658km、陽子の旅のレビュー・感想・評価
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ちょっと変わったロードムービー
高校卒業で上京してやりたいことを目指すものの、うまくいかず、コミュ障になっている陽子。20年会っていない父親が亡くなり、従兄弟の車で青森に向かうものの、SAではぐれて所持金2000円そこそこで放り出されてしまう。
ヒッチハイクするしかない状況に追い込まれ、コミュ障でまともに会話もできず、せっかくヒッチハイクで乗せてもらっても失礼な態度を取ってしまう。出棺の時間が迫ってくるので焦ってくるのと、だんだんコミュニケーションが取れるようになってくる様子がすごく伝わってきた。
目を合わせようとしない表情が脳裏から離れない。
ヒッチハイクでドイツ人を乗せたことがあるが、危険もはらんでいる。
乗る方も乗せてもらうからにはコミュニケーションをしっかり取って楽しい車内にしたい。
蜘蛛が出てきたが、真冬に蜘蛛はいない。そこはツッコミたかった。
これは観ているのがしんどい
自分には全く刺さらなかった。菊地凛子のコミュ障っぷりは演技力が高いだけにリアルを通り越して不愉快。何度席を立とうと思ったか。その不愉快なまでのコミュ障がヒッチハイク体験を通して自分を取り戻す(?)物語らしいが取り戻した結果を全部セリフで説明してしまった。こんな脚本が賞をとった?信じられない。主人公にとって救いとなる最初のきっかけは優しい老夫婦との出会い(これもまたありきたりすぎな展開で驚くが)、その優しいおばあちゃん役が案の定風吹ジュンで(笑)他にこういう役できる人いないのかね?老夫婦と出会ってちょっと救われたかと思った主人公がその直後、青森ナンバーの夫婦になぜ乗せてくれないのかと癇癪起こし始めて「なんだコイツ」とまた醒めてしまった(あのシーンは本当に何の意味があったんだろう?せっかく改心した主人公を乗せてくれない他人の冷たさってこと?それは作り手の勝手な意見すぎない?客観的にどうみても不審者で、俺でも乗せないいわあれは) 置いてきぼりにした竹原ピストルは再会した主人公に謝りも気遣いもしない、到着しただけで亡父との再会を描かない演出(わざとだろうけど物足りない)、号泣してるのに出ない涙(俺この演技大っ嫌いなのよ。テレビドラマならともかく劇場の大画面に映すのになんで世の中の監督はこれにOK出しちゃうんだろう)、ほぼ全てが口にあいませんでした。同じ監督で前に観たのは「私の男」で、これも合わなかった(後で原作小説を読んだら大変面白かったのでそもそも監督とそりが合わないのかもしれない)。
TVのドラマか配信で十分。千円以上を支払って映画館で見るほどではない
ノルウェーの森以来の菊地さんを目当てに見に行きました。さすが菊地さんの演技は見事ですが、それ以外は安っぽくてダメ、俳優さんの責任ではありません。構想が安っぽいのです。
まず、オダギリさん、不要です。この映画では父親は遺体以外では出てくる必要がありません。
次に、バイクを降りたときは道路に落ち葉があって、踏切を渡って家に着いたら積雪ウンcmの雪景色、やっぱりラストは冬にしようと思いつきで撮り直したのでしょう。
ネタバレになるので書きませんが、ラストはご都合的に甘い、昔ならともかく、今は出棺の時刻は正確です。
これでしたらTVのドラマか配信で十分。千円以上を支払って映画館で見るほどではない。
一生懸命、ただ、北を目指す
小さな失敗の繰り返しで自分に自信がなくなり人とのコミュニュケーションを避けていたことで、普通に人と会話することもむずかしくなってしまった主人公・陽子が、無一文でヒッチハイクしながら父の葬儀のため青森を目指す物語。
あらすじ以上のことはほぼ起きず、ひたすらヒッチハイクを繰り返す陽子の道中を追いかけていきます。
前半の陽子は、見ていてイライラしてしまうくらいのコミュニケーション下手。ちょっとした会話はもちろん、お礼や挨拶さえままならない。ヒッチハイクで乗せてくれたり、食事をご馳走になっても、態度がまぁーひどい。これじゃあ気分を害すのも分かるわと、観ている側も不快指数高め。
