「ちょっと「はわわ」なジェラルド・バトラー兄貴が新鮮」ロスト・フライト うぐいすさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと「はわわ」なジェラルド・バトラー兄貴が新鮮
軍人だったりシークレットサービスだったりCIAエージェントだったりスパルタ王だったりしながら、数多の敵と戦ってきたジェラルド・バトラー兄貴。今回は民間航空のパイロットに就き、東南アジアの島で武装勢力から乗客を救うため奮闘する。
多勢に無勢の状況を経験とヒーロー力でひっくり返すのがジェラルド・バトラーのキャラのお家芸だが、今回は20年以上も前に軍を除隊している設定のため、いつもの一騎当千ぶりは鳴りを潜めている。純粋に「やべー状況に置かれてピンチではわわ」になっている、頼りなささえ感じる兄貴の姿が非常に新鮮だった。
サスペンス的なひねりや、サバイバルやパニックものにありがちな主人公と家族の再構築や乗客同士の人間ドラマパート等を排し、スリルとアクションパートに振り切った107分だった。こういうメインディッシュだけのような構成は、盛り上がりだけを観たいファスト視聴を意識しているのだろうか。
今作のワンマンアーミーキャラから少しずらしたジェラルド・バトラーのヒーロー像を見て、今後の兄貴のキャラクターラインナップの拡大へ期待が高まった。
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