君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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おもしろいかつまらないか以前に、意味が分からない
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戦争時代、病院の火事で母を失った主人公の少年。
戦火を避けて父と田舎へ。ナツコと言う新母親と同居。
ナツコは多分、実の母の妹。父親何考えとんねんw
である日、ナツコが森の方へ行くのを目撃した主人公。
その後でナツコが消えたと大騒ぎになり、主人公は森へ。
そこで言葉をしゃべる不気味な青サギと殺し合い開始。
ところが「お館様」が少年を案内しろと言い、青サギは味方に。
で地底の国?「下の世界」で紆余曲折の末、生還。
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とにかく意味が分からんかった・・・。
おれの見方が甘いのか?みんな分かってたのか??
下の世界に行くまでは良かったが、そっからが意味不明・・・。
・キリコ
キリコという老婆の女中も一緒に下の世界に行くのだがはぐれ、
主人公はまず最初の危機を若い女漁師に救われる。
でこの女漁師=キリコらしい。顔も年齢も性格も全然違うのに。
女漁師キリコが老婆キリコの人形を持ってたのも意味不明。
あとゆるキャラみたいなのが大量に天に飛んで行ってた。
その先の現実世界で赤ちゃんとして生まれる命らしい。
それをペリカンが襲い、食いつくす描写があった。
何かを暗示してるっぽいが、全く意味が分からん・・・。
ストーリーともほとんど関係ない・・・と思う・・・多分。
・ヒミ
次に主人公は、キリコの知り合いであるヒミに救われる。
このヒミが主人公の実の母親らしい。え?どういう展開?
あまりにも飛躍し過ぎてて、全く意味が分からんかった。
ラストシーンで、今から主人公を生むって言ってた。
将来火事で死ぬよと聞いても「私は火に強いから」と言う。
確かにこっちの世界のヒミは火を自在に操れる。
じゃあ現実世界での火事の時、母は死んでないの?
だとしたらどこへ行ってしまったの??
そのへんが全く語られてない、少なくともおれは理解できてない。
・ナツコ
ナツコは結局、下の世界の分娩室?みたいな所にいた。
自らそこに行ったみたいやけど、そもそもそれは何で?
しかも助けに来た主人公に、アナタなんか嫌い!帰れ!とか言う。
継母とは言え、現実世界ではそんなこと言う人ではなかった。
多分何らかの事情があるんだろう、でもそれが全く分からず。
・お館様と王様
主人公らは知能の低そうな鳥たちから逃げてた。
その鳥の王様みたいなのがいたが、誰なの?何がしたいの?
あと「お館様」は主人公の先祖で、訳の分からん積木をしてた。
それで世界のバランスが保たれてるだのなんだのって話。
そして主人公に、積み木をする後継者になって欲しいらしい。
それを聞いた鳥の王様が、裏切り者!って急にキレる。
で積木を叩き壊したせいで下の世界が崩壊・・・。
えっこれ何を見せられてるの?話の筋が全く分からない・・・。
でお館様が結局どうなったんかも謎。多分死亡やろけど。
あと序盤に主人公が自分の頭を石で叩いて大怪我したのも謎。
自暴自棄になってるようにも見えなかったが・・・。
こんだけストーリーの分からん映画も珍しい・・・。
家で何かやりながら見てたらこういうことも時々あるけど。
映画館で集中して見てるのに、2割ほどしか分からんかった・・・。
ようやく観られた。けっこう好き。
色々なモチーフが詰め込まれていて楽しく観れました。
鳥かわいい で笑ってしまったり、ジブリってかっこいい女性が必ず出てくるなあ。とか
あ、パズーみたい。とか。
最初のうち だーもうこのお父さんキライって感じで見ていた事もあり、眞人の受け入れ難さや受け入れざるを得なさや意固地になる感じも甘えたさもするっと受け取ることができました。問いかけてくれる本の世界も。
ことばにならない圧倒的な感覚が無意識の世界にあるのかも、現実世界で思うことがそちらに影響を与えていたりもするのかも。と思ったり、取捨選択でだんだん忘れていったり閉じたり開いたりするかもなとか。
攻撃しようとしてた鷺を最後友達と言っているのがなんかふとゲド戦記思い出しました。
