「あなたは橋じゃない」ワース 命の値段 ジョーさんの映画レビュー(感想・評価)
あなたは橋じゃない
ケン・ファインバーグ。ユダヤ人弁護士。9.11の補償で、人に値段をつける「汚れ仕事」をかって出る特別管理人。
この補償基金プログラムの反対派の先鋒チャールズ・ウルフ。
相反する二人の掛け合いが本作の見どころ。マイケル・キートンとスタンリー・トゥッチ。彼らの激論に補償対象者約7,000人の命運が掛かっている。
被害者の哀しみの有り様も様々だ。命に対する考え方もそれぞれ違う。政府の関係者たちも好き勝手なことをまくしたてる。
この板挟みはきついぞ。そんじゃそこらのクレーム処理とは訳が違う。
「あなたは橋じゃない」
ウルフはファインバーグは言う。
いい格好して、単なる懸け橋になろうという魂胆はあさはかなのかもしれない。
落としどころが極めて難しい。
が、本作は、落としどころを学ぶには、最強のバイブルだと思った。
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