オットーという男のレビュー・感想・評価
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技術者魂
実はスウェーデンで大ヒットしたというオリジナルを観たことがあるのだが、舞台がスウェーデンからアメリカの新興住宅地に移った以外は、ディテールを含めほとんどオリジナルを踏襲しているといってもよいだろう。オリジナルは若かりし頃の回想シーンがやたらと挟み込まれるためリズムが悪く、割りと冗長だったイメージがあるのだが、トム・ハンクス・バージョンの本作はそれをあまり感じなかったのである。
偏に主演俳優の求心力の違いといってしまえばそれまでだが、かつて大量生産大量消費文化の中で生まれ育った元ドイツ系技術者がもっとも大切にしたこと、つまり“同質性”や“正確性”がリメイク製作にあたっても生かされていたからではないだろうか。外見が全く同じ住宅が立ち並ぶ住宅で、オットーが毎朝欠かさずに行っているルーティンの“見回り”にしても、決められたルールに則っることは、そこに暮らす人々がみな“同質”の生活を送るためにはなくてはならないことだったのだ。
ゴミの分別や、入場門の開け締め、車の乗り入れや無断駐車。ペットの糞尿後始末にいたるまで、昭和の日本都市住宅地では当たり前だったことが、このアメリカの田舎町の一角で、口うるさい定年オヤジの手によって頑なに守られていたのである。しかし、“個性”という名の堕落によりそういった習慣はいつのまにかおざなりにされ、誰もルールを守らなくなってしまった。その代償が“肥満”という人間が最も恥ずべき怠惰の象徴なのである。
ハンクスがオットーを演じるにあたって、オリジナルに加えた変更は、減量して昔の自分と同じ体型を保つ、というただ一点だったはず。同一エリアに暮らす若い男たちがエクササイズに精を出す様子をみて、オットーはどう思ったのであろう。オートマやカメラ、アラームなどの技術に頼って人間は結局どうなった?五感が鈍って楽した分、身体に余分な脂肪がついただけだろう。どいつもこいつもブクブク太りやがって、男ならだまってマニュアル車にのれ💢
そんな時代錯誤な、と若い君たちはそう思うのかも知れない。なんでもかんでもスマホにインプットすれば黙っててもアウトプットが返ってくると思ったら大間違いで、駅のホームから人が転落しても自撮りに夢中で手助けもしない、縦列駐車もままならない、無感動&不器用人間を大量に放出しているだけなのである。そのインプットとアウトプットをつなぐ過程こそが実は本当に大切なことであり、この近所の嫌われものオットーが体現する確かな技術力があってこそ培われるものなのであろう。オリジナルと寸分違わぬリメイクを作った理由もまさにそこにあると思うのだ。孤独死しても直ぐに見つけてくれるメリットも付いているしね。
トムハンクスの、人間味あふれる演技
見終わった後、涙腺崩壊した。
町1番の嫌われ者で、映画を見始めたときはほんとに嫌な奴だなと思った。
しかし物語が進んでいくにつれて、オットーという人物の内面が明らかになっていく。すごく嫌な奴なはずなのに、本当は心優しい人。
近所に越してきた家族や、周りの人の影響もあり、オットーの硬く頑丈な壁紙壊されていく。最初から、オットーはなんだかんだ世話焼きだし、周りを気にかけてる。
最後には、オットーという人物の本当の姿を見ることができた。
最後のシーン、手紙の内容も、オットーらしく心優しいものだった。やっぱりオットーは人のことをよく考えてるいい奴だった。
このオットーを演じたのが、トムハンクスだからこそ。
観客はオットーを憎めないし、最後には好きになってる。
人間味のある演技をするトムハンクスにしか、できなかった役だと思う。
後半からラストシーンにかけて、涙が止まらなかった。
物語が進むにつれて、見方が変わり、観客はいつのまにかオットーが好きになっている、素晴らしい映画だった!!