ネタバレにあたるのかわからないけれどミュージカル観劇したチャーリーとチョコレート工場みたいだなと思いました。思い描くことが作り上げるイマジネーションの世界が現実に溢れ出して混ざる。影響する。みたいな。
目を覚ますとある世界にどちらも圧倒的に現実感あってどちらが夢かわからなく呑まれて片方の世界の実感溶けて自分だけが結び目みたいな。
本当は走馬灯かもしれないし。
ちょうど星野架名さんのメモリアルブックを手にしたタイミングだったのもあって世代超えて時間が混ざり合ったりパラレルワールドっぽいのも記憶が影響とかではなくて全部の時間は全部同時に存在してるのかもなあ…と思えやすかった。
選ばせようとか感情を引き出そうじゃなくて自分で選ぶとかっこよくなるんかなあ
大人の入り口な映画と思いました。
美術作品だな~って思いました。
なんとなく映画が見たくなって、やっている映画を検索していたら見つけた作品でした。え、宮崎駿作品?!やってるなんて知らなかった~と思って思わず予約。
名作を残してきた宮崎駿さんが、80代になられた今、どんな作品を通して何を伝えたいと思うのだろうかと、そんなことが気になって見に行きました。
正直、今までのように斬新でワクワクするようなストーリーではなくて、見たこともない世界観を味合わせてくれるような作品でもなくて、心温まる感じとも違うくて、「どうだった?」って聞かれても、「おもしろかった~!!」って言うよりは、「うん、よかったよ~。上手く伝えられないけど、見て、感じてきて~!」って伝えるストーリーでした。
でも、あ~どうせこんな話でしょ。と分かり切った薄いストーリーではなくて、音楽や勢いで感動させるものでもなくて、、うまく伝えられないけれど、宮崎駿さんの思いを感じられる映画でした。宮崎駿さんと対話しているようなそんなストーリーでした。
その時、自分の考えていることや、伝えたいことをストーリーに込めて伝えてこられた宮崎さんだからこそ、今のご年齢で今感じていることを伝えて終わりたかったのかなと。
私が感じたストーリーは、、
「周りからみたら変な点や理不尽なこともある世界でも、意思が積み重なってできたその時代は、築いてきた人たちには、壊したくないかけがえのない世界で、自分の大切な家族にも引き継ぎたいぐらいの世界だったりして、、自分もそうやって、与えられた世界の中で、自分なりの考えや意思を持って自分の世界を作って生きてきました。振り返ると、自分の考えと向き合い続けた人生だったな~と。あんなことを考えた日々もあったし、こんなことを考えた日々もあった・・・でも、そんな私も年をとって、私の世界もそろそろ終盤に向かっています。いつの時代も古い時代が壊れてまた新たな時代が来る。人生や世界とは、意思の積み重ねなんだなぁと改めて感じている今日この頃です。あなたの世界はあなたの意思で築かれる。あなたたちはどんな意思を持って、どんな世界を作っていきますか?」
っていうようなことを言われているように私は受け取りました。いや、、正直、1回見ただけでは細かい描写は拾いきれないし、もっといろいろ込めてるとは思うし、、そもそも私の考えとは全然違うことを伝えているのかもしれない、、、
この作品を通して、自分を見れる。自分がみたい、宮崎駿作品をみれる?美術品のような作品だと思いました。いや、実は今までもそうだったのかもしれない。
また、主人公が、塔を出た瞬間におじさんとの記憶が無くなる感じも、なんとなく、親戚が亡くなった際に、その時は、死と向き合って残りの人生について考えるのに、日常生活に戻ると、忘れてしまっている自分と重なりました。
宮崎駿さんが周りの人やファンに向けたメッセージのような映画なのかな?宮崎駿ファンにはすごくじ~ん。と感慨深い映画でした。これで終わって欲しくはないけれど。宮崎さんのなんだか心に染みわたる絵と世界観が大好きです!まだまだ、魅せて欲しい。
そして、この作品を、広告や宣伝なしで放映することを決めた、鈴木プロデューサーもさすがだなぁって思いました。宮崎駿さんのこの作品に、広告や宣伝に振り回されている世の中への問いかけの思いも乗せて、世に放った作品なのかな~なんて思ったりして。これはただの、私の願望。みなさんも、自分がジブリに期待していたもの、求めていた物、ジブリに感じていて欲しいと思う、自分の意思を確認しに、観に行ってみられたらいいと思います。
やっぱり、一番、宮崎さんの考えと向き合って、信じてきた方なんだろな~。名コンビ。
やっぱりジブリ好き!
