THE KILLER 暗殺者のレビュー・感想・評価
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悪を根絶やし
イケオジ無双映画。
とりあえず主演がクソかっこいい。
表情変えず、息一つ乱さず淡々と殺していく姿に痺れる。
それだけの映画。
無駄にスケールでかいストーリーと薄い設定の登場人物。
アクションにもう少しガチ感ってかリアルさが欲しかったし、綺麗すぎて個人的にあまりハマらなかった。
金髪オヤジとの一騎討ちも微妙。っていうか悪役に魅力が一切感じられないのが残念。
それとちょっと気になったんだけど、過去の話でちょっと出てきた女子高生と妻って同一人物だったりする?考えすぎ?
っていうか、ひょっとして今回の騒動って全部妻の目論見?全部承知の上で黒幕と旅行してた?旅行行く前のお願いを聞いてくれたら沢山撃たせてあげるってそういうこと?
余談だけど、韓国人ってマジでありがとうを言わないのな。
Axe
この手の韓国映画の虜なので、今作も有無を言わずに鑑賞。サービスデーに行ったのは久々でしたが結構人入りが良かったです。
物語は至ってシンプル、妻の友達の娘を預かったけれど、娘が売春で売り飛ばされそうになったので、その組織ごとぶっ壊そうと元殺し屋が暗躍する物語です。
開始早々のセリフが「斧だ」で斧が飛んでくるシーンから始まる衝撃的なスタートに見事に度肝を抜かれました。冒頭からアクションがキレキレです。
チャン・ヒョクはじめ、スタントなしでのタイマン勝負から1vs複数の乱闘、派手な銃撃戦と本編90分ほどで展開はてんこ盛りなくらい詰め込まれています。
ウィガンが妻とユンジにはめちゃくちゃ優しいんですが、敵に対しては男女関係なく容赦なんてしないので、足の動脈スレスレまでナイフをぶっ刺しますし、協力してくれた警官が裏切ったら、速攻で裏切り返して殺しますし、斧を首にぶっ刺したり、ボッキボキに骨折ったり、高速移動アクションの切れ味は抜群でした。
ウィガンが基本的に冷静で慌てないので、THE・仕事人な風格が漂っているのも最高です。この人なら大丈夫だなという安心感がとても強いですし、立ち振る舞いも品があり、その上ユーモアたっぷりなのも良いキャラしてんなーと強く感じました。
組織の雑魚全部蹴散らしたのちに、お偉い方をぶっ飛ばして、最終的に裏幕まで始末するという徹底っぷり。気持ちのいい勧善懲悪を堪能することができました。
オチもしっかりと妻との再会で終わらせてくれるのも清々しくて良かったです。ストレートな韓国産のアクション映画、必見の一本です。
鑑賞日 5/31
鑑賞時間 10:35〜12:20
座席 M-8
考察。観てない人、厳禁
アクションが素晴らしかった。
ただ、敵方の護衛リーダー?の弱すぎさと言ったら。すごく若作りした高齢者がやっているのかと思った。華麗に前転 ではなく、でんぐり返し。
ここから考察+妄想
奥さんはすべて知っていた。
知らなくても、予想通りかも。
最初は自分勝手に決めてしまって、苦手な女性だと思ってた。
いくら友人の娘でも、小中くらいなら良いが17歳を3週間も旦那と一緒に暮らせさせるなんて、普通は考えられない。
それがまず疑問。
中盤、奥さんが電話してきて、旦那さんが娘を名前で呼んだのを不思議がる。いつもは子供は嫌いでガキ1号とつけていたはずだと。
この奥さん、旦那さんのことを把握してるんだなと思った。
ラスト。
すべてが終わって、奥さんを抱き寄せる。
奥さんも旦那さんを抱きしめる。
大丈夫というように。
過去にJKから自分を殺してくれという依頼があり、その依頼を実行した、かと思われていたが結局殺せなかった。
そのJKがいまの奥さんというのは飛躍し過ぎだろうか?
友人が娘を裁判官に売ったのに気づいて、言葉巧みに友人に話して、旦那さんに預けた。
もしかしたら、奥さんもムカシそういう売春組織を知っていたのかもしれない。だからこそ、なんとかして娘を助けたかった。自分が理解してる旦那さんならそれが出来るはず
旦那さんも昔しの奥さんと娘がだんだんとダブってしまって、結局助けることになる、奥さんの期待通りに
と
解釈しました。
流れ作業のような殺しぶり
元暗殺者が元暗殺者が少女を救うため殺しの世界へ舞い戻る……という「お前それ何番煎じ!?」なアジョシ系韓流アクション!
ただ『アジョシ』をはじめとした同ジャンルの殺し屋映画が出尽くしてることを活かし、説明や背景を大胆に省き、アクションだけに集中させる潔い作りに惚れます。無論アクションも良いです。
で、本作の殺し屋おじさん(アジョシ)であるウィガンなんですが、引退後は賃貸投資で大成功して金が唸るほどあるし、フツーに愛する奥さんもいるという殺し屋映画にしちゃ破格なぐらいに勝ち組で余裕があるのがまず面白いです。
何が凄いってこの手の映画でありがちな、殺し屋としての過去の業の精算とかが一切ないことですね。『ベイビーわるきゅーれ』は「明るい殺し屋映画があってもいいじゃないか!」ってスタンスでしたが、本作もある意味それに近い。
過去への葛藤? ないよ?
奥さんが浚われる展開? ないよ?
ブランク? ないよ?
犬? 飼ってないよ?
