劇場公開日 2023年4月28日

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「世界で一番の君へ」せかいのおきく アベちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0世界で一番の君へ

2025年2月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

冒頭の汲み取りのアップシーンに目を背けてしまったことを先ずは反省したい。何故なら、眼を見据えて観るほどに「なんて美しい映画なんだ!」と思うからである。
おきくの声を失っても読み書きの先生を続けようとするところや、好きな人の為におにぎりを作り、一生懸命身振り手振りで気持ちを伝える姿、そして一瞬だけ色が浮かび上がったピンクの着物の輝き。
糞尿にまみれながら、自らを底辺の人間と認めても逞しく生きている中次と矢亮の日常の姿。それは私には青春の輝きに見えてくる。
「せかい」の存在を知った若者たちが、その100年後の日本を作ってくれたんだなぁ、。と思っています。

アベちゃん