遡れば小学生の頃、友人に誘われあまり興味のなかったアニメ映画だったので、朝早くから新宿まで行くのヤダなーとイヤイヤ行って観た「風の谷のナウシカ」で
あまりにも衝撃的で号泣し、終わった後なかなか席から立ち上がれなかったのが、ジブリとの出会いでした。
小学生ながらにこんな世界があっていいのか…と
イヤイヤ来た事を心苦しく思いました。
それからジブリの映画は、必ず映画館で観てきました。
宮崎さんは、私の父と同世代なのですが
頭の硬い昭和初期の頑固オヤジだったので
同世代でこんな世界を描ける柔らかさと、
世界観、創造性に
今回も驚き、惹き込まれていました。
「君たちはどう生きるか」という問いは
「私はどう生きたいか」という、観た人それぞれの
答えがあるように思います。
きっと私も死ぬまでこの問いを自分に投げかけ続け、
いくつになってもこんなふうに豊かな柔らかさを大切に持っていたいなと感じました。
おじい様の来ていたガウンが、風の谷のばば様と同じような物だったのも嬉しいポイントでした!
今までのジブリ作品にでてきた色んなものが
隠れていたのも楽しかったですね♡
宮崎駿っぽさ凄い、と思った
・冒頭で母親が火災で亡くなったシーンで、亡くなった母親と重なり、ぐっと来た。その後、母親の妹?と再婚する父親や亡くなった母親を忘れられない感情とを現実との並行世界っていうのか?パラレルワールド?黄泉の國?なのか、神話的な体験で解消していったと解釈したのだけど、何となく、こういったことなければ人間は本当は呑み込めないのでは?と思った。もし、死別などの体験をした際にきっとどこかで何となくの折り合いをつけたようでつけられないまま生きていっているような気がした。
・冒頭の自転車にサイドブレーキ?っぽいのがあって興味深かった。
・おばあちゃんが沢山いて、みんな違っててすごいなぁと思った。
・多数のカエルやフナ?鯉?ペリカンなどがあんなに肌に触れてきたら気持ち悪いなぁと思った。
・最終的に何がどうだったのか理解できたようで出来なかったと思う。最後に世界を動かしているのが大叔父さん?でその担い手が誰もいない世界が、今、っていうことで不安定なのかもしれないっていう事なのか、と思った。それだけ、世界が危ういっていう危機感を表現したかったのか、とか。
・主人公が母親と同年代で対峙している状況を見て、もしも、自分と同い年の母親と対峙していたら、いったいどうなっていただろうと思った。親子関係だから成立していたように思えてきて、もしも他人であったらきっと反りあわなそうだなとか思った。
・インコが大量にいて、主人公を食べようとしていた。何となく、メイドインアビスのような世界観だなと思って怖くなった。でも、現実?に飛来していったインコたちは普通のインコになっていってなんだかほっとした。
団塊の世代♥
7人しか入っていない。
ややサカリを過ぎたスタジオジブリ作品を新宿の早朝で鑑賞する。さて、
真人の異母兄弟は団塊の世代。
一切、ネタバレされずに見た。
その方が良いと思う。そんな作品だ。
題名通りの作品だが、いっその事ファンタジーはもうおしまいにしてみるのも一つの手かなあ。この作品では、ジブリパークにはテーマ館は出来ないだろうな。ナウシカ、ラピュタと大きく違うのは、子供が見ても『ワクワクする』のかなぁ?って所だ。僕は『ワクワクした』けどね。
ネタバレ
もうすぐいなくなる団塊の世代と宮崎先生の話。
つまり、プロデューサーと演出家の話だ。
タイトルなし(ネタバレ)
初日にレイトショーで観れた。序盤の火事の熱気の圧倒的な描写から一気に引き込まれた。寓話的なシーンと描写が様々につなぎ合わされた集大成的ジブリマルチバース。偉い人の墓とは?墓石で築かれた積み木とは?後継者の居ないまま崩れ去るイメージの王国。せめてセキセイインコらしくリピートします。
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二回目もレイトショーで観た。序盤の火事のシーンと群衆描写がやっぱり凄い。そして眞人の悪意の正体がうっすらと理解できた。
悪意に汚れた石で築かれた大叔父の世界でも、悪意に染まっていない新しい積み木でもなく、眞人が自分自身の世界を築く選択をするラストに素直に感動できた。
未だ読み解けない部分も多いが、過去から未来への継承の話としてシンプルなメッセージを堂々と語っている。
最後に崩れる塔の裂け目から、宇宙へ向かって隕石が飛び出していく描写が一瞬見えることに気がついた。
これがリアルな世界?
