宇宙人のあいつのレビュー・感想・評価
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納豆か焼肉が食べたくなる
4人兄妹の次男が23年間生活してきた土星人だったという設定をどこまで違和感なく受け入れられるかがポイント。SFとして観た場合、粗が目立つかもしれないがファミリーコメディとして観たらOKなんじゃないか。バナナマンの日村が出ているとどうしてもコントの雰囲気が出てしまうがそれもまた狙いかもしれない。
4人それぞれの話があって、それぞれ問題を抱えてて、その痛みを4人で分かち合う感じがとても楽しいし、温かかった。4人の持ち味が存分に活かされた配役と脚本だったと思う。家族がいたら「サミット」を開きたくなる。
長兄はBOOWYが好きという設定だったが、エンドロールでかかる曲が本当にBOOWYっぽくて笑ってしまった。氣志團うまいな!
あと日本映画では珍しく、食事のシーンが頻繁に登場する。淡々と納豆を取り分ける朝食のシーンは、真田家の絆を描くのにとても効果的だった。長兄が経営している焼肉屋で食事をするお客の姿と合わせてとても印象的だった。焼肉か納豆が食べたくなるに違いない。
高知の風物を背景としたきょうだいを中心とした絡み合いの面白さ
ほのぼの♪
ゆるいコメディとして楽しめます
予告で観たシュールな設定に惹かれて鑑賞してきました。
ストーリーは、両親を亡くしながらも支え合いながら楽しく暮らしてきた真田家四人兄妹の長男・夢二、次男・日出男、長女・想乃、三男・詩文だったが、実は日出男は23年前に地球にやってきた土星人で、役目を終えてあと1か月で帰還することをカミングアウトし、兄妹と過ごす残された地球での生活を描くというもの。
全編にわたってコメディタッチで描かれ、テンポのよい会話、息の合ったツッコミ、シュールなボケ等、そこかしこに笑いの仕掛けが散りばめられています。焼肉屋スタッフの霜降りキャップはちょっと欲しくなりましたし、よさこいサザエくんもなかなかシュールでした。イマイチ笑えないシーンも多いですが、全体的に演者が楽しそうなのは好印象です。
また、高知の自然を随所に取り入れ、兄妹の絆や人々のつながりが育まれるバックボーンとして描かれています。自然を受け入れて折り合いをつける沈下橋のように、日出男も真田家に受け入れられ、溶け込んでいたのではないかと思います。そんな家族や兄弟の絆を感じさせる展開が、なかなか温かく沁みてきます。
ただ、描き込みが足りず、感動までには至らないのがもったいなく感じました。日出男の幼い頃からの23年間の積み重ねや、兄妹にまつわる一つ一つのエピソードがもう少し絡み合うように描かれれば、別れの感動がもっと高まったのではないかと思います。まあ、そこまで求める作品ではなく、気楽な感じで観るのが正解かもしれません。
とはいえ、冒頭の映像はちょっと映しすぎです。あそこで夢二を出してはダメでしょ!終盤のハラハラ感が削がれます。そこからさらにまさかの大オチ!想乃からしたら、いくらなんでもちょっとキモくないですかね?
主演は中村倫也さんで、とぼけた日出男がピタリとハマっていました。夢二役は日村勇紀さんで、本作の雰囲気の中でうまく生かされていると感じました。詩文役の柄本時生さんも、彼らしい役どころでうまく収まっていました。そしてなんといっても伊藤沙莉さん!緩急のある演技が抜群にうまいです。この四人のキャラがしっかり立っていたことで、最後まで楽しく鑑賞できました。
土星人も地球で共生できる
予定不調和
悪くない、いやなんか、良かった
ブランチで紹介してて、なんか気になったので。
原作のないオリジナル作品は、よく考えたら久しぶりかも。
コメディな訳でも、ラストに感動する訳でもなく。
ただ、なんか良かった。
キャスティングはすごく良かったと思う。
宇宙人なのが中村倫也なのは、当て書きだから納得なのはもちろん、長男長女三男もバッチリ良かった。
正直その他の人はよく知らないけど、それもキョーダイが際立って良かった。
意外とこういう映画のほうが感想や意見が分かれなくて、付き合いたてのデートに向いてる気がする(笑)
大事なことが議題やき
Aで動けない
正直、ネタもテンポも演出も合わず、あまり笑えませんでした。
土星に帰る話と劇中のエピソードの関連性もなく、解決に能力を少し使う程度。
しかし、この“解決”があまり良くない。
神内の件は確かに「その程度」なんだけど、それは劇中でも言及される「やった側の理論」。
結果として暗い一年を送らせたのであれば、詩文からひと言謝罪があるべきだと思う。
想乃の妊娠の件も、伝えてさえいない段階で暴力に訴え、記憶まで消すのはアンフェアが過ぎる。
そこまで酷い男という描写もなかったしね。
ただ、終盤の葛藤部分は素晴らしかった。
中村倫也のみならず、日村さんの泣きの演技も最高です。
コメディに寄せるより、こっちに重点置いてくれた方がこの監督は好きかもしれません。
『野球部に花束を』でも若干笑いのセンスが合わなかったので、『彩恋』(名作!)くらいで。
笑って笑って、不意打のように泣けてくる映画。
飯塚監督の作品は初めてで、ノベライズ本でストーリーを把握してから、映画を見た。想像以上に破茶滅茶で遊びココロいっぱいで、笑って笑って、突然温かい涙が溢れてきた。初日に二回みたが、1回目より2回目の方がより楽しめた。あれもこれもぶっ飛んだ設定なのに、不思議に違和感がない4人兄妹弟の自然な会話がとってもよかった!
