シック・オブ・マイセルフのレビュー・感想・評価
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高すぎる自己顕示欲の成れの果て
下手なホラーより恐ろしい映画やった。ポップな感じで、割と気楽に観られるかなと思いきや、徐々に陰鬱でもやもやと霧が濃くなっていく感じ。カップルで会話はするけれど、お互い自分!自分!のことしか話しておらず、全く会話が成立していない。
注目されるために、わざと薬を飲んで皆に注目されるわけやけど、わざわざ自分を傷つけてまで注目されたい意味って一体…虚言癖も相まってドツボにハマっていき抜け出せなくなっていく。ただ、その嘘を重ねていくたびに罪悪感もあったんやな〜というのが主人公の空想シーンでわかる。
主人公の出生とかまでは描かれていないので、推測ではあるが小さい頃から承認欲求が強かったんかな。母親があんなカルトみたいなセラピー団体をおすすめするのも普通ではなく、愛情を受けて育ったってわけではないんやろうなあと思った。精神的なケアが必要。あとはあそこまで虚言癖や異常な行動をしているにも関わらず、表だけで適当にあわせて、主人公に向き合おうとする人がいないことも不幸やなと思った。
主人公の闇堕ちが凄い
強烈なインパクトをのこしたという点でシック・オブ・マイセルフを推したい。
ここまで闇堕ちする主人公を予想通りの顛末ではあったが、それをいかにして自らの注目を浴びたいがために違法薬物に手を染めるわけだがワンシーンの描写が非常に生々しく描かれているということもあってか、特に心配されることに対して快楽すら覚えてしまうシーンには恐怖しかない。
OUT❗嵯峨三智子か❗
彼女の誕生日と嘘ついてレストランで高いワインを頼んでちょっと飲んで、瓶を持って逃走。無銭飲食。ピンポンダッシュか❗彼女を先に逃がしてあげるのは唯一の思いやり?なんですか?このカップル。見た目はステキなのに。男も芸術家といいながら高いソファを盗んで、改造して個展?浅はかすぎる。それを許す周りの取り巻きたちもワケわからん。
この映画、北欧家具メーカーの協賛で成り立っているんでしょうね。
彼女はものすごくイタいかまってちゃん。
自分の身体を痛めてもやるんか。もっと自分を大事にせい。もはや自傷行為。
薬買ってくれた軟体自撮り変態男も素直に信じてあのありさま。
確かに最初はカッコいい縞模様だったけど、だんだん整形失敗して崩れた人みたいになっていって、キワモノ芸術雑誌もなんで契約切らないのか疑問。
嵯峨三智子(瑳峨三智子)を思い出して、暗~い気持ちになってしまいました。整形する前はゾクッとするほどきれいだったのにねぇ。残念だった。
もっと笑える映画だと思ったのに~
くやしい一本。
神聖ならぬ、申請かまってちゃんのお肌はドモ○ルンリン○ルでも無理なぐらいw
劇場で予告編を見た時から鑑賞意欲が沸いていた作品を鑑賞しました。
で、感想はと言うと…すんごく変な作品w
ここまで承認欲求が強いのか?と正直口アングリ。
ちょっとナニやっているのか、よく分かんないですw
とにかく自分が話の中心で目立たないと我慢出来ない女の子のお話ですが、その目立ちたい方向が斜め45度どころの騒ぎではない。
何故、こう思った?何故、こう考えた?何故、こうした?と?マークが幾つも頭の周りをグルグルする。
理想や妄想を思いつつもあ~だこ~だとグダグダと知り合いや家族に愚痴を言っている輩には“口ばっかりでなく行動せいや!”と言いたくなるけど、この行動はアカン。アカーーン!!と声を大にして言いたくなりますw
SNSなんかは基本的に承認欲求の類いの物と考えてますが、登録者数増加と「いいね」に固執し過ぎてしまうと過激な方向に走りがちになってしまう。
なんでも程好くが良いんですが、まあ“認められたい”“分かって欲しい”と言う気持ちはよく分かりますw
仕事に関しても“自分はここで燻っている人間ではない”と様々な妄想を張り巡らし、恋人にも嫉妬すると言うのは分からなくはない。
目立ちたいのは分かる。承認欲求も分かる。でも謎の病気と偽って、酷い皮膚病になり、自身の健康と美貌を削ってまで目立とう!成り上がろう!と言うのはよく分かんない。
もちろん、そういう人もいるかも知れないし、病気になってでも目立ちたい!と言う欲が強い人もいるかも知れないけど、男性よりも女性の方が美に対しての拘りは強いようにも思えるんですよね。
「ミュンヒハウゼン症候群」と言う症状に当たるらしいので、病気ならば仕方無いと思いつつも、手段の選らばなさが極端すぎて、そう考えると、もう別次元の考え方で手段を選ばない様はある意味モンスター映画にも思えてしまう。
主人公のシグネは面倒くさいの一言ですが、恋人のトーマスもまあまあ面倒くさいw
似た者同士のバカップルと言えばそうなんですが、どちらかと言うとシグネの方が1枚も2枚も上手。
理想と妄想と現実に苛まれていくけど、唯一の救いは人を蹴落とそうとしてと最悪の手段まで手を染めないコト。若さゆえの過ちと言えば、そんな感じですが、ブラックコメディにしては些か行き過ぎ感があってもテンポがあって、97分と上映時間もサクサク進んで観やすい。
あと、シグネが退院した際のマスクがプロレスラーの「ザ・デストロイヤー」に見えますw
すんごく変な作品ですが、面白かったと言えば面白かったw
こういった作品を鑑賞出来たことのラッキー感はあります。最後までシグネの行動に理解不能な感じで?マークが付いて回りながらも自業自得で落ちていくのを笑うまでは行かないけど、行き過ぎた行動は明日は我が身と身の丈にあった生活をしていこうと襟を正す気持ちw
オジサン的には若いうちの美貌は大事にした方が良いよと言いたくなる感じの作品ですw
可哀想な私を見てったら!
