波紋のレビュー・感想・評価
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一石を投じる仕上がり❗️
「彼らが本気で編むときは、」が大好きな作品なので、荻上監督の新作を見ない訳にはいかない。日曜のレイトショー観客は自分1人独占😂照明が付いてから気付いた。笑いを堪えて損したな。シリアスな作品かと思いきや、所々笑えるシーンが多くて意外だった。
震災の原発事故を伝えるTVのニュースに始まり、放射能汚染の風評。ミネラルウォーターの買い占め。そんな不安な状況の中突然旦那が失踪。介護の必要な義父を残して。これだけ聞くと妻の依子(筒井真理子)はかなり可哀想な人で終わるのだが、ここからがかなりシュールで笑えて少し悲しくて、ラストにスカッとする作品でした。シーンの変わり目のカスタネットの軽快なリズム。波紋の上で相手と対峙するシーンが印象的だ。死んだ旦那の棺桶が落ちて大笑いする依子。異様なまでに執着していた枯山水の庭を最後にフラメンコで踏み潰す依子。彼女は色々な波紋から解放されたのか?依子の複雑な感情を筒井真理子さんが見事な顔芸?で表現していて素晴らしかったです。ダメ親父をやらしたら光石研はトップクラスだな。スーパーのおばちゃんやらしたら木野花さんもトップクラスだな。しかし映画見に行くと大体、柄本明出てるな。地味〜なのに忘れられない作品になりそうです。
緑命水はただのお水?
…波紋
一滴が水面に落ちたとき
周りに輪の様に波打つ模様
思い通りにならない人生
ストレスを抱え
そのストレスも抱えきれずに
宗教にハマり心のより処としている
宗教は
滑稽さもあり異様さも感じる
今さら帰ってきた夫(役立たずの)
の腹立たしさ
息子が何も言わずに
彼女(聾唖者)と結婚すること
何もかも面白くない
本音は…どこ
本音を語るとき
波紋の上に立って
夫や息子そして彼女に
思っていることをブチ切れた様に
・・・話す
依子のストレス解消?
夫が亡くなり息子から
母さん
"昔フラメンコやってたよね"
と言われ
雨の降るなかフラメンコを踊る依子は
…イキイキと力強く踊る顔と
大笑いする顔が
…印象的
キャストの皆さんの
役どころがオモシロい
生き物亀やカマキリがでてくるが
カマキリの揶揄のくだりは
生きものはメスが強い!
最後の夫のことば
"俺はもういいかな"
そんな感じで終わる
依子は・・・カマキリ
クレイジーな脚本についていけず…
「新興宗教」というワードだけ聞いて面白そうだったので鑑賞。
起承転結の大きな「転」がなく、ずっと平行線でぬるっとして話が進んでいく。まるでコンテンポラリーな演劇を見ているかのよう。
夫の食事中のくちゃくちゃ音とか、主人公が枯山水の手入れをする時の砂の音など日常のちょっとした不快な音を演出するのが上手いなぁって思いました。劇中のとある音がラストシーンの伏線になっていたりね。
結局、緑命会に費やしたお金はいくらだったんだろう?水買って貯金が無いのかと思いきや治療費も出せたわけだし…
スーパーのクレーム爺さんは半額にせざるを得ない事情があるかもしれないから仕方ないって感じで終わったけど、いやいや許しちゃダメでしょう。その人をOKしたら真似する人が出て収拾つかなくなりますよって思いながら見てました。
夫が新興宗教の勉強会に連れていかれて、祈りの踊り?をさせられてる時の光石さんめっちゃ可愛かったです(笑)手で丸つくるところをハート作ってたところが特に。
あと磯村勇斗さんの演技も良かった。昨年は「PLAN 75」や「異動辞令は音楽隊」にも出演され大活躍ですね。少し影のある役が似合います。この映画では彼女を連れてきてイチャイチャしてるシーンがほっこりします。手話してる姿も素敵です。
最後のフラメンコ踊る場面もよかったです。喪服と赤がとても映えていました。
見終わって「脚本頭おかしいな」って思いました。もちろんいい意味で。ストーリーは特に面白くはなかったのですが、嫌いではないです。
緑命水売ってほしいwそしてムロ探し!