トムハンクスには哀愁がよく似合う
よくよくありそうな話だけどすごく心地よい映画だった。
人間一人きりじゃなかなか上手く生きていけないんだろう。
人は変わる、前向きに生きることが大事。
原作の方の映画も観よう。
とても良かった
いかにもトムハンクスの人情映画って感じだけど、
とても良かった。
大体結末も想像出来るのだけど、
それでも少しずつ変わり映えのない日々が好転して行ってる感じが丁寧に描かれていて、
微笑ましく観れました。
今の世の中年寄りに厳し過ぎる。
何もなかった戦後から生きてる人に、
ネットだSNSだ機械化だ、ハラスメントにコンプライアンス…
今までオッケーだったものが急にダメになったり、
合わせるのも大変だろうなと思ってたので、
オットーは偏屈なおじいちゃんだけど、
生きづらさも分からんでもなかった。
周りに恵まれ過ぎのように見えるけど、
実際はオットーの心根の優しさが招いた幸せだし、
ご近所付き合いはちゃんとしないとダメだなと思いました。
そして、やはり正しい死に方と言うのは存在する気かましました。
オットーは天国で奥さんと幸せに日々を過ごしているのが想像出来ました。
頑固親父を溶かしていくご近所さん
じんわり、幸せと感動が染み入る映画でした。
トムハンクスらしく、演じるには彼でないとと思えるくらい。
死にたくても死ねない。普通ならかなり重いテーマなのに何か笑ってしまう、コミカルさがある。
それは完全に、前の家に引っ越したマリソルの存在。誰もが避ける頑固親父に面倒向かって接していく、明るい姿はこちらも幸せになる。
病院で心が大きいって爆笑する所は一緒に笑えました。
オットーの悲しい奥さんとの過去は、本当に辛いものでした。徐々に回想されるから余計にです。でも、彼の心を溶かしていく、マリソルや周りの人たちが、ちゃんと彼のことを思ってくれている。
死にたいから、生きると変わっていく、一人の頑固親父。何とも温かくなる作品でした。あと、流れる曲も全部良かった。
正直、ご近所付き合いなんて、全くしてないのですが、こういう付き合い悪くないなと思わせてくれました。
感動しました!
よくある内容かと思いますが、見せ方が上手いのかな?全然気にならずに入りこめた感じです😃
ところどころコメディなところもあって全体を通して感動と笑いのバランスが良かったと思います!
ただ、考えすぎかもですが、メキシコ移民やトランスジェンダー役の方が出てて
なんとなーくプロパガンダ的な部分もある気はしました😅
まあ、映画全般に言えるかもですが・・・
あとリメイクみたいで元ネタの方もみたいと思います😃
私の中では彼の遺作になると思ってる。 それぞれの年齢にあった役を長...
私の中では彼の遺作になると思ってる。
それぞれの年齢にあった役を長い間こなされて来た方だなぁと
テンポも良く、前半だけで何回涙腺がゆるんだか。笑
嫌われ者というわりには愛され過ぎやろ、このおじいちゃん
人間だがら人に親切に出来る
妻との別れにより自殺試みるも失敗続き。ある日子連れの隣人が越してきて。
トムハンクスが然程好きでないため特に自分から見たりしないけど、見ると人の心温めてくれる。それがトムハンクスの映画。
ほっこり。ただ普通の日常がいい。
オットー
Amazon Prime Videoで鑑賞(レンタル,吹替)。
原作は未読、「幸せなひとりぼっち」は未見です。
偏屈者と云うか、いちばんマトモなことを言うオットー。
嫌われ者と云うか、めちゃくちゃ好かれているオットー。
確かに取っつきにくい。しかし根底に優しさのあることが分かるので心の底から嫌われず、むしろ好かれるのでしょう。
妻に先立たれ、希望を失っていたオットーが生き甲斐を見つけ、再生していく姿に心温まりました。本当にいい映画だと思います。トム・ハンクス主演作はやはり裏切らない。
心温まる物語
≪本作の評価≫
頑固で嫌われ者の老人が、向かいに越してきた家族と関わることにより、徐々に心を開いていく心温まる物語です。物語の進行は、現在と若い頃の回想シーンが交互に出てくる構成となっていますが、双方のバランスがほどよく取れており、また各エピソードが短いながらも主人公の心の変化が上手く表現されていて、とても観やすく感動できる作品となっています。
≪オリジナルとの比較≫
映画の感想は観る時の体調や精神状態によっても変わってしまうので、純粋に比べるのは難しいと思います。また、オリジナル作品「幸せなひとりぼっち」を観たのはかなり前のことなので記憶も若干曖昧です。それらを踏まえた上で言わせてもらうなら、オリジナルよりもこちらの作品の方が内容も役者さんも良かったと思います。特に回想シーンの二人の役者さんが良かったです。それと、2作品を比べて感じたのは、同じシーンでも演じ方で変わってしまうのは勿論ですが、容姿だけでもかなり印象が変わってしまうという点で、この2作品にはそれがよく現れていると思います。特にハンクス親子と回想シーンの妻役の女性については演じるまでもなく、容姿に人の善さが現れていると思いました。