一番好きなのは、日出男と夢二がバスに乗っているシーン。日出男が「見て、ヨットだよ」と嬉しそうに指差すが、夢二はうつらうつらしていて答えず、日出男に寄りかかって居眠りしている。その時の日出男の切なそうな表情がなんとも言えなかった!
夢二の体温を感じながら愛しいなという思い、別れが近づいている寂しさ、誰か一人を土星に連れ帰るという使命の残酷さ…そんな複雑な思いが混じった表情のように感じた。
見終わって、家族や周りの人たちにもっと優しくしようという気持ちになった。そして四万十川や高知城へ行きたい、焼肉が食べたい!
MY SWEET ALIEN
ザ・コメディな予告とポスターに惹かれて鑑賞。日村さんの存在感が良いですね。
飯塚監督らしく、ほのぼのとしたコメディの中に切なさを交えつつも、ハッピーエンドへ向かう、その道中のくだらないけど笑えるギャグを楽しむ最高の作品でした。
地球に留学的な感じでやって来た土星人の日出男があと1ヶ月で土星に戻らないといけない事を知った妹と弟、その事実を知ってた兄との1ヶ月の物語です。
朝食の様子がなんだか良くて、一つの器に多めの納豆を入れて、それを順にご飯の上にかけていくのが好きでした。黙々と食べるのもしっかりご飯を食べているなという感じがして心温まりました。
焼肉屋でタン丸々出した瞬間吹き出しました。すげぇ贅沢だな笑と思いました。夢ニスペシャル食べてみたいですね。
詩文が学生時代にあだ名をつけた相手が偶々バイト先のガソリンスタンドにやって来て、何かと因縁をつけて嫌がらせをしたり、実家の焼肉屋の貸し切りをドタキャンしたりと色々やってくるんですが、日出男の能力を使って、過去のあだ名(寝癖がサザエさんっぽかったからサザエくん)を付けられた自分を周りの人物に投影して、幻覚のように見せるというトラウマものを仕掛けられます。
その後サラッと仲直りしてるのもコメディしてるな〜と思いほのぼのしました。
想乃の妊娠問題。妹は出産を決意しますが、夢ニは出産には同意ですが、元カレのこれまでの行動だったりに納得いかず勝負しに行くという急展開、年齢の問題もありボコボコにされますが、日出男の能力をちょっとだけ使って無事に勝利して、兄妹仲良くアイスを食べるシーンまで飛ぶのも平和だなぁと思いました。
各役者の小ネタ多めなのも最近の邦画では珍しいなと思いました。特に日村さんのBOØWYへの愛が夢ニのキャラに思いっきり踏襲されていて面白かったです。マジ歌選手権を彷彿とさせる歌いっぷりが最高でした。
ラストシーン、夢ニと日出男が土星へと向かう方法が座椅子を操縦して飛ぶスタイルとかいうぶっ飛んだ感じで、途中で日出男を突き落とすシーン、兄妹を離れ離れにさせない策ですし、とても感動的なシーンのはずなんですが、突き落としたのだいぶ高いところだし大丈夫かなー?と心配もしてしまいました。そこはコメディなんでなんとかなってましたが笑
まさかの自宅出産!?という衝撃もさておき、日出男が想乃の子供に転生!?という怒涛の展開のままエンドロールに突入するもんですから、笑っちゃいました。あージャパニーズコメディって感じです。
物語に深みがあるわけではありませんが、クスッと笑えて、少しだけほろっとくる、丁度いいが敷き詰められている理想的なコメディ映画だなと思いました。あまり宣伝してないので人入りが少ないのが惜しいですが、かなり良い作品でオススメでした。
鑑賞日 5/23
鑑賞時間 14:50〜17:00
座席 F-4
真面目に観なければ、笑いや感動あり
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