君たちはどう生きるかのレビュー・感想・評価
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絵だけは綺麗
味のすこぶる薄いバイキング料理といった趣。
様々な料理もとい設定や世界観は出てくるがどれもこれもが中途半端で宙ぶらりん。
なにより個人的に悲しかったのは印象に残る劇中音楽がなかった事。
殆どのジブリ映画は各映画ごとに聞けばそのシーンが思い出される名曲がある(ハウルの動く城/人生のメリーゴーランドや魔女の宅急便/海の見える街など)ところ、今作にはろくすっぽ心に残る音楽がない。
エンディングテーマの地球儀は素晴らしいがそれだけで頷くことはまぁ出来ない。
あとヒロインの声優も酷い。
決してつまらないわけではなく、映画館で見る価値は大いにあるが万人に受けるようなものではなく、個人的には心に残る作品ではなかった。
ファンタジーだからこそ。
過去の宮崎駿作品のいろんなモノがデジャブ的に散りばめられた作品であることは、間違いない。なかなかな重めのテーマだけど、冗長な説明を極小化してファンタジーの文脈で軽々と飛び越えていく感じは見事。
きつねにつままれた様な展開
終わり方も終わり方だったからまさにきつねにつままれた様な展開だったね。
呪われたあの世界から始まって、どこかオカルトチックなところもあり果たしてどうなるのかなと首をかしげるばかり。しかしながらいつの間にか宮崎駿監督の次から次へと繰り出される新たな世界観に次はどんなかなと楽しみも出て来たね。でもめくりめく世界にたまげた感じで、初見では感動的な感覚は得られなかったな。
「ジブリって昔の方が良かったよね」そうかな?
周りからはあまりいい噂を聞きませんでした。「意味が分かんなかった」「途中で寝ちゃった」など、マイナスな評価を聞いていて、あまり過度な期待をもたず、鑑賞しました。確かに、一見すると意図が伝わりにくいところもありましたし、分かりやすいストーリーではありませんでした。でも自分にとっては、この含みのある表現だったからこそ、より見た価値を得られた気がします。
今年で83歳になる宮崎駿さんにとって、今回が最後の作品になる可能性は高いです。「ジブリは昔の方が良かったよね」なんて言葉をチラホラと耳にすることがあります。宮崎駿さんは高齢でもう楽しい映画を作れなくなったのでしょうか?
私は今回の作品を見て、それは違うと思いました。今回、確かに分かりにくいところもありました。でもただ難解なのではなく、全てが何かに置き換えられるものでした。それが何なのかは人によって違うと思います。明確に描かない分、どんな解釈も許されるし、得られる物も一人ひとり違ってくると思います。一人ひとりが考えられる「解釈の隙間」をあえて残してくれて、それでいて重くならないように、ポップな「ジブリらしさ」も残してくれている、そんな素敵な作品です。今までたくさんの作品を創ってきた宮崎駿さんだからこそ出せる味だと思います。「あれってどういう意味だったんだろう?」と考えて考えて、自分でたどり着いた答えが、この映画を見た価値なのではないかと思います。
私事ですが、一番何回も見たジブリ作品はトトロです。一番好きなのはラピュタです。一番感動したのは千と千尋です。本作「君たちはどう生きるか」は自分にとって、一番真剣に向き合えた映画となりました。
やっぱりジブリは大好きです。
タイトル
某小説と同タイトルにしたのは、初めはそっちよりの作品にしようとしたが、
でもやっぱりアニメ制作が楽しくなっちゃって、いつものようなアニメを作ちゃった、テヘヘ、というような
そんな背景があったのではないかと邪推してしまう、良くも悪くも、暴走を感じた。
ったく、しょうがねえオッサンだな、という振り回されるスタッフと観客。
宮崎駿は風立ちぬのような綺麗な終わりじゃなく、最後まで自分の原作アニメを作りたいという思いを、
そんな、老いと死にあらがいながらも、完成、公開へとこぎつけた、達成感を、観ていて覚えた。
自分の生き様を見せつけること、それがメッセージなのだろう
無意識の映像化、不条理の昇華と、万物との共生への覚醒
とても固い表現になりましたが、タイトル通りの感想で、大いなる感動を受けました。こんな映画はこれまでに見たことがありません。私的には史上最高傑作です。1回しか見ていませんが2回3回と見たときの新たな感動が予感されます。映像の美しさは言うまでもありません。手描き独特の静止画、動画の世界観がまた格別です。