宮崎駿さんの中でも千と千尋系の摩訶不思議な世界が全面に出された映画ではあるが、スピリチュアル系が好きな(その辺りをYouTubeで漁ってる)方であれば現実世界よりこれがリアルなんだと共感できるような内容ではないかなと思いました。
現実世界と相反な、顕著な例をとれば愛玩されているインコが人を食べるといった普通の子供であれば目を背けたくなる魑魅魍魎な世界
しかしもう人類がやらかし散らしている昨今、精神世界(あの世?死後の世界?)ではこの映画の内容こそがリアルに近い造詣じゃないかとすら思えてしまう、宮崎駿映画としては稀に見るリアリズムな映画ではないかなと思いました。
監督が一旦は引退しインターバルを置いたからこそ、より真実に向かい合った作品に向かわざるを得なかったと推察します。
全体的に火がモチーフになっていますが、京アニメーターへの追悼もあるのかなと。奇しくもその火が魑魅魍魎の世界では武器として活用できているのも相反ですよね…
気持ちの良い映画ではありませんが、教訓として成り立つ映画ではないかなと思います。
老害作品、全く魅力が感じられない!
朝から蝉の音の勢いが 何時もと違う、
そう ソレは梅雨が明けた知らせだった。
気温40度をも感ずる熱気に推されて 避暑地の劇場へ
今日も涼みに参りました (≧◇≦)
今日の作品は「君たちはどう生きるか」の鑑賞ですね。
この作品はジブリ作品で 宮崎駿氏の最後の作品だそうです。
この前の2013年「風立ちぬ」公開から早10年過ぎ。
あの時ももう引退と言ってたけど、また筆を執るとは・・・
もはやWindowsの変遷みたいなもんかな。10そして11みたいな。
最後でも まだやるでも それは何方でも私的にはOKです。
(歴代邦画興収記録)
1位 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編
2位 千と千尋の神隠し
3位 君の名は。
4位 もののけ姫
てな事になってるんで、多分 監督としては心が燃えたのかな~とは察します。
問題は ヤルのならちゃんとやって欲しい思いが有ります。
宣伝担う企業に金を1円も回したくない?
前作時にソコと揉めたの?
少しでもケチって赤字を防ぎたい?
何で今作製作しようと思ったの?
何を伝えたかったの?
事前宣伝しなきゃヒットするとでも?
世間から公開前に叩かれるのを恐れた?
次世代のクリエ-タが高収益作品を生み出すのが憎い?
ジブリ作品は誰にも影響させていないと思ってらっしゃる?
・・・・
疑問を上げたらキリがないですわ。
様は少なくとも コノ業界の色んなクリエ-タへ影響を与えた巨匠が
こんな ヘボイ作品で 満足なのかと言う思いで一杯です。
1937年の吉野源三郎の小説に端を発してるようですが、それは言い訳ですかね。
私なら、「となりのトトロ」の その後の続編で
最後を飾りたいかな。そう言う心意気が欲しかったですよ。
今作の話。
前半展開は そこそこ 良かったでしょうか。
まだ 話は着いてはイケますけども
後半の 継母の失踪を追いかけて 森の木々を潜り抜けて行く辺りから
なんやらオカシな展開事に・・・。
千尋風な、ゲド戦風な、マーニー風な、会話はポニョ風な。
また 洋画の「インセプション」も所々引用してる?
