「良かった」君たちはどう生きるか fumiさんの映画レビュー(感想・評価)
良かった
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否定的な意見をちらっと耳にしていたので、それほど期待することなく見に行きました。
実際に観てみると、私にとって分からないと思うところはあまりなく、全体としてスジが通らないと感じるところもなく、ジブリアニメとして楽しめた作品でした。
今回の作品はこれまでの作品よりも何か現実とのリンクを感じさせる作品だった様に私には感じました。
まず、印象的だったのは恐らく宮崎駿監督の幼少期の記憶であろう、昭和初期の光景やその質感、当時の風習の描写等です。物語の舞台背景の描写にはどこか心が動かされました。1970年前後生まれの私はこの時代の残り香を幼少期に感じた世代だからかも知れません。
異世界の話は、まさに監督自身が生涯取り組んだ仕事そのものの描写と感じました。過去と現在と未来が交わる異世界の描写…監督の幼少期に将来物語を作る仕事を選ぶきっかけになる何かがあったのかもな…なんて連想したりしてしまいましたね。
「君たちはどう生きるか」
この映画は宮崎駿監督が「自分の生涯はこうであった」と見せた物語だったのではないか、なんて考えながら帰路につきました。
もう一回くらい観たいと思ってます。
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