でも、少しずつ少しずつ、陽子の心のリハビリが出来てきて、少しだけ頑張ったり、めちゃくちゃ頑張ったり、そんな後半の陽子は応援したくなりましたし、きっと何かが変わったのだと感じることができました。
道中、ヒッチハイクで出会う人々は、めちゃくちゃ良い人もいれば、めちゃくちゃクソな人もいるし、まぁまぁ嫌な奴、普通の人、色々。でもどれも極端ではなく、どんな人なのか説明もほぼなく、風景や少しの会話で読み取っていく。この辺りの表現が、車に乗っている陽子とリンクして面白かったです。
とにかく風吹さん夫妻が良かった…心が浄化されます。
すごく面白いかでいうとそうじゃないけれど、なんだか印象にとても残る作品でした。菊地凛子さん、さすがでした。
「色々手遅れになっていて、取り返しの付かない事になっていて・・・」
今作に於いて、一番の台詞というか、自白、懺悔、そして吐露したい願望が詰まった台詞だったと自分は痛い程伝わった 多分世の殆どの人が、何とか巧く世間と折り合いを付けている(と、少なくても自分にはみえる) 勿論、それは不断の努力の結果であり、本来の思い描いた理想とは違う挫折を乗り越えての貴い礎故の現実かもしれない だから今作のような所謂"コミュ障"の人、若しくは本来普段の努力を怠った卑怯者に対しての他人の風当たりは強い そしてそれは痛い程本人達も自覚している そして卑怯故、家族や親族に庇護を求める 勝手な理解キボンヌだ そんな甘えの構造を今作はどう物語化するのだろうという興味を元に観賞してみた
先ずは、時間を追う毎に主人公に同化するかの如く、気持のアダプテーションが進んでしまう 感情移入が止まらないのだ 自分も他人に対して劇中の如く、ゴニョゴニョした聞き取りにくい発声を起こしがちを自覚している 全く以て自信が無い、そもそも他人の前に現われるなぞ不遜の極みであり、自己卑下&自己否定の権化と成り果ててしまっている 自死できないのは死ぬのが恐いからという消極的意思故 そんな主人公の唯一の攻撃対象は父親 もう其処にしか自分の落とし前を擦り付ける場所がないからである だからこそそんな想像上の諸悪の根源が突然病死してしまったことの落とし前を初めは着けるつもりだったのだろう しかし、そうは問屋が卸さない 幼少時の父親が、想像上に一緒に行程を共にすることで、父親からの叱咤が出現する 『亜麻色の髪の少女』を空で歌う竹原ピストルは大変贅沢な演出だ そしてかの歌は幼き頃、主人公が歌っていた事に"うるさい"と叱責した父親が、その後、親族にとって想い出になる程熱唱していたという事実を突きつけられての主人公の溶解を徐々に作劇してみせた制作陣に頭が下がる 他のネタバレサイトに腑に落ちる考察があったが、主人公の夢は『芸能界』だったという事 そしてその夢は努力の甲斐もなく、しかも現実には躰の提供という倫理観の欠如を強いる出来事に心を壊されてしまった成れの果てであると言うイマジネーションに深く合点がいく 自分なんぞ依り、何倍も努力と犠牲を払ったのだ そしてその結果としての下層位置 スマホが故障中、強がりのプライド、そして父への決着 そんなないまぜが今作に於いて一片に怒濤のように訪れての、あのロードムービーなのだろうと、そのストーリーテリングに感嘆する 神か父親の差配か、主人公を襲う地獄は、同じ属性として、居たたまれない極悪な状況の連続である 過去の黒歴史である"枕営業"※勝手な妄想ですのですみません、自分よりも若いヒッチハイカーの生き生きとした行動、バイタリティ溢れる女性の行動等、その全てをまるでザッピングの如く体験する事で、今迄の澱を溶かすかの如く主人公の精神と躰をデトックスしていく 心優しい老夫婦に癒しを施して貰い、そして未来へのヒントを与えるなんでも屋の女性との邂逅の中で、一皮剥けた主人公が取る行動は泥臭い、そして自分本位な青森へのヒッチハイクの懇願 12時迄には青森に着きたい 父親の手を握りたい その一心は、自分の今迄の見て見ぬ振りをしてきた逃避を自ら断じる覚悟を充分演出してみせたと思う
だからこそのサプライズとしての、本来は火葬予定時間だったのを、延長した親族の計らいに、主人公のちっぽけなプライドが、一気に氷解したラストだと涙する もっと甘えて良いんだと、そしてだからこそその恩返しは後の世代へ続けていくものだと、その循環に頭の下がる作品内容であった 今現在の自分に相似する内容に有難みが倍増である