5月上映作品で1番観たかった本作!荻上直子監督、脚本。筒井真理子さん、光石研さん!!もうこれだけで高まる期待!
近年はジャンルレスな作品で意見が割れる事もある監督ですが、本作も然り。震災、介護、新興宗教、障がい差別、ご近所付き合い、更年期、親ガチャ、職場環境と幅広い題材を取り扱っているように見えますがそれは、私達の「日常」特別な事ではないのです。悩みのウエイトを占める割合は誰しもが違いますが、ない人はいない。みんなどうにか折り合いを付けて生きている。
依子(筒井さん:役名まで考えられているね)は夫の修(光石さん)の失踪→義父の介護看取りを経て宗教へのめり込んでいく。日常の小さな波紋がぶつかり合い徐々に広がっていく。頼るものを必要としている依子は自立するのか?出来ないのか?が見所かな。
緑子さん演じる宗教のリーダー的存在のうわっぺらのうっすーい発言に比べて木野花さん演じる清掃のおばちゃんの言い放つ的を得た正論が痛快!でも依子の心は緑命会で満たされていて届かない。もどかしい!そんなおばちゃんにも闇があり。。病院での何気ない会話からの仏壇のシーン!泣くってば!!( ; ; )
物語は静かに、それこそ波紋が広がっていくように流れていきますが、出演者が全てにおいて良い味出してて濃いです!江口さん、紙ちゃん。もう怖くて笑う!玉ちゃん!猫来てるからw!最近よく会うね、息子の拓哉役で磯村君!変な爺さん役で柄本さん!又いるw!良いですね!そんな中で目が離せなかった彼女役の珠美を演じた津田絵里奈さん!!素晴らしかったです!!!小柄でちょいダサめってのが又憎らしさ倍増でw あの舌っ足らずな話し方で「おかあたん」「たくちゃん」ってもう、キーーーΣ(-᷅_-᷄๑)!ってなるなる!普通彼氏の母親と2人だけで出かけるなんて絶対嫌なのに笑顔で行きたいですぅ〜って。腹座ってんなと思った上をいったあの場面!おおおー!
依子さんの反撃で少しシュンとしてたけどw ただ(敢えてこう書きますが。。)障がい者が健常者と同じ様な重さで皮肉めいた事を言う時、もっともっと嫌味な言葉で着色しないと同等にならない感じ。わかりますか?文才なくて伝わらないかもですが、やっぱり障害者=可哀想って感情って植え付けられてるんだな〜って。まさか障がい者からあんなトゲを刺されるなんて想定外。って思いませんでしたか??すごいシーンでした。今後注目です!(津田さんは二児のママさんなんですって!綺麗なママで羨ましいなぁ〜)
そして時折挟まれた手拍子の意味。長回しのラストシーン。こう繋がるのね。絶望にのみ込まれるな、前に進もう!解き放たれた依子さんの解放感が見事に表現されたラストでした。正に「絶望を、笑え」
筒井真理子さん「よこがお」超えの代表作になりますね♪こういう邦画がもっと売れればいいのに!緑命水とか売店で売ってさ。みんな出先で持ち歩いてさ。ブラックで楽しいじゃん。そんな日常って良いのにな。とりあえず40代以上の人は全員観て欲しい!
