「フィナーレに向けたお祭り映画」ワイルド・スピード ファイヤーブースト TWDeraさんの映画レビュー(感想・評価)
フィナーレに向けたお祭り映画
今回はさすがに「ネタバレなし」で評を書くのは無理があります。逆に言えば、ストーリーらしいものは殆どなく、ただひたすらに「アクションシーンのつるべ打ち」、「(お決まりの)ローマンを中心としたコント」、そしてこれを観たかったでしょ、とドヤ顔の「ファン接待シーン」の連続。なんなら状況を説明するための前半はほぼダイジェストです。
そして、既に十八番芸である「実はこのシーンの裏ではこうだった」という過去の改ざんで、死んだはずのあの人は戻ってくるし、新しい敵も生まれるパターンは今回も裏切りません。ま、ファンにとってはこれすらネタバレになってしまうので、内容面に触れるのはこれくらいにして、、、
この手のシリーズ物は当然、どんどんインフレしていくしかありません。なんなら、神や異星人が出てこないだけで、「都市が崩壊」するなど最早アベンジャーズと見紛うレベルなのですが、いかんせん脚本は開き直りとすら思うほどの粗だらけ。
ただ、それでもファンからしたらそれぞれ「キャラクター」達に思い入れをもっているため、「もう観ない」とはなれないところこそ作り手側の強みで、次作(2部作?)で最後と言う「フィナーレに向けたお祭り映画」となっています。
敢えて、無理やりアベンジャーズに例えると今作は「インフィニティ・ウォー」なのかな?取り敢えず、今作は話が終わらず「To be continued」のエンディングです。
最終シーンとポストクレジットで立て続けに大ネタをぶち込み、こうなると、恐らく最終作である次作は、状況として出てこないのが不思議な「彼」をどうやって復活させ、そして全員を「アッセンブル」させるのか?ファンでない方からしたら苦笑いでしょうけど、まぁ、ファンの皆さん、最期の祭りを楽しみに待ちましょう。
一応、せん無い事ですが最後に一言「ジャスティン・リンが撮ってたら、どうなってたのかな」。。。
ちなみに、今作で私が一番上がったのは「レティ vs. サイファー」、いやいや「ミシェル・ロドリゲス vs. シャーリズ・セロン」と言うべきですね。いいガチンコしてます。