永遠に続く 一貫性のない話展開は 飽きますよ、観ている側は。
駄作とまでは言いませんが、観客は完全に置いてけぼり食らってますね。
波に乗れてませんわ。
主人公の男の子。あれは 監督自身の投影じゃないのですかね。
話の中の母は太平洋戦争の開戦直後に病院で亡くなられた。父は戦闘機工場の社長。裕福な暮らしで後妻が居り(妊娠中)自分の弟が出来る予定。
所謂複雑な思いに陥った少年の心を描きたかった訳なのかな。
戦争と、母の死、都会を離れ田舎の立派な屋敷での生活。
新天地(疎開先)の学校で仲間外れされる彼。心の友が居ない。
綺麗な継母。生まれてくる弟・・・・
多分 母の死に目に逢いたかったが それが叶わなかったのであろう。だからその思いが強い。新しい母への思い(接し方)をどうして良いのか、その不安を描いていると感じる。
自分の母にきっと、新しい母(継母)へ甘えても良いんだよって、新しい弟を大事にするんだよって言って貰いたかったんだと 思うんだよね。
そして 新しい田舎での生活に、父の仕事と そして何れ長男として継いで行く家系と言う 大事な託された流れを示しているんだと思う。
※監督自身にもきっと4人兄弟の二男として家系を期待された大切な役目があったのではと感じます。
直球で言うとソレだけの展開なのだが、いかんせん 途中からヘンテコ極まりない暗めのイメ-ジファンタジ-となっており、そこが残念ですかね。
感動して行け無いのは、展開波にこっちが心を乗せようとすると 直ぐ落とす描写。コレの繰り返しが続いてしまい、すっかり何やねんコレ・・・に成っちゃってるんですよね。そこが味気ないんですよ~。
観た後の爽やかさとか、心がスク~とかが湧き起らないので 鈍より感しか残ってないかな。
後半に 各キャラの色合いと背景をもうちょい明るめにするか、水・土・泥・壁・閉じられた空間のイメ-ジを、空への展開(空撮)を挟み込み、変えて 終盤 白か黄金色投入で心を短時間解放描写させた方が スッキリしたと思うのだが。羽ばたくインコ色は良かったが、糞とかに まみれるのがダメかもです。
何だカンだ言っても お客さんは来てたかなと思う。
ジブリファンなら見に行きましょうネ。
劇場内では 取り合えず2時間は涼めますよ。
不条理なこの世界でどう生きるか
メッセージを極限まで抑えたポスターと、公開前の無きに等しい広告宣伝。宮崎監督のファン層は余計に興奮を掻き立てられただろうが、そのほかの多くの映画好きは冷静だった。そして公開後のロングランと、賛否両論乱れ飛ぶレビュー、宮崎監督の制作の真意を図ろうとする批評の数々。
本作の評価が大きくわかれる要因のひとつが、メッセージの不明瞭さかもしれない。誰がみても明快なストーリーとは言えない、複数の論点が重層的に入れ込まれている。一回観ただけでは、あのシーンはどういう意味が込められているのか、わからないものもあるし、複数回観てもわからないものもある。宮崎監督に尋ねても明快な答えが得られないものもあるかもしれない。映画も、小説も、音楽も、制作者が世に出した時点から作品自体がひとり歩きしていく。本作も公開後、宮崎駿監督の手を離れて観客の手に委ねられたと捉えれば、どう読み取るかは観客の自由。解釈に正解も誤りもない。
本作の大きなテーマのひとつが、「異界とのつながり」だ。
眞人は側頭部に自ら大きな傷を負うことで、異界への扉が開かれる。
異界の媒介者である、青サギもキリコにも傷がある。先に異界に迷い込んだ、夏子も心と体に傷を負っているよう。傷によって誘われるものとは、たんなる幻覚世界か、それともマルチバースの世界か。
異界の創造主である大叔父は、不条理にまみれた「この世」に嫌気をさし、予定調和の世界を創ろうとしている。しかし、そこはすべての生き物にとっての楽園ではなく、老ペリカンの嘆きのように、閉ざされた環境で他者のいのちの犠牲のもとに成立しており、その犠牲の社会構造は「この世」と何ら変わらない。