主人公は、青森に戻って、リセットして欲しい そう願う自分は間違っているのだろうか?。。。
コミュ障の女性が658㎞の旅で自分の殻を破って行く感じの邦画。 本年度ベスト級。
観賞後、コミュ障と自閉症の違いをググったけど、陽子は自閉症なのかと医者でもないけど自分的に判断(笑)
菊地凛子さん目当て。
そんなに思い入れのある女優さんでは無いけど彼女の演技に引き込まれた。
コミュ障で人に会うことを避けながら生活している42才の陽子。
ある理由で断絶していた父が他界。親戚の車で青森まで葬儀に向かうストーリー。
スマホも壊れ僅なお金しか持っていない陽子。
高速道路のサービスエリアで親戚とはぐれヒッチハイクで青森まで向かう展開。
コミュ障の陽子が他人にヒッチハイクを頼む事が難しい中、色んな人に出会い助けられ青森まで向かうロードムービー。
良い人ばかりではなく悪い人もいる中、終盤で陽子が自分の殻を破って行く感じに引き込まれる。
感謝の気持ちを言葉では無く握手するシーンが印象的。
今まで喋る事もままならない陽子が全てを吐き出す様に喋る姿に泣ける。
美しい風景に期待するもそれ程でもなくリアル感を出していた感じ。
ってか福島の滞在時間が長過ぎる(笑)
ヒッチハイカー役の小松菜奈さん似の見上愛さんが可愛くて印象に残る。
スマホ等の位置情報も無いのに目的地まで辿り着いたのは凄いと思いました( ´∀`)
そうはならんやろ。
映画のタイトルを聞いて最初の印象は、随分スケールが小さいなと感じました。たかが658km、しかも徒歩じゃなくて車でしょ?そんなに人間変われるもんかいな、と。普通に走ったらあっという間に着いてしまうけど、どうすんのかなと思っていたら案の定、郡山ナンバーがあんなに走ったのにまだそんな所にいるの?!みたいな。兎に角前半はダルいです。あらすじ聞いて、こんな感じの映画かな?と想像したらその通りでした。コミュ障の陽子はあたかも地蔵のようです。もう早く終わらんかなと何度か時計を見てしまいました。物語が熱を帯びるのは後半から。菊池凛子さんの長回しで撮った演技は流石の一言。しかし演出という面から観るとあそこで語りだす必然性は全くないし、なんかお手軽ですよね。全般に陽子の変化に対する説得力が足らない気がしました。夢が破れてコミュ障になったって言うのもどういうこと?多くの人は夢に挑戦する事なく一生を終える。或いは挑戦したい夢さえ見つけられず、終える事だって珍しくない訳で。それって不幸なんでしょうかね?陽子の存在にどうしてもリアリティが感じられませんでした。シリアスな映画なのでその辺がとても大切だと思うのですが…。うーん、ちょっと不満が残った映画でした。
これからの陽子に
旅の途中で陽子は、度々選択を間違えます。普通はこうするだろうと思うところですが、
きつと今までも選択を間違えてきた故に引きこもりなのだろうと納得します。
ヒッチハイクで出会う人々は親切だけれどちょっと意地悪だったり。両方持っているのが人間だなと思ったり。
最後のヒッチハイクでの独白は素晴らしく、こんなに自分の気持ちをわかりやすく話せるなんて・・・きっと引きこもっている間にずっと自分に向き合い、整理できていたのだな。
この人は自分の置かれた状況を人のせいや、社会のせいにせず、自分のせいだと言う。
間違った選択でも、自分で決めてきたからこそ言えること。
これからは自分にとっての最良の選択をしてくれるに違いないと思う。
42歳女性の再出発に期待とともに大きなエールを。
ようこそようこ
田中陽子は1年弱で消えたので、実はよく知らない…
ようこそようこも実は見てない
前作のアイドル伝説えり子は好きだった
当時は田村英里子の大ファンでした
実写版ドラゴンボールは勿論観てない…
冒頭から脱線しないで
今作は「TSUTAYA CREATORS' PROGRAM 2019」脚本部門で審査員特別賞を受賞したらしいけど、個人的に「TSUTAYA 脚本映画」ってチープな印象が強い…
今作のPRで、脱力タイムズに出てた菊地凛子は超美しかった
だがしかし…
劇中の菊地凛子は、幸薄顔で超コミュ症の、近寄りがたい怖い顔だった
完璧な役づくり?