怪我を負った人やアクシデントに巻き込まれた人は、人々から注目や同情を引く。
それは、特別な才能や正当な努力で注目されるよりも、よっぽど簡単。
彼が世間からちやほやされだした途端、彼女は彼よりも注目されたくて暴走が始まった。
そんな矢先、彼女は夢のような薬を発見!
ロシア製の抗不安薬が、皮膚疾患を引き起こしているというニュース。
さっそく手に入れ、さっそく乱用
その結果、思った通り皮膚疾患が現れた☆
これで原因不明の皮膚疾患と偽って、彼や周囲の人々に同情を集められる!
可哀想な病気の自分を周囲にアピール、SNSに投稿。
さらにメディアニュースに売り込み。
こんなになっても、彼は特に彼女と別れる気配はない?
(結局似た者同士な部分があるのか)
…服用している薬が、抗不安薬という精神に作用するクスリなので、
どこまでが現実でどこからが彼女の妄想か曖昧なのが、
見ている方はちょっと混乱したけど。
この作品、今のSNSやっている人たちは気軽には笑えないよね
主人公はただただ、自分の身体を傷つけて「可哀想な私を見て~」と言ってるだけ。
かわいい私を見て♪ こんな素敵なカフェでくつろぐ私を見て☆
入手困難なもの手に入れちゃってスゴイでしょ!
日々こんな発信する人の状態とベクトルが少し違うだけ。
一歩間違えば彼女のように、と自覚しなくちゃね。
Funeral
最近増えつつあるインフルエンサー、もしくはそうなりたい人が承認欲求を拗らせて暴走する系の作品、直近で観たものだと「DASHCAM」「#ミトヤマネ」と国内外問わずそういう作品が生まれてきています。特に「DASHCAM」はそういう人の成れの果てのような姿をこれでもかと映し切っており、そこにホラーも加えるという暴れっぷりには一周回って拍手を送りたくなりましたら、「#ミトヤマネ」はとても中途半端で、日本ではそれ以上のことをしでかす輩がニュースで世間を騒がしてるのもあって、フィクションが現実を超えられてない感じがしていました。
そんなところに自傷行為で注目を集めようとする作品が登場という事で、それは見に行かなきゃという事で鑑賞。ボディホラーなのかと思いましたが、基本的には注目を集めるための行為なので、顔面の崩壊っぷりはそこまで期待しない方がいいです。
この作品、主人公のシグネと彼氏、この2人の普段の過ごし方や他人との接し方に問題があり、彼氏は流石に構わなすぎだし、人の目を気にし過ぎて無意識に自分中心になってるダメな人。
シグネは注目を集めるためならばどんな手段も厭わない本当に危ない人。血まみれのTシャツで街中を闊歩しますし、犬に噛まれようと犬を挑発したりしますし、アレルギーを持っているかのような行動をしますし、挙げ句の果てには違法薬物に手を出して皮膚が爛れてしまったのに、それに対しての注目で喜んでしまうというイカれっぷり。
シグネはそもそも話下手なのか見栄を張った後の対応が杜撰すぎたのもあって見ているのがとても痛々しかったです。何も考えずにとりあえず注目を浴びたい一心で行動しているので基本的に彼女のみ得をしているようで良い意味でイライラさせられました。
印象的だったシーンとしてシグネの人生の最高到達点が葬式だったというところです。生きてる時の功績や誰かとの協力で手にした成果よりも、自分が死後にどれだけ多くの人に讃えられて、死を悔やまれているかという妄想にふけっているシーンは衝撃的でした。妄想の中でも父親や見舞いに来れなかった親友を突き放して気持ちよくなっていたりと、本当に自分中心で動いているなとこれでもかと伝わってくるシーンでした。
顔や体に怪我を負ったり病気をしてしまった人々が集まるセミナーみたいな場所でも自己顕示欲全開で自分の事、彼氏のことをぺちゃくちゃ喋るので案の定追放されますが、やはり同じ立場で無いと喋りたくないというセミナーの面々も凝り固まった考えではあるなと思いました。
同じ立場になって話し出したら聞き入ってくれるというのも、偉ぶってる人も蔑んでる人も受け入れずに同じ悲しみを背負ってる事が必須条件というのもまぁなんと残虐なんだろうなと思いました。