現代劇の様は、普遍的かも。
シリアス?いやいやコメディ???…⭐︎
荻上直子監督の作品ということでの鑑賞。
「川っぺりムコリッタ」が、自分のテイストではなかったので あまり期待せずに観たが、
今作はとても面白かった。
筒井真理子演じる須藤依子のもとから、三石研の夫が震災の放射能怖さに失踪するという冒頭。
ちょっと唐突ではあるがその後何年かで夫がガンを患い、また突然の帰宅。
その間に依子は、「緑命会」という新興宗教にハマる…まさにハマるという感じで勉強会と称する
集まりで月並みに水とか水晶玉とか買わされている。
その勉強会に集まる面々が、江口のりこ、平岩紙はじめ信者が皆んな同じ目をしているのが、
真実味を帯びていて、怖いような笑えるような…
お祈りの踊り(?)も思わず苦笑してしまうが、それもありそう。
実際、自分もその手の宗教の勧誘を受けたことが何度もあるが本当に皆んな不気味なくらい
幸せそうな悟ったような表情をして声をかけていくる。
途中、何度も歌舞伎の幕間に響く拍子木のような音が場面ごとに鳴り響くがいったいなんだろう?
と思いながら観ていたら、夫が亡くなって、息子役の磯村勇人が葬式に参列後 帰る際に
筒井真理子に「また、昔習っていたフラメンコでもやったら…」という一言でその音が
フラメンコで使うカスタネットの音だったんだとわかる。
ラストシーン、雨の中 カスタネットの音とともにフラメンコを喪服(着物の)で踊る筒井が
素晴らしい。
全てを突き抜けたような爽快感が漂う。
とにかく、これという主役になる役者がいないような感じなのに、出演者が全員上手い。
磯村勇人の彼女役が本当の聾唖者というのも納得。
映画に出ずっぱりの柄本明、安定の木野花、キムラ緑子。
ムロツヨシは、鑑賞中はわからず 後からググってみました。
緑子さんで緑水…(笑)?
文章は苦手なのですが興奮していますので初めて書きます。
You TubeのCMで予告編を一部拝見したときから観たいと思っていた邦画でした。
波紋…。
はじめから最後まで共感ばかり。あるあるある…。
更年期障害は自分はまだなんですが(きっとあれはホットフラッシュ?)、細部まで理解できたつもりです(宗教…、その中での炊き出し、消費期限切れのお水配りでさえ“徳積み”だと洗脳されている感覚)。
冒頭の水道水を使ってのお粥…。
レジのパートでいつものクレーム客。
カマキリ…(うちの父、その虫だいっきらいです笑)。
同僚の、清掃員なのにゴミ屋敷…。
…でも、彼女の存在は大事で息抜きでしたね…。
お部屋掃除したことは徳を積んでいると思いました。
緑水会という新興宗教のお水……、人間…生物はお水が大事ですからそこからの洗脳云々… あるある。
一人息子の彼女、、に酷いこと言ったり…。
そして息子は母親をよくわかっているなぁ、と…。
(それにしても…よく夫をあんなに支えていて偉いと思いましたね!黙ってご飯つくったり…歯ブラシの件はあったとしても)
“切磋琢磨いたしましょう”………。言われなくてもみんなしてるワ!!て思いながら…
石庭、枯山水はとても素敵でした。
ラストシーンの情熱的なフラメンコ!
とてもカッコ良かったです!!
私はフラダンスしか経験がないのですが、ママ友がフラといえばそれら両方を習っているのでステップは生で見たことありましたから、感動しました。そして笑いましたよ!
傘が赤だったので色もシンドラーのリストじゃないけれど赤と黒の対比ですね。
喪服って緋色をあの色に染め、作成するので(私も未だ袖を通してはおりませんが持っているので存じております)、踊っている最中に肌襦袢が赤くなった!?と思いますが私は全く違和感なかったです。
場面展開でフラの手拍子…でしたね。
女性の監督さん。だからか…納得。
とても面白かったですよ!
世の男性たちがこれを見てなにか悔い改めたらな…なんて思ったりします(笑)!!