矛盾や不条理が渦巻く世界でどう生きたらいいのか、というのが中心テーマだと思います。作者が常にこの問いを問い続けたこれまでの人生を、夢を見るように振り返り映像化した作品、と感じました。ということで「夢」というのは論理的な構成にはなり得ませんので、難解という評価もあるとは思います。ただ、見る側に「生き方」を問い続ける経験があったら、間違いなく深い感銘がもたらされることは確信できます。
私としては、この作品を見終えたときに、主人公やその他登場キャラと世界(もっといえば宇宙)との共生というイメージが湧いてきました。次に見たときはもっと別のイメージが湧いてくるかも知れません。そのときはまた投稿させていただきます(笑)。
「君はどう生きるのか。」監督に突きつけられた気がしました。
美術館を回ったあとのように、芸術の力で考えさせられました。また、エンドロールで映画作成に携わったすべての人へ敬意を払う監督の心意気に込み上げるものがありました。
まさに宮崎監督から「君はどう生きるのか。」と言われたようでした。
「俺は地球と生き物たちと共に生きる。」と訴えられた。見てから何日も色んなシーンが蘇って、考えに浸っています。
正解なんてないと考えることをやめた現代人に、監督は混沌の中でもがむしゃらに正解を探る姿を提示してくれたようだ。
信仰・モラルによって防衛する常識人に、監督は信仰によって隠された矛盾を提示してくれたようだ。
しかも、芸術的に。
見終わって何日か、そんな感動がありました。
多様化・自由・国際化…地球に生きる私達が考えなければならない事がこんなにも渋滞してるんだと突きつけられたようでした。
そして、それらから逃げて来た自分,考える力を失いつつあった自分に向き合わせれた時間でした。
もう一つ。
久石譲先生のピアノに心をもっていかれました。
1音で感情の変化を生み出す音の力を感じました。
海の裂け目でメインテーマが流れた時、熱いものが込み上げてきて涙が止まりませんでした。
質の高いアニメーションと音楽。
しかし、それらは手段で…何を伝えるかに一直線な巨匠たちの気概に触れた時間でした。
もう一度映画館で見ます。
公開二日目に
曇りなき眼で、誰の意見も聞かずに観ることができました。
最初の15分はそれだけで観る価値のある作画でした。
しかしその後はこれまでのジブリ作品のダメな部分を繋いだような
既視感ある退屈映像の羅列。
コレほど期待して観た映画で、コレほどの退屈を感じてしまうとは…
決して難しい映画ではありません。内容がないだけで。
残念の一言です
ただたに本当に良かった。人それぞれ感性があるからこそ、まだ心動かさ...
ただたに本当に良かった。人それぞれ感性があるからこそ、まだ心動かされる作品になっていない人も多いかも思うけれど、絶対に死を身近に感じる歳、歳を重ね時に見たら、誰もがこの映画を素晴らしいと感じるようになるんだろうと思った。今まで見た映画で1番心に残る素晴らしい作品でした。
「曇りなき眼で見定めよ」この言葉が浮かんできた
「ダビンチコード」という映画をご存知だろうか。
原作の持つ膨大な情報量を2時間強の尺にぎゅうぎゅうに詰め込んである。
事前にキリスト教に関する知識や歴史的背景などをある程度知っていても初見では理解不能な点が多い難解な映画だ。
これを事前知識無しで見るとしたらハードルは更に上がるだろう。
初見で全ての内容を理解するのはとうてい不可能な作品だ。
そしてこの宮崎駿作品にも同じ事が言えると思う。
事前情報としてはアオサギ男とタイトルの2つだけ。
古代史好きな私が「アオサギ」から連想するのは「エジプトの聖鳥」であること。
「太陽神ラー」や「冥府」との関わりがあること。
そして「あの世のナビゲーター」としての働きだ。
「あの世」の存在とは古代人には普通のことだが現代人にはそうではない。
信じる者には存在するが信じない者には存在しない。
無いと思う人には無いのだ。その点で議論する必要はない。
タイトルについては同名の本が存在し監督自身が熟読しているようだが私はまだ読んだことがない。
検索すると14歳の少年の体験を通して人間はどう生きるべきかを考えるという内容のようだった。
作品を見始めてから中盤に物語の展開が急に早くなる。
グイグイ進むと同時に次々と視覚から脳に情報が押し寄せて来る。
それらひとつひとつを瞬時に脳内のネットワークに広げイメージを膨らませ取捨選択をする。
脳をフル回転させて考える。それがとても楽しかった。
例えば終盤のバランスを取るシーン。美しく形を整えられた石は石工の手によるものと連想できる。
それは「ユダヤ資本による世界経済」のバランス。