ひたすら熱演に引き込まれる
少し歯がゆい
少し怖い
ややカオス
暗めの邦画でよく見るワンルームアパート
「エゴイスト」でも見た様な…?
コミュ症なので在宅勤務なのね
ノートパソコンを横にして動画鑑賞
動画鑑賞あるある
トイレットペーパーを、テッシュ代わりにカスタマイズ
素敵な巣ごもりワンルーム
もう出れない…
簡単に壊れるiPhone
手帳型カバーしてないのね…
人生に何度かある、強烈に不幸な出来事
こういう時って、負の連鎖で、悪い事が重なる…?
そう思いたいだけ…?
「最後まで行く」も、負の連鎖で超ハマった
詳しくは書けないが、物凄く自分の経験と被って、のめり込んでしまった…
脱線しないで
東北弁が良い竹原ピストル
竹原式?
南部式ならあるけど、竹原式は銃刀法違反
ステップワゴンやキャンバス…スポンサー縛りが無くて良い
対向車の車種を連呼して言い当てる男児
こんな子は嫌だ
絵本を読む女児
車内カオス
こんな長距離ドライブは嫌だ
死んでから現れるオダギリジョー
最後の最後でうらめしや…
キャンバスの黒沢あすか
陽子を待たせて1人で食事
妙にリアルだが、パンのプレゼント
他人なのに、車内で食事はOKなのね…
やはりお金は貸さなかった
このシーンの陽子が面白い
喉から手が出てる
付かず離れず…お上手ですね
花のあすか組とは無関係
脱線しないで
ヒッチハイカー見上愛
爆音着信音だがガン無視
着信拒否はしない
ウザい
美人風味…?
ヒッチャーは嫌
ルトガー・ハウアーは大好きだった
リメイク版は観てない
久々の浜野謙太
リアルすぎるレイプマン
コミュ症なのにサクッとヤられちゃう…
割とショッキング映像だったが、ヒッチハイクあるある?
知らんけど
そして海辺で殴られる…
愛は強し?
ネギをそのまま車内に入れてる老夫婦
ネギ臭極まりない
風吹ジュンの真骨頂
軽トラに乗る、軽トラ顔の仁村紗和
中古の軽トラはアメリカで大人気
渡米すればいいのに…
削除しないで
中盤、被災地の海沿いの埋め立て地域
全然進んでない…
「夕方のおともだち」のラストでも観た気がする
大号泣のラストだった…
エクストレイルの初老夫婦に、逆ギレしてブチ切れる陽子
ネクストカオス
恐怖極まりない
巣ごもりアパートから無理矢理飛び出した、手負いのコミュ症系熟女
ヒッチャーである…
最後のヒッチハイクで、出棺に間に合わず、自暴自棄でよく喋り出す陽子
42歳なのね…
こんな話、聞きたくない (運転手・談)
見た事ないオレンジ色のバイザー付きヘルメット
エリア88みたい
EDテロップに「ただの あっこ」
只野和子と勘違い…
知らんがな
雪国地方独特の、ガラスフードの二重玄関
喪服のネクタイが短い竹原ピストル
役柄そのままの見た目
置き去り事件を謝罪しないのね…
「出棺、待ってもらってるから…」(そんな台詞だった気が)
役柄そのままの台詞
この台詞で思わず号泣…
僕は雪国東北人なので、強烈に沁みるラストだった
観て良かった
文句ばかりなのに感動してしまった
長らく会っていなかった父の葬儀に出席するために青森へ向かう陽子のロードムービーなのだが、色々と文句が浮かんでしまう。
まずはヒッチハイクをすることになった経緯。子どもの怪我はわかるけど、陽子を残して全員で病院行くか?妻と娘をサービスエリアに残して夫と息子だけ病院に行けばよくない?