異界に理想郷を作ろうとした大叔父。現実世界の理不尽さに嫌悪感を感じつつも、「上の世界」に「母親」の夏子と父のもとに戻り、不条理な現世で生きていくことを決めた眞人。
石などの非・人間の存在も魅力的な役割を担っている。
眞人を「下の世界」に導くのは、傷をつけた大きな石だし、石の塔の主である大叔父が「下の世界」を創ってきた源は穢されていない石だ。夏子は石で覆われた産屋のなかの石でできたベットに横たわっている。夏子を救わんとする眞人とヒミの侵入に、石は負の応答をする。そして「上の世界」に戻った眞人が「下の世界」を覚えていられる訳は、ポケットに入っていた、穢されていない石の存在である。
石や、鳥たち(童話で擬人化されやすい哺乳類たちではない)、そして火などの非・人間が行為主体としていききと描かれている。人間が自然を支配する構造ができあがってくる近代以降、不可視化されてきた非・人間の存在を蘇生させるところは宮崎監督の真骨頂といえる。
製作委員会方式によらず、宮崎監督が本当に作りたいものを、作りたい人だけで作った貴重な作品。
またもや宿題をくださった
ジブリの集大成かと思いました。
見ているとアレやコレがでてきます。
私はこの映画、好きです。
(過去に意味の分からないままのジブリ作品は正直ありますがこの作品は好きかな)
主人公的な人とそうでない人との区別で美醜のかきわけ方。ビジュアルはなんとも分かりやすい。
まず湯婆婆みたいなひとたちがいっぱいいるー!と思いゾッとしたけど、守ってくれているお婆ちゃんたち。実はとても感謝すべきだしよく見るととても愛らしかったかな。
お砂糖が高級な時代。
学校に寄付したという当時の300円は今だといくらに相当するのだろう?
DATSUNで転校生の眞人は登校するが…。ヤダ、あんな父親…
だけど眞人は親に対して敬語で接し、とても良い子。
(自ら)怪我をしたときは涙が出た……。
出血シーンは基本苦手だが、此の宮崎駿作品は何故か目を逸らすことなく観れました。
なつこさん、なつこおかあさん……と最後は呼び方変わりましたね。
異空間への入口…
地獄?天国??
Disney映画で『パイレーツ・オブ・カリビアン』の一部を彷彿とさせるシーンもあったように思います。
積み木を地球上の平和(?)に例えて当て嵌めている…
いろんな鳥たちのお出まし…。
コウノトリかと思いきやペリカンは生まれてくる前のわらわらを食べてしまう……でもそれが仕事だという。
鳥目、、最後は鳥頭で浅はか… あーあ。。
興奮した鳥頭…、周りは止められそうに見えてもソコは誰も止められない(止めない、その隙もない?)もんなんですね。
意外と現実にあるこの世界もそんなもんなんでしょうか。一部の人達のエゴで他のみんなが巻き込まれている。。
エンドロールはシンプル。
ジブリのこだわりのブルーの色で米津さんの優しい歌声「地球儀」がしみます。
このブルーの色は古くから出ているサントラCD
(たしか、徳間からのジャケ、歌詞カード?がトトロイラストの…)もそうだと思いました。
ブルーにもイロイロな表現があるようで、物凄く拘り、ありますよね。
独り言です。
美術館なら星5 エンターテイメントなら星1
小さい子供さんは まず楽しめません
解説、伏線回収がほぼ無いから
映像見てるダケでは正直訳がわからん この1言です
評価が割れるのも
よーーーくわかります
しかし映像の緻密さや
音域の広さは とんでもねぇなぁと最初から痛感させられましたね
流石はジブリアニメ
さっくり言うなら
塔は多様な時間軸、世界線に出入り出来る中立の世界
↑も自分の解釈にしかすぎず
しっかりした解説、説明は一切ない
エヴァかっての
しかしながら
自分の世界を自分で作り上げる事は
生きてる人間全てに当てはまる事であり
だれもそれから逃げられない自分にはどうしようもない状況であれ
自分の選択肢で 世界は動く、変わる
そういった意味合いで
君たちはどう生きるか かなぁ???