今帰ってきてYou Tubeで舞台挨拶などをTVから拝見しております。。見ながら書いています。
乱文失礼いたしました。
明日からまた頑張ります。
絶望!!楽しも。
【訂正】
正しくは…
緑命水で、緑命会でした。
誠に失礼いたしました。6/19
うまいよなー。
手拍子はそういう事でしたか
🇯🇵ぽい作品
邦画じゃないと味わいにくい作品。
こういうのもたまには良い。
モヤモヤを楽しむという、不思議な作品。
枯山水の庭は素敵だ。
水がないのに水を表す、無いものをあるように
あるものを無いように。
見えてる面が、その人の全てでは無い。
主人公、旦那、同僚、息子、息子のフィアンセ、宗教仲間、
ホームレスの男。。
見えてるものが真実とは限らない。
味のある作品。
妻帯者には頭が痛い
筒井真理子さんが色っぽくて好きで主役は珍しいと思い鑑賞。
筒井真理子さんの演技の素晴らしさが引き立ってます。
顔の表情だけで心情がわかるほど、宗教団体の江口のりこさん、平岩紙さんの宗教団体の信者の演技は流石。
木野花さんも高齢者役をなされるようになったんだと改めて自分でも歳をとったんだと思い知らされた。(ビレッジでも寝たきり老人役されててびっくりしたけど。)
内容は社会問題、特に個人に関わる誰もが当事者になり得る問題をいくつも取り上げていて考え方を改めさせられるられる点や、そうだよな~と納得すること等、うまく描かれていて良かった。
木野花さんが迷惑老人にも計り知れない事情があるかもと言ったシーンとか、3.11で部屋が散らかってしまった時にプツリと何かが切れてしまったとか、高齢者がひとりで抱える問題は表に出てないだけで日本中どこにもあることかもしれないよね。
宗教家が言う教義は最もなことだけれど、宗教に溺れずにそういう思考でみんなが暮せば幸せな社会になるのだろう。
どうしてもひとりで抱え込んで悩み、不満も言えずって状態が最も人間にとって悪いことなんだと思い知らされた。
自分も妻帯者である以上、反省します。
こっちを選んでよかった
注目作が目白押しの状況で
見たい映画がたくさんある
時間の制限があるなかで
どれを選ぶかとても悩んだ
そんな中で、どう見ても注目されてないし
話題にもなってないけど
何か引っかかる部分があり
観ることにしました
宗教にすがる、ハマっていくロジックもやむなしだし
こんな形で、人には言えない、表には出せない感情や境遇に生きている人は
世の中たくさんいるのだろう
クレームをつける爺さんも
掃除のおばちゃんも
そうなのだろう
彼女の心の内を表すような
無に近い意味合いで
音を避けて制作されていて
とても良かった
時に「ズーン」ってなる感じも
洋画あるテイストで良かった
半面で心が躍るような場面では
邦画特有の、例えて言えば伊丹作品のような
コミカルな音も組み合わせてましたが
こっちの演出は古臭くて不要だったと思います
定点で示した画角には
部屋や庭の状況が変わる
それを示すことで
変化を表すのもとてもいい演出だった
ずっと見ていられる映画だなと思った
ラストシーン
雨なのに、晴れていて
「気が回らねーな、どんな天気だよ!?」
って思ってたら
あの舞!ちゃんと意味があったので
満足感が高い映画になりました
とてもおすすめできる一本です。
名バイプレイヤーのオンパレード!
要所要所笑える
特別でない話に見える闇
波紋疾走
2011年、突然失踪した夫が10数年ぶりに姿を現して、ガンで保険適用外の治療が必要と言い出された妻の話。
原発事故による放射能汚染が騒がれる中、妻と要介護の父親と高校生の息子を残し失踪する夫の様子から始まって、気付けば10数年後、父親は亡くなり、妻は新興宗教にハマり、息子は九州で進学~就職し、そして夫がひょっこり帰って来て…。
見返りを求めない善行を訴えるけど、先生の祈りや波動には見返りが必要な宗教ですか…w
序盤~中盤は突然帰ってきた夫に嫌悪感を感じさせつつのホラーコメディの様な展開で掴んでおいて、中盤からは主人公がヤバいヤツ!?
清掃員の家の件は気付きか目覚めか、そしてトドメの特別な緑命水。
ストレス、ストレス、ストレス、ストレスの波紋をぶつけ合う様はユニークだし判りやすいし、無いのに有る、有るのに無い水に掛けた感情と本質と…とても面白かった。
全158件中、101~120件目を表示