シグネは妄想癖が激しく、現実でどれだけ大変な事になっていようとその妄想にふけっている時だけは自分を保ててそうなのがキツい描写ではありますが、自分も大小問わずあぁすればこうすればと妄想する事はあるので、成功体験のような妄想は自分を見ているようでもどかしくもなりました。
現代のSNSでも注目を集めたいがために炎上まがいの行動をしたり、虚言で人々を翻弄させたりとそういう目立ちたがりが多く蔓延っています。シグネはその最終形で行動に移して他人にも自分にも迷惑をかけるやらかしっぷり、それに対してもっと大きな罰が下ればなと思っていましたが、終わり方はあっさりだったのは残念でした。
インフルエンサーの闇をこれでもかと描いていました。もう少しインパクトが欲しかったかなというのが本音ですが、人となりや普段の過ごし方を見直すには十分な作品だなと思いました。
盗人アーティストってなんなんだ笑
鑑賞日 10/19
鑑賞時間 10:00〜11:45
座席 D-1
「私は生きたい」
高福祉国家の一翼を担うノルウェー そしてアメリカナイズの道を突き進む自己責任の国、日本 しかし結局のところ、その先に待ち受けているのは社会制度とは括れない、人間の原資的欲求である『承認欲求』をデフォルメした寓話的作品である
勿論、寓話なので主人公のバックボーンや思想、社会的願望は盛り込まれていない あくまでも彼氏の彼女に対する愛情希薄による不満や不平 二次的な部分での『トロフィーワイフ』的立ち位置への足掻き、最終的には自分がタクティクスを掴みたいというイニシアティヴの戦いを、バーフェクトに露悪化した作品として構成されている
変にどっちつかずにさせず、偏った造りはいっそ清々しい 綺麗にバランスを取ろうとする友人カップルに対しても攻撃するその姿勢は、観客の共感を得るのではないだろうか
登場人物の全てが利己的で何一つ寄り添わない、その振り切った作品に対して、絶大な賛美を送る
映画はこれ位主張しないと、観客を陥れない どん底に堕とす覚悟を映画界はもう一度戻るべきである!
PS.ちなみにこれだけの妄想シーンを差込む画作りも特質すべきである 観客を裏切り続ける演出は、いっそ面白いし、そして嫌いだ(ということは好きw)
SHOW人欲YOU
凄まじかった。
徐々にエスカレートしていくのかと思っていたら、序盤から既にヤバい。
多少話を盛ったり、都合の悪いことを話さなかったりは誰にでもある。
自分が話の中心でないと我慢できない人や、すぐバレるような嘘を平気で吐く人もいる。
けど、人命がかかった場面であれは…
そして、それでも耳目を集められないとなると、自己の健康さえも簡単に差し出す。
だが、最後に撮影現場で血を流し倒れた時でさえ、全員が自分だけを気にかけることはなかった。
ここの演出はさりげなく、しかし非常に皮肉が利いていて素晴らしい。
主人公シグネの演技と、特殊メイクが圧巻。
夢や妄想が入り乱れる構成も、安易に驚きやミスリードを誘うものでなく、倒錯した精神をよく表していた。
SNSを絡めた“現代の若者”的な題材かと予想していたが、さにあらず。
写真を撮るシーンはあるが、SNSそのものは映されることなく、『承認欲求』などの分かり易いワードも出ない。
このあたりに制作陣の真摯さと、“現代の話”に留まらせない意志を感じた。
惜しむらくは、シグネがモンスター過ぎて共感や「自分もそうなるかも」といった恐怖が湧かないこと。
雑誌の表紙で『盗っ人』と題されていたトーマスは、何故すぐに捕まらなかったんだろう…
なんとも言えない浮遊感😆
話そのものは、深刻で怖いのに、どこかユーモラスで明るいのは、激しすぎる副作用のせい⁉️
どんな薬やねん、と、つっこみたくなりました。
インクルーシブもルッキズムも根本的には同じなのでしょうか。
最後まで明るく逞しいシグネがすごい👍
トーマスが、なぜ逮捕されたのかがわかりませんでした😅
なぜか浮遊感のある映画だと思いました。
不思議さを受け入れられる人向けかな?
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