ジブリの集大成。映画館で見られて良かった。
映画館で見ながら、宮崎駿監督の作品は今回で最後なんだなぁ…と、うるっときた。
想像と違って今までのジブリが全て詰め込まれていたと思う。タイトルだけ見たら、戦時中を生き抜く青年や、あの本のアニメ化だと先入観を持っていた人も多かったはず。
ストーリーは、日本がまだ平和ではなかった時代、「苦しい現実」から始まる。今の日本だったら、何かしら夢を抱きはじめる年頃の青年。戦争で母を失い、道を歩いていても軍人を称え、父は自己中心的、新しい母は実母に似ていても心を開けない。学校では暴行被害。自傷。感情を押し殺す毎日。いつまでも未来が見えなくて心が死にそうな青年は、半人間の青サギに心の闇を見透かされ、まとわりつく青サギを消そうとすることで、とうとう大叔父が創り上げた「下の世界」に連れて行かれてしまうところから、宮崎監督の世界が繰り広げられていく。
真人は一冊の本と出会っていた。夢なのか現実なのか自分の体がどこにあるのか。彷徨う中で、生と死の残酷な世の中を見せる大叔父の精神世界に飲み込まれそうになったが、キリコやヒミ、夏子の世界とも交わり、生きてほしい、自分も生きたいと思えるようになっていく。徐々に真人は自分の力で自らの精神世界を築き上げていき、この世における自分の存在、自分の役割を理解することができるようになっていった。そして、大人になって現実に戻り、本は母からだったと気づく。
目まぐるしい場面展開や抽象的な会話が、いかにも夢を見ているような幻想的な世界を表していて簡単に理解することは難しいが、宮崎監督としては、見てくれた方々に、自分の隠れたメッセージをどう理解してくれたか、受け止めてくれたかをむしろ知りたいはずだと思う。
駿の集大成
映画館にて鑑賞
最近のジブリ映画には期待してなかったので見にいくつもりはなかったが、あまりに話題になっていたので気になって鑑賞した。
今作は今までのジブリと違い、全編にわたり暗い雰囲気に包まれている。
ジブリでは明るい世界観が多いし、暗い世界でも懸命に生きようとする主人公が多い。
冒頭の空襲の火災のシーンはアニメでしか表現できないリアルさがあり素晴らしかった。
また新居へ引っ越した後の不安感などもおどろおどろしい雰囲気で表現できていて良かった。
また出会ってすぐに母親になる、弟を妊娠してる宣言をし、お腹を触らせる夏子さんは気味悪い。
母親になることを認めれない気持ちが自傷行為へとつながる。
ただ青サギとのやり取りから物語が進行していく
初めて青サギがしゃべるシーンは衝撃だがマヒトは全く驚いてない事に違和感を感じる。
夢の中の話という設定なのか?
建物の中に導かれるまでは非常に良かった。
ただその後地下に行ってからは本当に悪夢を見てるようなイメージだ
とりあえず全てが荒唐無稽で意味がわからない。
またコダマを連想させるワラワラやナウシカみたいな森、ラピュタ、カリオストロを連想させるオウムの帝国、城
オウムに支配されてる世界
なんでオウム?
ある意味で今までの集大成のような映画となっている
また出てくる大叔父さんが宮崎駿のモデルなのだろう
マヒトも駿だが、吾郎や米林の役割も有るのだろうか?
世界を維持していた13個の積み木は今まで作った13本の作品を意識しているのだろう
その世界の運営(ジブリの運営)を譲ろうとするが断られてしまう、大王(鈴木p)がその様を見て怒り出す。そしてその世界は滅びていく。
これはジブリの世界を暗に表しているのではないだろうか。
そして現実に帰ってきて母親とも仲直りし大円団となるがストーリーの展開的にはおもしろくない
2度3度見に行こうとは全く思わない
宮崎駿作品は絵に関しては素晴らしいが
肝心のストーリーが訳わからなくて何を言いたいのかわからない事が多い
特にハウルすぎてから
イラストレーターとしては素晴らしいが
誰か舵取り役の人が必要だろう
それがプロデューサーや監督だ思うが
ジブリはアニメ界に大きな功績を果たしたが、今や知名度だけでもう崩壊するだけの帝国となっているだろう。
今後日テレと手を組むことでどう変わるのか気になるところである
映像はこれぞといった感じ
これぞ宮崎駿監督という映像の連続なのだが。
内容はタイトル通りなんだけど、別世界への扉を「アリスと不思議の国」のごとく描く。またその世界が多重構造で独創的な構成のため、馴染むまでの過程が上映時間に見合ってない様に感じた。
