「愛すべき者たち」オットーという男 MARさんの映画レビュー(感想・評価)
愛すべき者たち
妻を失くしてから生きる希望もなくし、真面目だが口煩く、疎まれながら淡々と暮らしいている男の物語。
少しコミカルな描写を挟みつつもあたたかなドラマ作品。
もう死んでしまおうとしたところで現れた陽気な夫婦や、皆風変わりな住人達、そしてオットーと同じく孤独なノラネコ…
それぞれに問題を抱えながらも明るく生きる姿は力強い。
そんな中ただ1人、無愛想に振る舞い他人をバカモンと罵るオットーだったが…。
いやぁ〜ホント、ググっとくる映画は数あれど、本当にホロリと来てしまったのは久々!!
改めて、辛くとも生きる大切さや想ってくれる人がいることの幸せを思い出させてくれますね。
あぁいう感じだったけど、何だかんだで面倒見の悪くないオットー。彼も本当は生きたいと思っていたんじゃないかな、なんて感じながら観ていました。
オットーだけでなく、周りの人々の存在感もグッド。彼らにも物語があり、それぞれに垣間見える死生観のようなものに深く感動させられた。
そして痛快な展開も。かなり気持ちが昂ぶってきたところで、僕がいる…でワタクシ、無事崩壊。
とても心が洗われた作品だった。
やっぱり、少し笑えてしっかり泣ける作品は良いですね。
間違いなく今年暫定1位の作品!!オススメです!!
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humさんのコメント
2023年4月12日
オットーは、真面目ゆえに気難しいけれど、心のなかは優しいひとでしたね。見抜いていた亡き奥さんとのエピソードにもほろりときます。飾らず、媚びずじぶんを持つ彼に惹かれたのも頷けます。