望を旅する物語。それは極々個人的な絶望かもしれないし、視点を変えれば世界的な絶望なのかもしれない。そうして迎えるエンディング。手前でスパッといっても良かったのかも知れないけれども、むしろ「優しい蛇足」が紀里谷監督だと思っているので最高でした。エンドロールがインストなのも余韻に時間を使えて良かったし。ありがとうとまたね。
点数は引退や個人的な思い入れ諸々を含めてのものなので、あしからず。
この作品の終わりから
上手くレビューできませんが、感想を。
予備知識なく、タイトルと桐谷映画と
いうことで鑑賞しました。
なんだろう、主役の女の子の印象が、
スワローテールのアゲハのイメージでいたら
岩井俊二監督が登場でたまげた。笑
事前の想定とは少し異なる印象の映画でした。
内容は、戦国、セーラー服、女子高生なんて、
とても80年代の香りがします。
一冊の長編漫画を読んだような感想。
上手い役者さんばかりでした。
ただ、少し意味不明な設定が多かったので
パンフレットもなくて、補完できなかったので
ガイド本か、ノベライズがでないかなぁ。
2時間タップリです。
個人的には、創りたいものを作る
数少ない監督さんですので
最後と言わずもっと作品を作って欲しいです。
この作品の終わりから、また次回作にも期待!
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