映像のみでも楽しめる作品にはなってるんだけど、別世界の構図や鳥(青鷺やペリカン、インコ)を使うことへのこだわりといった点などをいつもなら力技で押し切るんだけど、今回はその押し切る力が弱く感じた。
タイトルなし(ネタバレ)
この作品は、宮崎駿というアニメーション監督に関心があるかないかで評価が分かれるのではないかと思う。
映画の脚本としては、正直あまり良い出来ではないと思う。
何しろ、舞台背景や、主人公の少年の家族になぜあのような役割が課せられているか、大叔父さんがなぜ世界を守っているのか、少年が冒険しているこの世界が、現実世界とどう関連しているのか、といったところの説明がほぼない。あえて言えば、大叔父さんについては、あの世界に迷い込んだ結果、持てる知識を元に世界をまもる役目を務めることになったのかもしれない、位は読み取れるけど。
ただ、この映画はそんなことはどうでも良いと言わんばかりの宮崎駿の妄想大爆発の映画なのだと思う。70歳を過ぎた老人が(今はもう82歳だ)、これだけの妄想力を発揮して少年少女の大冒険活劇を描ききることができているのがすごい、と思う。もう、自分の好きなものをひとつの映画にできる限り押し込みました! それのどこが悪い! といわんばかりの豪腕さ。 これだけ自由に好きなものを作れるというのは、他のアニメ関係者はうらやましいと思うかもしれないな。
とにかく大冒険だ。意外とおとなしいなと思っていたのは最初の30分くらいまでだった。徐々に徐々に別世界を紛れ込ませて、最終的には世界を守るための大冒険にまで発展する。見始めたときはとてもそんなことになるとは思わなかった。
そんな大冒険を通して、主人公の少年は元の世界で強く生きることを決意し、ヒロインの少女である少年の母親も(ややこしいが全くその通りだ)、母親としての役割を全うするため、元の世界に帰って行く(このあたりが原作本に対する宮崎駿なりの感想なのだと思うが、宮崎駿自身の、少年少女に対する思いでもあるだろう)。
お約束のように少年と少女が走りながら抱き合うシーンも登場すれば、ヒロインの少女が手に顔を埋めて泣くシーンも登場する。これであと飛行機による空中戦やら戦車による地上戦が入ればまさに全部入り、という作品になっただろう。恐らくそのあたりは前作である程度やったからすっきりしたんだと思う。
随所にカリオストロの城やナウシカ、ラピュタ、それ以降の宮崎作品を彷彿とさせるシーンが登場するので、宮崎駿という監督に関心があり、作品を見てきた人たちはそれだけでも楽しいだろうし、その上でこれだけ妄想を大爆発させられたら、それだけで満足できてしまうのではないかと思う。
反面、宮崎駿という存在自体には大して関心がない映画好きの人や、話題の作品だし、宮崎作品はいくつも見ているけど、あまたいる映画監督の一人、くらいの関心しかない人がこの映画を見た場合、なんだかよく判らない、ということになってしまうのではないだろうか。それは仕方がないことだと思う。
カオス
脳内カオス
どんな感想を持ったらいいのかわからない。
というのが鑑賞直後の感情。
なるべく情報を入れずに、「賛否両論、しかも極端」ということだけ知ってる状態でいざ。
「とは言ってもジブリだし、感動屋の私はきっと何か感じたり泣いちゃったりするんだろうな〜」と思ってたけど…
いやはや、涙全く出ず。
うう〜〜ん。あれ〜???
もしかしたら数日経って咀嚼できるのかもしれないけど、鑑賞直後の今は全く飲み込めてない。
絵はすごい。
後から見たら声優もすごい。
んーータイトルとの乖離?
いや駿さんは存分にその想いを込めているのかもしれないけど、うう〜ん。
男性女性で見方変わるかもしれないなぁ。
と思ったのは、とにかく父が不快だったこと。
亡き妻のそっくりの妹が妊娠て…えぇ…最悪…キモ…
金持ちのオラつきで息子をむしろ傷付けてたり…
度々不快になったし、それが何かに消化されたり回収されたりするわけでもなく、ただただ不快なままだったのが一番のマイナスポイントかもしれない。
駿さんが生きた時代は普通だったのかもしれない?
そんなおかしな時代のことも知ってほしかった?
それも含めて「君たちはどう生きるか」なのか?
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