「惑星地球化計画」大雪海のカイナ ほしのけんじゃ uzさんの映画レビュー(感想・評価)
惑星地球化計画
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謎が生まれる度、それが解かれる度に世界が広がるように感じたTVシリーズ。
対して本作は、(結末に向かうからというのもあるが)その度に閉じてった印象があった。
率直に言うと、駆け足すぎる。
復習パートもなく、出航まではダイジェストで、航海も日数こそ不明だが何の事件もなく大海溝へ辿り着く。
直前にあった不穏な空気も、海溝越えの協力で霧散。
プラナトでは、カイナたちの合流時点で数ヶ月経ってるんじゃないかというくらいの空気感。
ほぼ調べはついてるし、主人公が資格持ちなのでアッサリ重要アイテムを手に入れる。
ビョウザンは小物、母親はただの説明役、他はほぼ顔を隠したモブ。
戦闘描写はカッコよかったし、マージナルサービスも強かったのに、一瞬で終了。
こっからどうするんだと思ってたら、『復活の呪文』を唱えておしまい。
ほんの数日で世界を救われてしまいました。
きっちり締めたのは評価できるし、『シドニアの騎士』に続いて音響は素晴らしいの一言。
しかし、賢者の時代のことや何故文字が失われたのかなど消化不良感も残る。
何より、計画に“想い”を感じないので、CG以上に物語が無機質に感じてしまった。
TVシリーズではキャラの意志や行動力で展開する部分もあったが、本作では“特別だから”に終始したのも残念。
異星に移住した人類が、そこを地球にしようとしてた、ということだったのかな。
考察の余地はあるし、世界観は素晴らしかったので駄作ではないが、雑にまとめられて残念。
無闇なジブリオマージュもあまり好みではなかった。
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