「人を慕う気持ちも疎ましく思う気持ちも知らず抱えてしまうのが人間。知らぬ内にそれが周囲に影響してしまうのは思春期に限らない事のようです。これにて高校生編完了です。」青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない もりのいぶきさんの映画レビュー(感想・評価)
人を慕う気持ちも疎ましく思う気持ちも知らず抱えてしまうのが人間。知らぬ内にそれが周囲に影響してしまうのは思春期に限らない事のようです。これにて高校生編完了です。
夏に公開された「おでかけシスターの夢を見ない」。
その終わり方に、どことなく中途半端な感じがあり、
次作に続くのが見え見えな感じでした。はい。
なので、次の作品が出たからには観ないわけには…
というわけで満を持しての鑑賞です。・_・
前作で、引きこもりから立ち直った妹(花楓)。
咲太と同じ高校に通うことを夢見ながら頑張ってました。
で、この作品。咲太と麻衣が話の中心に戻ります。
そして前作からの引き「チビ桜島先輩」=ランドセルガール
この子が話の中心になるのか と思ったのですが…
そういう事でも無いようです。 あれれ
咲太の母は、花楓の引きこもりから心を病んでしまい
長いこと病院に入院し、治療を続けてきていたのです。
そのため咲太と花楓は二人暮らし。その二人を、時折
父親が訪ねてやってくる それが日常になっていました。
” 母親がいない状態が普通。この日が続けば良い ”
本人も知らないうちに、咲太の胸中にそんな気持ちが
生まれてしまっていたようです。
そんなある日、父から話が切り出されます。その内容は
「母さんが外出を許可されるまでに回復した」
「花楓が良ければ、会ってみるか?」
一瞬の空白 息を飲んだ後、「会いたい」と告げる花楓。
母に会う気になれた妹を、案じつつ喜ぶ咲太。そして当日。
無事に母と妹は顔を合わせ、二人の止まった時間が流れだす。
” -良かった ”
母の所に泊まる妹を残し、翌日は学校のため自宅に戻る咲太。
次の日。学校に行くと期末試験の結果が返される日だった。
しかし
咲太の答案が返って来ない。
咲太の名前が呼ばれない。
咲太の姿が周囲に認識されていない。
誰ならば自分を認識できるのか。
” 双葉は? …ダメ ”
” 古賀は? …こっちもダメ ”
確認するつど、深刻さが増していく。
誰からも自分を認識されなくなってしまった咲太。
” パニーガールの桜島先輩と同じ現象か… ”
しかも、咲太のお腹には新しい疵痕ができています。
こうなった原因がどこにあるのかを探し始める咲太。
果たして元の状態に戻れるのか。
…というお話。
咲太が新たな思春期症候群を発症してしまい、その原因が
次第に明らかになっていくのですが、その理由が
単純でいて納得感があり、胸に刺さります。・_・;
とんなお話かは気になった方は、是非ご鑑賞ください。
前作と合わせて、観て良かった。
満足です。 そして
高校生編がこれで終わるようです。
次回予告は「大学生編」でした。どんな話になるのか
楽しみに待ちたいと思います。
◇咲太 ミーツ ランドセルガール
思春期症候群の症状(?)として、ランドセル少女の桜島先輩
と出会った咲太。
この作品では、咲太が高校2年が終わる時点の視点で描かれて
いる訳ですが、この出会い(?)は、リアルに小学生の時の桜島
先輩に影響を与えている -と解釈していいものなのか…。
そうだとして、その出会いのエピソードも
これからの話の中で描かれていくのでしょうか。
(原作では描かれているのかな?)
その辺りが気になっています。
◇そういえば…
今作での年齢は「麻衣が高3、咲太が高2」なハズなのですが
大学生編って、
「麻衣が大学1年で咲太が高校3年」 ※普通に3月から4月に進む
「麻衣が大学2年で咲太が大学1年」 ※1年間すぽんと空く
どちらなんでしょうね?
うん。
どちらのパターンの話も観てみたいような気が。
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。