ただ、オリジナルの方も決して悪い作品ではありません。また、リメイクは元々ある作品をわざわざ作り直す訳ですから、オリジナルよりも良くて当然というか、良くあるべきだと思います。
ほんとは良い人★
映画館で観られなかったんですが配信されたので鑑賞しました。
最初から嫌な人なんていない。
過去を辿ると悲しい出来事が…
ただ神経質なだけで優しい人。
徳を詰む、人には優しく、まわりまわってやってきますね♪
最後号泣したので映画館で観なくて良かったな~と(^_^;)
いい人
トムハンクス出演作がほとんど高クオリティ作品なのはどういう仕組みなんだろうか。
自身のマネジメントによって常にいい作品へ出るようがんばっているにしてもすごい打率だと思う。
たとえばジュリアロバーツのお兄さんのエリックロバーツはすべてB~Z級作品。後期のブルースウィリスもそうだった。ニコラスケイジも近年はずっこけ作品のほうが多くなってきた。
そういった俳優の出演作の打率をかんがみたとき、ほぼすべてが高クオリティ作品のトムハンクスってどうなっているんだろう──と、毎回毎回思うわけである。
ちょっとさかのぼってもElvis/Finch/ABeautifulDayintheNeighborhood/Greyhound/NewsoftheWorld/ThePost/ハドソン川・・・ぜんぶ優良作品だったし、じぶんの映画鑑賞歴のなかでもキャプテンフィリップスやキャストアウェイやYou've Got Mailやプライベートライアンやターミナルやグリーンマイルやフォレストガンプや・・・(Bigも好き)などなどが記憶にのこっていて、それらはいずれも万人の記憶にのこっている名画なわけである。
たんなるマネジメントだけで、このすごい高打率を達成できるんだろうか。ちゃんと(台本を)読んで、いい映画になるのがわかってやっているにしても、そうとうな引き寄せ体質プラス職業勘があるのだろう──と思う次第なのだった。
で、オットーという男を見たがやっぱり手堅かった。
Marc Forster監督は手堅い演出に定評がありハンクスの奥方(リタウィルソン)が製作に加わっていた。ハンクスはかなり能動的にいい作品に出ようとしているのだろう。その姿勢が「来るものこばまず」なニコラスケイジなんかとは違う。
手堅い映画の見本のような映画だった。頑固爺が周囲の恩愛にほだされて溶解するという話。いやなことはおこらず、いやな人もでてこない。音楽(選曲)もいい。現代的な事情(SNS文化)をとりこみ、ぴりりとアイロニーもあるが、結局ほろりともっていく。やたら巧かった。
が、この映画ではハンクスよりも周りのほうが印象的で、好感度はメキシコ(スペイン語)なまりのマリソル役Mariana Trevinoがもっていく感じだった。
若年期のオットーを演じたTruman Hanksもばっちり好青年で良かった。(Truman Hanksはハンクスの実の息子だそうだ。笑)
感じのいいマルカム役Mack Baydaはほんとに女から男に性転換したYouTuberだそうだ。
また猫も名演だった。みすぼらしいなりの野良ってきゅんとさせるんだよね。
メキシコではそこそこ名も知られていたにせよマリソル役Mariana Trevinoは大抜擢だったようでウィキに──
『マーク・フォースター監督は、スペインのホテルの部屋から携帯電話で録音した彼女のオーディションテープに「圧倒された」と述べた。』とあった。
その慧眼もさることながらMariana Trevinoの庶民値と母性値が遺憾なく発揮された映画だった。30代に見えるけれど撮影時44だそうだ。
適切な人を探してきて配役する──当たり前に思えることだけど、ハリウッド映画はそのことにいちいち感心してしまうんだよね。
この映画はおとぎ話だと思う。
オットーは家や周囲をいつもきれいにしているし女児をまかせても心配ないし機器の修理ができるし人助けもする。まっとうな人間性があり、不機嫌を溶かされたにせよ、彼はいい人物だったんだ。逆説なんだよな。
だけど現実はそんなに美しいわけじゃない。ご近所づきあいもないし、こんなふうに次世代や隣人を助けて逝きたいけれど善行しようにも現世のしがらみの中ではうまくはいかないものだよね。
だからこの映画内世界が愛おしく見えるんだ。と思った。
何となくグラン・トリノぽい?
映画で見損ねていたが、期待にたがわず面白かった。
曲がったことが嫌いな割に、やろうとしていることは、結構、他人に迷惑をかける方法だと思うのだが・・・
やるなら、人里離れたところでひっそりとやってください。
リメイク版だそうだが、話の構成が「グラン・トリノ」を見ているような気分も。
やはり「悪党」になれないトム・ハンクス
トム・ハンクスは長いキャリア、多数の出演作を持つ役者なのに、なぜか「悪役」が無い。
常に「善人」だ。
(唯一の例外がギャングの殺し屋を演じた「ロード・トゥ・パーディション」だが、悪党になりきれず)
本作でも、しかめっ面の「イヤミなジジイ」だが、次第にその理由が明らかに&心を開いていく。で、
「やっぱり善人」が似合う、という、結末の分かる安定の品質。
あなたは本当に死ぬのが下手ね!!
