不思議の国の数学者のレビュー・感想・評価

学問と受験スキルは別物。日本以上の学歴社会韓国では教師も即効性のあるスキルを教えるほうが評価が良くスキルアップできるのでしょう。日本でも同じですよね。地頭が良くても秀才のお金持ちには敵わないのではないでしょうか。

本作は現代の効率化や即効性を良しとする社会に問いを投げかけているように感じました。北朝鮮との関係や息子への葛藤も描いていて人間ドラマ的にも面白かったです。今後は量子コンピューターやAIでテクノロジーの進化もますます加速していきますが、ハクソン先生の様な懐の大きな人物はテクノロジーでは作れないですよね。AIでできるようになるのでしょうか？それはそれで凄いかも。

チェミンシク扮する脱北者イハクソンはドンフン高校の夜間警備をやっていたが、キムドンフィ扮する数学の苦手な高校生ハンジウから数学を教えてくれと頼まれた。

最初は転校しろと言っていたイハクソンだが、頼られたらちょっとひねってちゃんと教えてくれるいいおじさんだね。脱北者と高校生の心の交流もいいもんだ。労力を費やしじっくり考えろと精神論も言った。心暖まる良い展開だったね。それでも渦巻く陰謀が。思わぬ政治がらみの終盤に一気に盛り上がりを見せたよ。

いちご牛乳が結んだ年違いの友情は、
亡き息子を慕うかのよう。
この国にしか描けない、天才数学者を題材にした映画。

ざっくり言うと、数学が苦手な高校生と数学が得意な警備員さんとの数学を通した友情物語なんやけど…
色々綿密に練られた設定やストーリー。
なぜの秘密がすべて伏線となっている。

いやぁ～まったくノーマークだったわぁ。
メッチャいい映画やん！

久しぶりに見たので気がつかなかったけれど、なんと味のある内面を
感じさせる俳優だと思った。
そうしたら、なんと「オールド・ボーイ」のチェ・ミンシクが数学者を
演じてたのですね。
もう人間力に完敗です。
顔と姿と仕草に名門高校の警備員をしている老いた脱北者の影がくっきりと
浮かぶ名演。
（日本人名優なら、國村隼や小日向文世かな？)
いい俳優は見てるだけで映画のグレードが上がり、満たされます。
ストーリーは、脱北した天才数学者が、数学の授業について行けない
貧しい特待生のハン・ジウ（キム・ドンファ)に嫌々ながら
数学を教えるうちに、父親と息子のような絆が生まれる話し。
息子を亡くした数学者。
父親を飲酒運転の車に轢き殺されたハン・ジウ。
お互いがお互いを必要としている関係。
数学者の言葉には人生哲学のような深みがあり、金言ばかりでした。
北の諜報機関は現実にはもっともっと酷薄で惨虐で、映画のように
簡単には天才科学者を手放さないだろう、とか、
ハン・ジウへの学校の対応も、簡単には非を認めないだろう・・・
などと、思いましたが、それでもやはりハッピーエンドは
気持ちいいものです。
映画のテーマ、
《脱北した数学者と高校生の交流》
とてもユニークなテーマの映画で面白かったです。

とか、リーマン予想とか…
理数系の方にオススメ

ちょっとお涙頂戴エキスが強すぎて白けそうになるんだけど、話も面白いし俳優たちも魅力的なので最後まで集中力切れずに見れました。ハン・ジウ役の子けっこうちゃんと大人なのに高校生にしか見えない、何で韓国映画はこういうことがちゃんとできるんだろう？それに引き換え日本の配給会社よー、『不思議の国』って何よ？北朝鮮のこと不思議の国って呼んでるわけ？センス悪い上に社会にまったく興味なんだねこの人たちは。エンドロール前に出た　QED　が原題かと思って、何とセンスの良い！何でそのまま使わないんだよ！と思ったらこれは　FIN　的な意味で使ってたのね。にしても不思議の国のなんたらなんて子供だましにもならないタイトルよりこっち使えば良かったのに。キム・ギドク、パク・チャヌクらのアート全開映画もいいけど、こういう一般大衆向けもとゃんとレベル高く作り上げてくるんだもんなー、韓国映画ほんとすごいよ。

進学校での落ちこぼれ生徒と謎の数学が得意な警備員との数学教室の話。

王道ベタ展開ではあるけど、安心して観れるし面白い。
数学にまつわる話がいくつか出るけど、もうちょっとあってもよかったかなー。
ピアノのシーンが特によかった。

派手さはないけど気持ちよく終わる優しい映画。

あの、オールドボーイの俳優がこんな役をと驚いた。息子のために脱北したのに先立たれ，ひっそりと暮らしていた。何も望まず，自分の世界に閉じこもって生きていた。清掃員として働く高校で知り合った青年に頼まれて数学を教えてながら少しずつ人間らしい感情を取り戻していく。
この青年が本当に和むタイプなんだなぁ。
妬まず驕らず誠実で、どうしたらこんな良い子が育つのだと思う。
韓国映画はとにかくノアール系が好きでよく見ていだけれど、得意技の暴力も復讐もないこの映画、新しい良さを発見だった。