「人が影響する地球環境」のバランス。
「人口」のバランスなど。
これらに共通しているのはやはりユダヤ資本だ。
「ガイヤの法則」をベースにするとわかりやすい。
そしてそれをコントロールする初老の彼が身に着けているのはエメラルドだった。
エメラルドは「富と権力」の象徴だ。
ダイヤモンドは研磨技術の進化と共にその価値を高めたが古代ソロモン王の昔から「富と権力」の象徴はエメラルドだった。
仮にこれがサファイアならば「聖職者」を連想し「崇高な理念」を持った人と想像できる。
だがそれはエメラルドだった。
「富と権力」を求める者によって生み出された世界は欲望の増幅を制御できずに崩壊しようとしている。
「13」は古代イスラエルの「12部族」を連想する。
そしてその中の精鋭達を集め彼らの末裔でもある少年によって新たな世界を構築しようとしていると連想できる。
この作品を見終わって想うこと。
それは「曇りなき眼で見定めよ」ということだった。
「石」は西洋文明の象徴であり「物資世界」を表し「木」は東洋文明を象徴し「精神世界」を表す。
この世は長きに渡り物資世界に支配され続け人々は思うがままに欲望を奪い争い食い続けている。
人が人らしくどう生きるかを学ばなければ死して尚も鳥やバケモノと化しあさましい奪い合いを続ける。
そしてその心はずっと飢えたままだ。
そうならないために「人としての在り方」を学び「知恵を磨け」と言っている。
今人類は三たび大きな過ちを繰り返そうとしている。
この先眞人と同じような状況に置かれるかも知れないし理不尽な死に直面することもあるだろう。
だがどんな状況に陥ろうとその不運と思える事柄から何かを学べる心があれば苦難を乗り越えた時清々しくこの世を生き抜いたと幸せに思うのではないか。
そう言っているように想えた。
この世を曇りなき眼で見定めてきたひとりの繊細な芸術家の今至る境地が伝わってくる。素晴らしい作品だった。
意味が分からないと言う人へ。
宮崎駿さんは、昔こんなことを言いました。
「トトロも出来るならビデオもDVDも出したくないんだ。子どもがあれを見て、わたしも森でトトロを探してくる!って言ってくれればいいけど、ビデオなんて作ったら家でそればかり見てしまう。」
要するに、子どもたちには外で遊んで欲しかったわけですね。
また宮崎駿さんは、こんなことも言ってます。
「この過酷な世の中では、ファンタジー映画や本のような子どもが避難できるところが必要だ。」
あえてネタバレはしませんが、レビューで意味が分からないと言ってる人は、この言葉で少しは内容を理解していただけましたか?
本は自分を映す鏡だという言葉があります。
年齢に応じて、見え方がガラリと変わるからです。もしも5年前に読んだ本を再び読んで全く同じ感想しかないなら、それは自分自身が成長していない証拠です。
映画も同じです。
アニメや漫画、児童文学などが好きな人は、この映画がずっと鏡であり続けることでしょう。
長文、失礼しました。
成功した人からは傑作は生まれないのか
他の映画や小説も作者が30代くらいが凄いです(例外多数)
年齢のせいなのかもう傑作は生まれないのですかね。
宮崎さんの世界観はすごいと思うのですが、
映画の少年がやらされてるみたいな感じがしました。
主人公が50代ならよかったのかも。
鑑賞後に残る疲労感
前情報が全くない状態で鑑賞。
絵は確かにジブリだが、ストーリーはよく分からない。
庵野秀明と新海誠の哲学的要素を入れたような感じ。
序盤から理解しようと努力するも意味不明で、終始どこか漂う不安感。
途中からは疲れてきて、一体何を見せられているのかよく分からない状況。
今回良かったのは、アフレコの違和感がなかったことくらい。
俺はこう生きたけど
頭に「俺はこう生きたけど」と付けると、
今までの作品はこうやって作ったんだ。
俺のこの体験が後のジブリの作品になったんだ。
と言ってるように思えて、
あぁこれが本当に最後の作品なんだなと思えて
感慨深くなった。
全く情報を与えないと言う策略も重なって
宮崎駿監督生きてるよな?と見終わって心配になるほど
集大成的な映画だったように思う。
誰もが、あれ?これあのジブリのあのシーン!
と思うような場面が散りばめられてて、
そのワクワクと同時にこれが最後と言われてるようで
悲しくもなる、そんな映画だったと思います。
ただ、宮崎駿監督の描くキャラクターって、
どんどん何考えてるか分からなくなって来て、
キャラクター同士の関係性も希薄になってるように
思えて、感動するべきシーンで全く心が動かなかった。
どう言う事?なんでそうなるの?
