「フォージャー家のおでけけムービー」劇場版 SPY×FAMILY CODE: White おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
フォージャー家のおでけけムービー
原作未読ながらテレビシリーズですっかり魅了され、公開を楽しみにしていた本作。公開初日に仕事を定時でそそくさと上がり、いざ劇場へ!途中でふとレビューサイトを眺めると、まさかの3.2点!嘘でしょ⁉︎と一抹の不安を感じながら鑑賞スタート。
ストーリーは、担当者替えの話を聞かされた凄腕スパイのロイドが、疑似家族として暮らす、人の心が読める娘・アーニャに学校の調理実習で優秀な成績をとらせてオペレーション進展をアピールするため、同じく素性を隠して疑似家族として暮らす、殺し屋の母・ヨル、未来予知ができる犬・ボンドとともに、校長の好物である伝統菓子を求めてフリジス地方に旅行に行く中で、事件に巻き込まれていくというもの。
不安混じりの鑑賞でしたが、いつもどおり各キャラの個性が光る楽しい展開で、しっかり楽しませてもらいました。特にアーニャの立ち回りが際立ち、やり過ぎなほどの百面相というか顔芸がおもしろすぎます。もちろんアーニャとロイド、ヨル、ボンドとのやりとりも笑わせてくれますし、クライマックスでは、ロイドのアクションやヨルのハイスピードバトルなどの見せ場も用意されており、テレビシリーズ同様のおもしろさを味わえます。
ただ、これらはすべてキャラの魅力頼みのおもしろさで、ストーリー的な魅力にはやや欠ける印象です。まず、事の起こりがミッション絡みではないので、展開にややまったり感が漂います。まあ、それが以降の伏線となっていれば悪くはないのですが、ちょっと捻りが足りないと感じます。フィオナに対するヨルの勘違いは、物語の伏線的にはやや弱かったし、それがバトルでの口紅につながる伏線となりますが、こちらはやや強引な印象を受けました。
また、クライマックスでは、飛行戦艦ブリッジ内の毒ガスがアーニャの超奇跡的な偶然により換気されるというご都合主義、そのわずか数秒間で見せるロイドの完璧な変装、激ヤバなタイプFを艦載した上に出撃を命じるスナイデルの無能ぶり、そして案の定艦内で無限乱射するタイプFのアタオカぶり等、気になることが多すぎます。それがノイズとなって、アクションを純粋に楽しめないのがとても残念です。
とはいえ、冬休みの子ども向け作品としては十分な及第点です。ていうか、アーニャへの独特な演出は、完全に小学生向けです(大人には苦笑レベルですが…)。子守で一緒に観る親御さん向けに、冒頭でキャラ紹介もあるので、初見の方でも安心です。
キャストは、江口拓也さん、種崎敦美さん、早見沙織さん、松田健一郎さん、甲斐田裕子さん、佐倉綾音さん、吉野裕行さん、小野賢章さん、銀河万丈さんら、一流声優陣が顔を並べます。そんな中、ゲストに中村倫也さん、賀来賢人さんが名を連ね、そこそこの演技を見せますが、やはりプロとの差は歴然で、この起用には疑問を感じます。
詳しい解説ありがとうございます😊
本作が初めてでしたが、
見ごたえがありました。
ずっと観てられると色々細かい点が気になるのだろうかとは思いますが。ところでメレメレご存知ですか。