数学ネタが好きなので、こういう話はすごく好き。

円周率の音楽って、他のYouTubeにもあった。
綺麗だと思うけど、ただの乱数でやった場合、こういうふうに綺麗な音楽にはならないのだろうか？
ある程度リズムつければ、なんでもキレイなのでは…？

「オイラー同志」はいいなと思う（笑）
しばらく、イチゴ牛乳と共産党用語にハマってしまいそう。
女の子は少しウザいかなぁ。

　名門ドンワン高校に特例で入学したジウは、数学の成績が悪く転校させられそうになる。しかし、脱北して今は学校の警備員をしているハクソンが数学が得意と知り、ジウは教えてもらうことに。ハクソンは並の数学者ではなく、とんでもないことをしていた。
　高校の時、数学が得意でした。でも、今高校の数学を見ても、何の記号だかさっぱり。それでも数学の不思議や美しさには興味があります。以前NHKで「笑わない数学」という番組があり、とても楽しめました。ハクソンは円周率を曲にしみたりして、単に解答を出すだけでは無い、数学の楽しさを教えているのが良かった。そしてあの予想を定理にしようとする論文、当然詳細に触れてはいません。録画してある「笑わない数学」をまた観よう。最後は「セントオブウーマン」を思い出しました。

落ちこぼれ生徒と、警備員との「数学教室」。
前半は生徒、後半は警備員の話。

この数学教室が、何言っているかわからないけど。
数式ってそう見るのかとか、色んなことが。
警備員の教えで、ふむふむへー。

生徒は学校に「母子家庭等特別枠」で入学したし。
警備員も脱北した、元数学者。どちらも、周囲から浮いた存在なのが。
徐々に打ち解けて「友人」になるまでが、なるほどな。

と思った後半。なぜ警備員が脱北したのか。
「数字」にまつわる政治の話になったりして。
もう内容てんこ盛りでした。

⭐️今日のマーカーワード⭐️
「答えを導く過程が大事。それが数学」

脱北し、警備員をしている天才数学者と、エリート校のおちこぼれ生徒の交流。
受験テクニックに走らず、数学のおもしろさ、奥行きの深さを教えようとする数学者がよかった。
悪人がきっちりと報いを受けるのも痛快。

評判が良かったので劇場で観たかったのですが、近所では上映されず、タイミングを合わずに、見られませんでした。
U-NEXTで399円で観る事が出来ました。

高校生目線と、年配目線、どちらも良かったです。

脱北要素とか、まぁ割とベタな演出は多かったけど、数学の歌や心温まる映画で見てよかったと思える作品でした。

日本だと全然公開されてなくて、過小評価されてると思います。

脱北だけでなく、越北もあるのか。
韓国映画には、「南北問題」という独占的なネタがある。

深刻な問題を個人の視点できっちり描き、時々笑わせてメリハリつけてエンタメにしており、まさに韓国映画、見せてくれます。

格差といじめ、南北問題にミステリーといろいろうまく入れ込んで、ダメ少年が謎のおじさん（実は伝説の達人）を師匠としてめきめき上達、最後は栄光を手にし敵役を凹ませておじさんも報われ、後日談としてそれぞれがいい方向に進んだところを見せて終わる王道の映画。王道は気持ちがいい。

いつも思うんだけど、日本人以外では、弟子が師匠に対等に物申すのはOKのようだ。
また、韓国のハラスメントってあからさまで酷い気がする。
取り締まる法とかないんでしょうか。

全編とても上品なお話しでした。
学校の警備員で実は数学者のハクソン氏は、苦学生のジウ君に頼まれ仕方なく数学を教え始めます。
数学に関するシーンが沢山あったので
「数学の知識があればもっと映画が楽しめた」と思いながら拝見しました。
ボラム嬢が私設教室に押しかけるシーンは、とても愛らしかったです。
ハクソン氏の講義で、「難しい問題に何度も挑む勇気をもつ事が大事」とありましたが、大変勉強になりましたが、韓国映画特有の濃い味付けと、渦巻くストーリー展開は期待しないでください。

オ教授はかわいそうだった。

後半、ちょっと韓国の事情が分からないと理解できない部分があるのだけれど、基本的に映画ならではのファンタジー映画です。勧善懲悪、予想どおりに進むシナリオ、ステレオタイプ的な設定、いくらでも突っ込みどころはあるのだけれど、見て良かったです。

なんと言ってもチェ・ミンシクさん。シュリの朝鮮人民軍将校役以来でしたが、ちょっと年を取った「人民軍」の含蓄のある台詞は秀逸です。

また、チョ・ユンソさん。これからいろいろな映画に出てきそう。

チェ・ミンシクさんとチョ・ユンソさんがピアノを弾くシーン、これが一番良かった。
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成績や試験にとらわれず、大切な物をお互い与えあえた喜びが感じられる。
これからも交流が続けばいいな。