「涙が止まらなかった理由」世界の終わりから 堀潤さんの映画レビュー(感想・評価)
涙が止まらなかった理由
2 回みて、2回ともどうしようもなく涙が止まらなかった。 いま、実際の世界で起きている事実を重ね合わせながら、不安と絶望の淵が目の前に突きつけられた。
それでも、涙に体温を感じられたのには訳がある。
紀里谷さん自信が信じる世界の在り方がそこに描かれていたからだ。
物語も去ることながら圧倒的な映像表現の力に鈍器で頭を殴られたような衝撃を受けた。 逃げ場のない、全く隙のない映像構成。鮮やかなカット捌きと芸術的な編集。ワンフレームの緊張感に息ができないほどだった。
台詞の一つ一つが禅問答のように深い深い世界の広がりに誘ってくれた。どれ一つ聞き逃したくなかった。
いま、私が目を逸らしたら、本当にこの世界はあっという間に終わってしまう。
そう思わせる映画だからこそ、力をもらった。
涙の理由。それは、まだ諦めなくてもいいんだ、そう思える希望だったからかもしれない。
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サプライズさんのコメント
2023年4月26日
いま、私が目を逸らしたら、本当にこの世界はあっという間に終わってしまう。そう思わせる映画だったからこそ、力をもらった。
おっしゃる通りです。希望の涙でした。