「楽しい!」ロスト・フライト キレンジャーさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しい!
予告編も見ず、予備知識ほぼなしで鑑賞。
見たことあるなと思ったら『エンド・オブ・ステイツ』とか『ハンター・キラー』の彼。
なるほどなるほど。
年の瀬の空港。主人公のプロディがパイロットとしてコクピットに着くと、早速悪天候と搭乗客の不安が示され、「なるほど。そういうタイプの『ジャンル映画』ね」と理解する。
気流の乱れに機器の故障や乗客の不穏な行動で冒頭20分程で何となく映画全体の流れを想像する。
「ま、ハイジャックがらみの映画なんだろうな」
しかし、この映画はそんな『ジャンル映画』らしく、徹底してトラブル解決方法に関しては終始ご都合主義を貫きながら、それでも「飛行機をテーマに起きるパニック・クライムムービー」のセオリーを微妙にハズして来る。
結局ハイジャックの話…ではないし、敵になると思った相手が味方だったり、主人公が殺人犯よりケンカっ早いとか、普通その立ち位置で登場したキャラクターは「使えない」はずが、ものすごく活躍したり、すぐ死ぬと思ったキャラクターが死ななかったり。
特に冒頭は「人がどんどん死ぬ」フラグが立つので、内心そういう展開は嫌だなと思っていたら、不自然ながらそういう感じでもない。
そんな小さく観客の予想を裏切ってくれる展開が楽しかった。
まったく知らなかった分、思わぬ拾い物的な映画でした。
(帰宅してから予告編の動画を見たら、ハイジャックなんて一言も無かった。でも結果的に嬉しい誤算。)