それに所持金がないのはわかるけど、実家には電話できるだろ。番号覚えていないのかと思ったら、中盤つながるし。もうなにかの苦役を自分に課したかのような展開に少しつらくなってしまっうし、陽子の選択が間違いだらけで少し苛ついてしまった。
あと陽子のキャラもキツい。コミュ障すぎるのも苛立つところ。車に乗せてもらったのにまったく話さないわ、ありがとうも言わないわ。そんな彼女がヒッチハイクなんて相当ハードルが高いのもわかるけどさ。こんな苛立ちを感じるのも自分が陽子のような生き方をしていないからなんだろうな。最低限のコミュニケーションもできない人がいることも知っているから、それを受け入れないとこの手の映画は観れない。でも、他人の車に乗る怖さもわかるけど、他人を車に乗せる怖さもあるんだぞ!
父であるオダギリジョーが幻覚のように陽子の周りに登場するが、あの父娘に何があったのかがハッキリしないままなのも少しモヤモヤする。
そんな文句がたくさんある(書き出したら思った以上にあって自分でも驚いた)のに、最後の陽子の独白や彼女の態度の変化、そしてラストに感動させられてしまうんだから自分のチョロさに嫌気がさす。そもそもロードムービー好きだしな。他人にはあまり勧められないが印象深い映画になってしまった。
故郷、父親、煩わしいはずなのに
8月お盆の帰省ラッシュのニュースが今年も流れている メモリアルパークという名の墓地霊園に多くの人がお参りに来ている
でもその一方、故郷や家族と疎遠になっている人もたくさんいる 故郷に帰る人であっても、楽しみに思っている人ばかりではなく、半ば義務的な思いの人も多いだろう
主人公の陽子も父親との確執から何年と故郷に帰らなかったのに、従兄からの知らせで車に同乗したとはいえ、帰ることを拒否する選択だってできたであろう 父の幻だって拒絶できたであろうに、父と過ごした時間やわずかな思い出を手繰り寄せるような気持ちは、故郷を出て20年以上思うように生きられなかった彼女の中でも、父の存在がずっと大きかったのであろう 手の届くところに父の手があっても、なかなか握ることができない場面が、彼女の悔悟を表していた
彼女のような人を「コミ障」という言葉で一括りにされるが、他人の思いを知り、彼女自身も自ら言葉を発して自分の気持ちを伝えようという、最後の親子の車での彼女の言葉は、自ら変わっていこうとする思いが伝わってくるものであった 菊池さんは日本の女優でありながら、一気に国際的な手の届かない方になってしまった思いがあったが、この陽子が変化していく姿を演じられて「さすが」と思わずにいられなかった
個人的には篠原篤さん、言葉少なくても思いが通じるような演技がよかった
(8月10日 シネマート心斎橋にて鑑賞)
警告‼️❓真似しないでね‼️❓殺されるから‼️❓
これが脚本賞とは何が評価されたのでしょう。
引き篭もりとか対人に慣れていないなら、余計に臆病な行動になる、心理学の基礎すら、現実の欠片すらない。
女性が男一人の車にヒツチハイクとか有り得ないから、どんな場合でも、フィクションでも、描いてはダメ👎
ヒロイン役の演技は、さすがに素晴らしいけど、ストーリーは意味の無いことの積み重ねです。
オダギリジョーの使い方も、あまり意味がないし。
はるばる遠くの小さな映画館🎦まで行きましたが、トホホな内容でした。
ヒロインの演技だけのために、暇ならどうぞ。
息を吹き返す
コミュ障40代女性のロードムービー
その中で成長する主人公を菊地凛子が演じる
様々な人に出会い
ヒッチハイクで亡くなった父に会いに行く過程が
死んだように生きていた主人公がどんどん息を吹き返して力強くなっていくのが素晴らしい
亡くなった父、若いときのままで現れるオダギリジョーがなんともカッコ悪くて良い
ハマケンは本当にあの灰皿で殴りたい
被災地で暮らす夫婦に感謝する陽子が泣きそうになる
父の家にようやく着いた時に、いとこの竹原ピストルまずは謝れと思ったし、陽子が倒れたら起こして家まで連れて行けと思った笑
菊地凛子とても良かった!
旦那の染谷君も絶賛してるのわかる
痛みと向きあう再生の旅
痛過ぎる40過ぎの独身女性が、亡くなった父親への想いと葛藤しながら実家の青森を目指す。途中、ヒッチハイクを通して様々な経験をし、父親に語りかけ、文句を言い、成長していない自分の情けなさと、怒られた時の痛みを思い出す彼女の感情の起伏にいつの間にか共感し、痛みを感じ、寄り添っている気になってしまった。
人は他人と接しながら生きて行くものなのだと、改めて感じさせる作品。陽子の様々な変化を表現出来ている菊地凛子、さすが。
色々な意味で見ていて辛い
都会に夢見て出てきた地方出身者には感情移入できなくもないが、まともに話せない主人公の設定が強すぎて、その人物の性格よりも脚本の拘束によって話せない感もあり、そういう意味でも見ていて辛い部分がある。東北の人情と震災の記憶もどっち付かずになっている感もあり、必ずしも賞賛できない。
よー頑張った!