と引っかかる部分が多くて、
昔みたいにワクワクドキドキして
キャラクターたちと一緒に冒険してるような感覚に
なれなかったのが残念でした。
ジブリで育って来たと言うのがあるので、
俺はこう生きたけど君たちはどう生きる?
と言う宮崎駿監督からの問いかけだったとしたら
劇場に足を運ぶしか選択肢はなかったです。
面白いけど面白くないけどつまらなくはない
冒頭はザ☆ジブリ!って感じで素晴らしいし面白かったけど「不思議の国のアリス」みが凄くて、ついていけなくなって途中で寝落ちしてしまった。
面白いけど面白くなかった…という、不思議な感覚。
ナウシカの原作漫画が大好きなので、なんとなく宮崎駿監督が伝えたい?ことはわからなくもなくもなかった。
アオサギのブサイクさが辛かった。ダンゴっ鼻キモい。
なんであんなにブサイクにしたのか分からない。
アオサギ頑張ります!観客の皆さんも大注目です。
ネタバレ厳禁!らしいので鑑賞記録のみを記載します。
8/5土曜日11:35から109シネマズ湘南シアター4で鑑賞。
167席のお部屋でお客様の入りは8割方、夏休みの土曜日の昼間の上映回なので、半分くらいは子供連れの家族客、高校・中学生らしい若者グループも多数。賑やかな感じであったが、始まったら皆さん、マナー正しく、スクリーンに見入っていました。スマホを見たり、お菓子をガサガサする不届き者もまったくなく、作品に集中していました。
私も静かにいつものようにポップコーンセット頂きながら、宮崎ワールドに浸っていましたが、残念ながら、残業続きで相当疲れていたせいもあり、ちょっとウトウトしてしまいました。
もちろん、見る価値十分です!
宮崎駿最後の作品、いやジブリ最後の作品にしたかったのかな?
作品が始まって20〜30分経って、この映画はいつ面白くなるんだろう?と、でも必ずどこかで挽回してくれるはず!だって天下のジブリ宮崎駿作品なのだから!と信じて見てましたが、とうとうラストまでその時は来ませんでした。
もう感想うんぬんよりもなぜこんな作品になってしまったのかを色々考えて見ました。
制作中に宮崎駿監督がなんらかの理由で現場からリタイヤしてしまい仕方なく続きを息子の吾郎さんが勘で完成させた。
ここまで視聴者置いてけぼりにしたのは実はわざとで、過去のジブリ作品のファン達に「ジブリはもう終わり、限界です。いつまでもジブリに幻想を抱かずもっと新しいものを見つけて生きていってください」というジブリファン達にジブリ卒業を促す宮崎駿最後のメッセージだった。
宮崎駿監督80歳を超えて、お年寄りによくある頑固さが抑えきれずに周りが制御できなくなってこんな作品になってしまった。
など。
宮崎駿監督いままで素晴らしい作品をありがとうございました、お疲れ様でした。
自分は紅の豚が1番好きです( ^ω^ )
宮崎駿のもうひとつの集大成。大衆向けではないけど好き
又聞きの評価がどれも「難しい内容だった」というものが多かったので興味本位で視聴。
結論を先走るならば、「なるほど。確かに深い映画だ」、「宮崎駿らしい描写で考える人生論」というものが浮かんでくる。
タイトルにもある通り、“生”が大きく関わってくる作品だからこそ、そのテーマも重く深いものになってる。
“どう生きるか”と考える瞬間は人生の中に幾度と無くしてあるもので、その度に始まる新たな出会いは勿論、かけがえのない存在との別れ。それらを何度も繰り返すことで、人として真っ直ぐに成長をしていく。
それらを宮崎駿風の冒険活劇を通して、映画として見せられていたのではないかと思う。
難解だったという意見に関しては、同情をせざるを得ないのが正直。
上映中にも過去のシーンと今見ているシーンとを照らし合わせて、「このシーンの描写は前のこのシーンと重ねることで意味を成すのか」と思えるような描写が幾度と無くあったこと。
またそれ以上に先述の「どう生きるか~」の考えに至るのも、上映終了後小一時間考えに考え抜いて至り得た感想である。
普段にはあまりない経験だった、からこそ「難しい」といった意見も感覚として理解を深くも思えてしまう。
総じて、自分個人としては面白かったし、知人に勧めるのも憚らない完成度の映画にとは思うが、何分難解さを秘めいているのも事実であるからこそ、映画的「大衆娯楽」性があるかと言われると一考の余地がある。
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