弱点を潰しに潰した無敵のジョン・ウィックですね、これ……
ウィガンおじさん、実際に鬼強くて、いざ殺しの現場に出向いても何の感慨もなく淡々と殺していくのがいっそスガスガしくあります。表情筋はほぼ死に絶えているけど、他の筋力は全盛期のままで常に無双し続けるので流れ作業で死体が量産されていきます。
あと容赦も一切ないので、敵が女だろうと、降伏しようと、情報を喋ろうと関係なくぶっ殺します。『コマンドー』で言う「お前は最後に殺すと言ったな。あれは嘘だ」を三連続でやった辺りは変な笑いすら出てきた。その後も「あれは嘘だ」し続けるし……
強者感出してたロシアの殺し屋相手でも、全然空気読まずに圧倒するのスゴかったからね。3回くらい闘ってるんだけど、いつもロシアの殺し屋の方が重傷負ってるし。
実質的なラスボスの筈なんだけど、ロシア側が一矢報いる機会が全くなく、こんなに一方的なことある!?と思ってしまいました。
ここまで格闘から熱量を廃すことって可能なんだ…ってくらいにクールなんですよね。おじさんが強すぎるせいで危機という危機が全くなく、さらに常に先手まで取っているから、あとはポップする敵をひたすら倒すだけ……という。
正直、もうちょい熱あるアクションの方が僕好みではあるんですが、ちょっと刺されようが攻撃を食らおうが全く動じないおじさんのキャラや流麗なアクションも相俟って、これはこれで超楽しかったです。
例えるなら滅茶苦茶FPSが巧い人のゲームプレイ動画を観ているような楽しさですね。凄すぎて感心するか、思わず笑っちゃうしかないという。
余分を省いたアクションは、一切スタントを使わなかった主演のチャン・ヒョクの凄みがダイレクトに伝わってくる感じでもあり、そういう意味では十分熱も籠っていると言えるかもしれません。
チャン・ヒョクがディーン・フジオカ似の涼やかなイイ男だから、このスタイリッシュな格闘描写も眼福なんだよね。
余分を省いたのはストーリーも同様で、ぶっちゃけ中身はあってないようなもんです。
むしろ「いや、君たち似たような作品をもういっぱい見てるでしょ?」って感じの目配せがされている様子もだいぶ見受けられます。
だって「殺し屋が少女を守る」ってお約束の展開にしたって、今回の守護対象となるJKとおじさんに特別な関係性とかあるわけじゃないですからね!奥さんが友達と一緒に旅行に行く3週間だけ、その友達の娘を家で預かっているだけですからね!!
こんな騒動に巻き込まれたのも、JKと一緒に暮らすの面倒くさがって放任していたせいという。流石に保護責任放棄してたのバレたらマズイな~の感覚で荒事に臨んでるというしょうもなさが凄いです。
まさか、冒頭の殺し合いの時にかかってきた「預けた女の子元気にしてる~?」のメッセージが、敵からの煽りとかじゃなく、奥さんからの言葉通りの意味だったなんて思うわけないじゃん!!
一応、JKと絆を深める過程は最低限描写されますが全く劇的ではないし、過去ウィガンに自殺を依頼してきた別のJKとの回想なんかも入りますが必要最低限であり、大部分は「そんなことよりアクションだ!」です。ウェットさは限りなく排除されていると言って良いでしょう。
そのため、ドラマとしてはそこまで評価できないんですけど、最後の最後に明かされたとある真実「奥さんの正体は、過去ウィガンに自殺を依頼してきたJKだった」は本作に横軸があるとは思ってなかっただけにビックリしました。
いや、考えてみればそういう話だったし、あからさまだったんだけど、そういう話だと思ってなかったから逆に虚を突かれちゃったな……
最初から奥さんがウィガンが殺し屋だったことを知っていたものとして思い返すと、不遇な状況の少女を救うための慈善活動として定期的にこういう大立ち回りやってるんじゃないか?とも思えるんだよな……(なんせJKのアドレスの登録名「ガキ“5号”」だし)
いや、しかし、いかにもお約束的な感じのアジョシ系映画をやっていますが?という優等生顔しながら、要所要所でお約束からちょっとずつズレた行動を挟んでいる感じの作風だったから「いや、真っ当な映画だったけど…何か……何か変じゃなかった……?」と微妙に首を捻る系統の作品でもあったなァ……トンチキ映画の類では絶対にないんだけど、後々咀嚼してみるとトンチキ映画の味がしてくる感じというか……
スッゲェーシンプルを貫いていて面白いけど、こういう不思議な気持ちになるんだよね。
震えるほど脚本がうまい
韓国映画の制作体制の強さを感じたね。エンタメ作品の脚本として、めちゃくちゃうまくできてた。
トップシーンのアクションはすごいけど「イチ、ニ、サン、シ」ってリズムを合わせて踊ってる感じもあるのね。この作品通じて、アクションシーンで「うぉー」ってのはなかったな。
でも、いいの。脚本すごいから。
奥さんとの約束のシーンがきて『絶対に傷つけちゃいけない子なの』って、作品を貫く主張をビシッと出してくるね。
それでじゃあ、いわゆる良い子が来るのかなと思うと、とんでもないガキが来るし。
その後の展開も「え?」「ん?」ってのが続いて良かった。
そのうえ、一つ一つのシーンがうまいね。台詞も予期せぬ返しが多かった。
感情を表すところもすごい。
『あなたはいつもガキ○号って言うのに、名前を呼んだ』とかね。
『おばさんが一番恐いんでしょ』『ああ、恐い。失いそうで』は痺れた。
敵役がスペツナズ・ナイフ使ってたね。マンガの《パイナップルアーミー》で見たことあったんだけど、思ったより大きかった。
そして、その遣い手が高須クリニックに似ていて、登場すると「高須クリニック出てきた」と思いながら観てたな。
大団円になって、やれやれとラストシーンにきたところで「それ、その伏線だったの」とまんまとやられた。全く読めなかった。うまいな。そんなところも良かったよ。
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