まさか、まあ子供怪我したから行くけど
コミュ障の人置いてきぼりは
あきません。
しかし、よく頑張った。
だんだん腹もできてきました。
浜野には、やられましたな。
オダギリジョーは、オリバーに見えてきました。
心に傷を負った女性の冒険の旅
陽子が外の世界に出ていくことで少しずつ社会との健全な繋がりを取り戻していくというドラマは、人間関係が希薄になりつつある現代社会において、とても大切なメッセージを放っているように思う。奇しくもコロナ禍に見舞われたこともあり、そのメッセージは更に大きな意味を持って訴えかけてくる。やはり直接顔を合わせて話すことは大切であると痛感させられた。
ただ、そのメッセージは十分理解できるのだが、陽子が様々な人と出会うことで成長していくドラマは今一つ説得力が弱いという印象を持った。そもそもたった一夜でそこまで人は変われるものだろうか?という思いが先立ってしまい、観終わっても今一つ釈然としない思いが残ってしまった。陽子の本当の旅はこれから始まるのかもしれない。
一方、陽子の旅のきっかけとなるのが長年険悪だった父の死である。両者は20年間疎遠で、父娘の縁は完全に途切れていた。本作のもう一つのテーマは、彼女がその父の死をどう受け止めていくかという”喪の仕事”と解釈できる。
こちらについては見事な着地点を迎えたと思う。陽子の葛藤に上滑りするような所もなく、亡き父に対する後悔の念をしみじみと受け止めることができた。
また、本作が上手いと思う所は、陽子と父の関係や彼女のバックストーリーをほとんどボカした点である。そこが乗り切れないという感想に繋がるのも分かるが、逆に観客夫々が自分に当てはめながら観ることができるように敢えてボカしているように見れた。陽子のように夢に打ち破れた者、人間関係に後悔を残す者なら、自然と感情移入できるのではないだろうか。そういう意味では、懐の深い作品とも言える。
監督は「私の男」、「海炭市叙景」、「鬼畜大宴会」の熊切和嘉。本作はTSUTAYA CREATORS' PROGRAMというツタヤが主催するコンペティションで選出された脚本を元に製作された作品だそうである。
時折ファンタジックな演出が出てきて戸惑いを覚える個所もあったが、基本的にはじっくりと腰を据えた演出が貫かれ見応えを感じた。
特に、後半の海のシーンを筆頭に、サービスエリアで出会うヒッチハイク少女とのやり取り、野菜を売る老夫婦との交流が印象に残った。旅の途中で出会う他の人々も夫々に何らかのドラマを抱えており、最後まで飽きなく観れるロードムービーに仕上がっている。
ただ、冷静に考えると少し無理に思えるような箇所もあり、そのあたりには詰めの甘さも感じてしまう。
例えば、陽子が従兄の車とはぐれてしまうシーンは、陽子が実家に電話をすれば済むだけの話ではないかという気がした。最初は電話番号を知らないのかと思ったのだが、後半で公衆電話から実家に電話をしていたので知らなかったというわけではない。ではどうして最初に電話しなかったのか?と不自然さを覚えた。
また、劇中には東日本大震災の傷痕を描くエピソードも登場してくる。東北を目指すロードムービーなので触れずにいられなかったのであろう。しかし、実際に青森を目指すのにわざわざ常磐道を選択するだろうか?普通であれば東北道を利用した方が便利という気がする。
キャストは何と言っても菊地凛子の好演。これに尽きると思う。終盤の独白は見事であるし、それ以外にも彼女の繊細な演技は見応えタップリである。
熊切監督とは「空の穴」以来のタッグと言うことだが、申し訳ないがその時には主演の寺島進の方ばかりに目が行って彼女のことは全く印象に残っていなかった。クレジット表記も今の菊地凛子ではなく”菊池百合子”だったというのもあるが、まさかその時の彼女がこうして日本映画界を代表する女優になるとは全く想像もしていなかった。そう考えるとこの協演には感慨深いものがある。
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