「スーパーまるおか」波紋 いぱねまさんの映画レビュー(感想・評価)
スーパーまるおか
ロケ地の一つがここであり、お隣のイオンシネマ高崎では本作の上映がないというのがなんか皮肉めいたものである(苦笑
なかなか救われないし、胸にドスンと来る作品である 更年期障害+義父の介護+東北大地震による原発事故の放射能汚染からの水質問題+夫の突然の失踪&ガンになって帰宅+パート先のカスハラ+息子の聾唖のガールフレンドしかも妊娠+枯山水の庭へ隣の猫の紛れ込み等々・・・ 麻雀は知らないけどこれだけ沢山乗ってくれば相当の点数になるのではないかと驚愕するリアリティダークファンタジー物である
しかもそれを新興宗教に縋るという最悪の心の落ち着かせ手段にしてしまうところに、ますます地獄を繰広げる展開が観客の心を蝕む しかしその中で、職場の清掃員の老婆との交友関係が一筋の糸として主人公を救い上げる部分に安堵する しかし根本的には何一つ変化しない現状に於いて、しかし時間がそのこんがらがった糸を溶かすように、夫がこの世から居なくなる事で、始めて主人公はフラメンコの踊り手宜しく、自由の勝ちどきを挙げたのだろうとラストの演出に納得した ムロツヨシとは気付かなかったが、ホームレスの男のカマキリ話は、真実なんだろうと実感する 最後にオスはメスに喰われる この世はそういう摂理なのであろう
現在の自分も非常に似たような環境なので心底思い知らされる、ピンポイントに刺さる作品である
各邦画を彩るバイプレイヤー達のオールキャストでの演技にも心が掴まれる、本当に心底身の竦むストーリーテリングであった
病床での夫の台詞、「俺、さっさと死ぬわ」は、至極名言である 妻側では憤ると思うのだが、稼がない男は早く幕を降ろすべきなのであろう・・・
こんばんは。ちょっ!!ビックリしてます!いいね、ありがとうございました!実は前からいぱねまさんのレビューは隠れて拝見させて頂いておりましたw いつも納得、これが正解じゃん!!のレビューがいっぱい!お手間とらせると思って、こちらからいいねは押せずにおりました(*^^*) ビックリです。
カマキリのくだりからのいぱねまさんの環境が〜って所、すみませんプププ o(≧▽≦)o 男って。。そうねぇ〜って女の私も思ってますw あ、今こういう表現ダメですかね?w
あ!空気人間お好きなんですね爆
私もパルコで観ましたよw
又コソコソ見てますのでw今後もレビュー楽しみにしていますね!
緑命会でのパーフェクトな夫の挨拶 これをもし自分がやるとしたらこんな素晴らしい上辺を、しかもピッチ、トーン、抑揚、音程、音量等々、これしかないピンポイントを抑えての内容で発するとは、一世一代の舞台で完璧な演技をやり遂げたこと、大変素晴らしいと思った 多分、夫が妻に奉公するこれが最大限のプレゼントだと思う だからこそご褒美に延命治療を貰ったのだが、結局は努力の甲斐もなく・・・・ ほんとにオスは直ぐに死ぬべき性別なのだろう ほんとに確信した
観賞後、じっくり思い込んだのだが、自分なりの考察として、主人公は全てのしがらみからの解脱を願っていたのだろう それは家族であり、くだらない社会生活であり、信心からかもしれない その抜け出す手段として、また復讐として、不幸や宗教を用いて周りを攻撃していく 精神を穏やかにさせるということすら彼女にとっては腹立たしいのである 元来頭の回転が早いのだろうから、方法の編み出し方も巧妙だし、後半は自分を客観視できる冷静さも身につけてくる そして清掃員の老女の部屋でみた子供の位牌と写真に、自分のこれからの生きる指針を見いだせたのだろう 聾唖の息子のガールフレンドへの復讐や、夫の棺桶が枯山水の庭で不用意にひっくり返されたときの高らかな笑い、そして本当の自由を得た祝福であるフラメンコ 劇中に何度も場面展開の際用いられたパルマのSEの伏線がラストに回収される構成に、今作品の力強さをヒシヒシと感じた次第である
無双状態になった彼女が、自分の体験をも利用するとき・・・新たな世界が拡がるのかもしれない それは果して天国か地獄か
『あるものがない ないものがある』