「幸せなひとりぼっち」と「オットーという男」をちょっと比較してみました。
オットー……………………………オーヴェ
大卒……………………………………中学卒業後に技能学校へ
会社を引退した理由
配置転換………………………………解雇
妻との出会い、
オットー
落とした本を届けて汽車賃を借りる
オーヴェ
火事で家が丸焼けになり、列車で寝ていたら動いてしまった。
前の席に座っていたソーニャに汽車賃を借りる
「お金を返す代わりに食事を奢って・・」
と言う彼女たち(?)
(ここは同じです。)
スウェーデン映画はオーヴェと父親の絆が細かく描写されます。
サーブ(スウェーデンの国産車)好きだった父親。
サーブ好きはオーヴェに引き継がれます。
車が原因で親友と仲たがいする所も、同じです。
妊娠中の妻と旅行に行き、事故に遭う。
オーヴェは妻が流産した上に、ソーニャは後遺症から車椅子になる。
オーヴェの方がより波乱の人生です。
「オットーという男」はよく言えばマイルドになっています。
どちらも最愛の妻を癌で亡くして生きる希望を失い「自殺」を
何度も何度も試みます。
首吊りすると天井のホックが壊れて落下するオットー、
オーヴェの場合はロープが切れて同じく落下してしまいます。
あとは、この映画で重要な登場人物。
隣に越してきた身重の妻。
米映画では、マリソル。
スウェーデン映画はパルヴァネ。
彼女のお節介や頼み事に振り回される2人(オーヴェとオットー)
隣家の移民の妻が、ことごとく自殺の邪魔をするのです。
マリソルは明るく騒がしく、パルヴァネは心根が優しい。
そして彼女の頼み事を渋々聞いてやるうちに、なんとなく生きる意味や、
生きるチカラが湧いてくるのです。
「エルヴィス」ではエルヴィスから搾取しまくる極悪の守銭奴のマネージャー。
今度は苦虫を噛み殺した「無愛想」で「怒りっぽい」
町一番の嫌われ者(?)
良い人の代表で好感度満点のトム・ハンクスは、この所、
悪人も変わり者もと、自由自在に芸域を広げています。
オットーは持病があり、道でうずくまって救急車で運ばれた病院で、
医師は、「心臓が大き過ぎる」
これを聞いた隣人マリソルは大笑いします。
心臓が大きい→心が広い→良い人、
とはならないオットーの大きい心臓を、笑いのネタにしてしまう。
医師も「心臓肥大です」とか、「カテーテル手術をしましょう」
とか、「ペースメーカーを入れましょう」なんて
言わないんですね!
そしてここでパルヴァネの(タイトルに書いた)名セリフ。
「あなたって本当に死ぬのが下手ね!!」
です。
優しいパルヴァネ(マリソル)の家族と出会い、
2人の幼い娘たちに慕われ、
野良猫はオットー家の飼い猫になる。
いつの間にか妻のベッドの上。
子供も猫も優しい人は分かるのね。
人を信じる事を思い出したオットー。
晩年の3年間はとても幸せそうでした。
とても後味のいい映画でした。
(オットーの青年時代を演じたのが、実の息子のトルーマン・ハンクス)
(スクリーンへ、突然の出現に驚きましたが、不思議な存在感!)
「幸せなひとりぼっち」
あれ?観たことある!冒頭すぐに既視感。…タイトルからは思い出せませんでした。
オリジナルを越えることなく、楽しみにしていただけにちょっと残念。近所付き合いのイメージが、今の日本と違うかも。
でも、トム・ハンクスの演技はさすがです。
幸せなひとりぼっちトムハンクス
オットーという男
トムハンクス主演
孤独と孤立は違う。
町内で一番の嫌われ者
今の自分状況に重なりそう😅
考えのアウェーは辛い
しかしオットーが世間に言うのは正当な抗議
だから人が周りにいる。
親友とのクルマのやりとりは主義主張の違いを楽しんでいる面もあります。
スウェーデン版はもっと徹底してたな。
正当な抗議を貫くには何もかも受け入れてくれる奥さんの存在が無ければ闘えなかった。
オットーの不器用だけど誠実な人間はつながりをつくるのだ
映画には関係ないけどやっぱりオネスティだよと自分を慰めようと思います。
全293件中、101~120件目を表示